地 方 経 済 天 気 図

平 成 28 年 5 月 18 日
発
表
地 方 経 済 天 気 図
∼足踏みが続いている∼
各 地 の 景 況 感
・北海道…北海道新幹線の開業効果から、観光地への入込みが好調。住宅建築
も持ち直し。
・東北、北陸…個人消費は大型小売店販売が増加したものの、乗用車販売が振
るわず。設備投資は伸び悩み、生産も弱含み。
・関東、中国…輸出はアジア向けが減少、生産は電子部品・デバイスが減産。
公共工事は増加。
・甲信越、近畿…住宅建築は上向き。個人消費は乗用車販売、大型小売店販売
ともに減少、輸出も弱含み。
・東海、四国…個人消費は弱含み。生産は輸送機械が減産。
・九州…大型小売店販売で衣料品が振るわず。輸出は台湾向け鉄鋼が減少、生
産は輸送機械が減産。生産や観光を中心に熊本地震の影響が懸念され
ている。
・沖縄…観光は外国人客が増加し、好調を持続。個人消費も持ち直し。
一 般 社 団 法 人
全 国 地 方 銀 行 協 会
地域別天気マークの推移・詳細(平成28年5月)
平 27 年
5月
平 28 年
6月
7月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
(注) 矢印は、前月から天気マークが変わったことを表す。
1/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
<参考>地方経済天気図DI(注)の変化と景況判断
平成28年
3月
4月
5月
景 況 判 断 :足踏みが続いている
47.7 → 50.0 → 49.2
景況見通し :熊本地震、海外経済減速の影響が懸念される
52.4 → 52.4 → 50.0
個 人 消 費 :乗用車販売の減少、衣料品販売の不振等から、弱 (47.7
含み
住 宅 建 築 :持家、貸家、分譲住宅いずれも増加
(50.0
設 備 投 資 :需要の先行き不透明感から、慎重な投資姿勢が (43.0
続いている
公 共 工 事 :発注件数、金額ともに増加
(43.8
輸
出 :アジア向け輸出が減少し、低調
(38.5
生 産 活 動 :輸送機械、電子部品・デバイスが減産するなど、 (43.8
弱含み
観
光 :外国人客が引続き増加
(59.8
雇 用 情 勢 :新規求人数、現金給与総額が増加
(63.3
景況判断
100
→ 47.7 → 47.7)
→ 57.0 → 56.3)
→ 48.4 → 46.9)
→ 47.7 → 53.9)
→ 42.3 → 39.4)
→ 49.2 → 44.5)
→ 63.4 → 59.5)
→ 57.8 → 58.6)
景況見通し
90
80
景況見通し
70
50.0
60
50
40
景況判断
49.2
30
20
10
0
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
17/1
18/1
19/1
20/1
21/1
22/1
23/1
24/1
25/1
26/1
27/1
28/1
(注)地方経済天気図DIとは、本調査に回答した全国地方銀行協会加盟行の景況や需要項目等に関する現況判断
(好転・不変・悪化)を数値化したもの。算式は以下のとおり。
「好転」×1.0+「不変」×0.5+「悪化」×0.0
DI= ────────────────────── ×100
回 答 銀 行 数
2/8
○各地の状況
北海道
北海道の景況は、輸出が減少傾向、生産活動も横這いとなったものの、個人消
費、住宅建築が持ち直し、観光も好調となるなど、緩やかな持ち直し。
個人消費は、百貨店販売、乗用車販売が減少したものの、スーパー販売などが
増加し、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家、貸家が増加し、持ち直し基調。
設備投資は、大型投資の反動などから投資計画が前年度を下回るなど、弱含み。
公共工事は、国、道、市町村いずれも増加し、やや上向き。輸出は、アジア向け
鉄鋼、魚介類・同調整品などが減少し、減少傾向。
生産活動は、電気機械、鉄鋼が増加したものの、輸送機械、金属製品、窯業・
土石が減少し、横這い圏内。観光は、北海道新幹線の開業効果から、観光地への
入込みが好調。雇用は、有効求人倍率が上昇し、建設業などで新規求人数が増加
し、回復基調。
先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 北
東北の景況は、個人消費が下げ止まり、雇用情勢が回復に向けた動きにあるも
のの、輸出、生産が弱含むなど、横這い。
個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売が増加に転じ、下
げ止まり。住宅建築は、持家が減少したものの、貸家、分譲住宅が増加し、上向
き。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、伸
び悩み。公共工事は、国、独立行政法人等が増加したものの、県、市町村が減少
し、横這い。輸出は、鉄鋼、船舶、アジア向け非鉄金属が減少し、弱含み。
生産活動は、鉄鋼、輸送機械、電子部品・デバイスが減少し、やや弱含み。観
光は、温泉地、観光地への入込客が増加し、上向き。雇用は、卸・小売業、医療・
福祉、サービス業で新規求人数が増加するなど、回復に向けた動き。
先行きは、横這い圏内の動きが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
(注)景況判断の文言は、会員銀行からの報告をもとに当協会で取りまとめたもの。
3/8
光
雇用情勢
関 東
関東の景況は、観光が好調を持続、公共工事も上向いているものの、生産活動
が足踏み、個人消費も弱含むなど、持ち直しの動きが一服。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売において衣料品が減少す
るなど、弱含み。住宅建築は、持家、分譲住宅が増加したものの、貸家が減少し、
横這い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ
るなど、弱含み。公共工事は、国、都県が増加し、上向き。輸出は、アジア向け
一般機械、鉄鋼が減少し、弱含み。
生産活動は、電気機械、一般機械、電子部品・デバイスが減少し、足踏み。観
光は、外国人客が増加し、好調を持続。雇用は、製造業、運輸・郵便業、宿泊業、
医療・福祉で新規求人数が増加するなど、持ち直し。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
甲信越
甲信越の景況は、雇用情勢が回復に向けた動きにあるものの、個人消費、生産
活動が足踏み、公共工事が低調となるなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売において衣料品が減少したほか、乗用車販売も減
少するなど、足踏み。住宅建築は、貸家が減少したものの、持家、分譲住宅が増
加し、足許増加。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢
がみられ、弱含み。公共工事は、独立行政法人等、市町村が減少し、低調。輸出
は、アジア向けプラスチックなどが減少し、弱含み。
生産活動は、電気機械が増加したものの、電子部品・デバイス、一般機械が減
少し、足踏み。観光は、国内客の観光地への入込みが伸び悩み。雇用は、卸・小
売業、医療・福祉、情報通信業で新規求人数が増加するなど、回復に向けた動き。
先行きは、横這い圏内の動きが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
4/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
北 陸
北陸の景況は、住宅建築が上向いているものの、生産活動が弱含み、輸出が低
調となるなど、横這い。
個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売が増加に転じるな
ど、下げ止まり。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加し、上向き。設備投資は、
需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、伸び悩み。公共工事
は、国が増加したものの、市町村が減少し、一進一退。輸出は、一般機械、精密
機械が減少し、低調。
生産活動は、輸送機械、電気機械、鉄鋼が減少し、やや弱含み。観光は、温泉
地への入込客が増加し、持ち直し。雇用は、飲食・サービス業、医療・福祉など
で新規求人数が増加するなど、上向き。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 海
東海の景況は、住宅建築が上向き、観光が持ち直したものの、輸出が弱含み、
生産活動が横這いとなるなど、足踏み。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売において衣料品が減少す
るなど、弱含み。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、
やや上向き。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみ
られ、全体では横這い圏内。公共工事は、国、市町村が減少するなど、弱含み。
輸出は、自動車、アジア向け一般機械、鉄鋼などが減少し、弱含み。
生産活動は、情報通信機械が増加したものの、輸送機械、一般機械が減少し、
横這い圏内。観光は、国内客に加え、外国人客が増加し、持ち直し。雇用は、製
造業、卸・小売業、サービス業で新規求人数が増加するなど、緩やかな回復。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
5/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
近 畿
近畿の景況は、住宅建築が上向いているものの、輸出、生産活動が弱含むなど、
足踏み。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売において衣料品が伸び悩
むなど、足踏み。住宅建築は、貸家が減少したものの、持家、分譲住宅が増加し、
上向き。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるものの、非製
造業で需要の先行き不透明感から投資抑制姿勢がみられ、全体では伸び悩み。公
共工事は、府県、市町村が減少したものの、国、独立行政法人等が増加し、足許
増加。輸出は、半導体等電子部品が増加したものの、鉄鋼、科学光学機器が減少
し、弱含み。
生産活動は、化学が増加したものの、電気機械、鉄鋼が減少し、弱含み。観光
は、観光地への入込客が増加し、回復。雇用は、有効求人倍率が上昇するなど、
改善。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
中 国
中国の景況は、観光が緩やかな持ち直し、雇用情勢が改善基調にあるものの、
個人消費、輸出が弱含むなど、横這い圏内。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売で衣料品が減少し、
弱含み。住宅建築は、貸家が減少したものの、持家、分譲住宅が増加し、上向き。
設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるものの、全体では横這
い圏内。公共工事は、県、市町村が減少したものの、国、独立行政法人等が増加
し、やや上向き。輸出は、自動車が増加したものの、アジア向け鉄鋼、半導体等
製造装置が減少し、弱含み。
生産活動は、自動車、化学が増加したものの、一般機械、電子部品・デバイス
が減少し、全体では横這い圏内。観光は、温泉地、観光地への入込客が増加し、
緩やかな持ち直し。雇用は、有効求人倍率が上昇するなど、改善基調。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
6/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
四 国
四国の景況は、雇用情勢が改善基調にあるものの、個人消費、生産活動が弱含
むなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売において衣料品が振るわなかったほか、乗用車販
売も減少するなど、やや弱含み。住宅建築は、貸家、分譲住宅が減少したものの、
持家が増加し、横這い。設備投資は、小売業、建設業で投資計画を積み増す動き
がみられるものの、その他の業種で投資抑制姿勢がみられ、全体では伸び悩み。
公共工事は、国、県が増加し、一進一退。輸出は、船舶が増加したものの、化学
製品、セメントが減少し、足踏み。
生産活動は、輸送機械、プラスチック製品、医薬品が減少し、弱含み。観光は、
観光地への入込客が増加し、上向き。雇用は、卸売業、小売業、製造業で新規求
人数が増加するなど、改善基調。
先行きは、横這い圏内の動きが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
九 州
九州の景況は、雇用情勢が改善しているものの、輸出、生産活動が弱含むなど、
横這い。
個人消費は、大型小売店販売において衣料品が減少したほか、乗用車販売も減
少し、やや弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、上向き。
設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、弱含み。
公共工事は、県、市町村が減少し、低調。輸出は、一般機械、台湾向け鉄鋼が減
少し、弱含み。
生産活動は、輸送機械、電子部品・デバイスが減少し、弱含み。観光は、国内
客に加え、外国人客も増加するなど、持ち直し。雇用は、有効求人倍率が上昇し
たほか、現金給与総額も増加し、改善。
先行きは、生産や観光を中心に熊本地震の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
7/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
沖 縄
沖縄の景気は、個人消費が持ち直し、観光が好調を持続するなど、拡大。
個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売、スーパー販売ともに
増加するなど、持ち直し。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、
足許増加。設備投資は、建築着工床面積が増加したものの、貨物車販売が減少し、
横這い。公共工事は、国、県、市町村が減少し、足踏み。輸出は、輸送機械、金
属鉱・くず、再輸出品が増加し、足許増加。
生産活動は、食料品、化学・石油製品が増加したものの、鉄鋼、金属製品、窯
業・土石製品が減少し、横這い圏内。観光は、外国人客が増加し、好調を持続。
雇用は、現金給与総額が増加、有効求人倍率も上昇し、緩やかな回復に向けた動
き。
先行きは、拡大が続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
8/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢