地方経済天気図3月分を公表

平 成 28 年 3 月 16 日
発
表
地 方 経 済 天 気 図
∼輸出、生産に弱さがみられ、足踏みが続く∼
各 地 の 景 況 感
・北海道、北陸…生産は輸送機械が減産。輸出、公共工事も低調。
・東北、九州…輸出はアジア向けが減少。生産は輸送機械、電子部品・デバイ
スが弱含み。設備投資は一部に投資抑制姿勢がみられる。
・関東、東海…百貨店販売は衣料品が振るわず、乗用車販売も減少。輸出は中
国向け鉄鋼、輸送機械が弱含み。住宅建築は足踏み。
・甲信越、中国…個人消費、生産は横這い。輸出は低調。
・近畿、四国…生産は電気機械が減産。公共工事は弱含み。雇用情勢は改善。
・沖縄…観光は国内客・外国人客ともに増加し、好調を持続。個人消費も持ち
直し。
一 般 社 団 法 人
全 国 地 方 銀 行 協 会
地域別天気マークの推移・詳細(平成28年3月)
平 27 年
3月
平 28 年
4月
5月
6月
7月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
(注) 矢印は、前月から天気マークが変わったことを表す。
1/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
<参考>地方経済天気図DI(注)の変化と景況判断
平成28年
1月
2月
3月
景 況 判 断 :輸出、生産に弱さがみられ、足踏みが続く
50.8 → 49.2 → 47.7
景況見通し :海外経済減速の影響が懸念される
56.3 → 54.0 → 52.4
個 人 消 費 :百貨店販売で衣料品が振るわず、乗用車販売も減 (46.9
少し、弱含み
住 宅 建 築 :着工件数は伸び悩み
(57.0
設 備 投 資 :慎重な投資姿勢が広がる
(51.6
公 共 工 事 :発注件数、金額ともに減少
(46.1
輸
出 :アジア向け一般機械、輸送機械が減少し、低調 (47.1
生 産 活 動 :電気機械、輸送機械が減産
(46.9
観
光 :国内客、外国人客ともに好調持続
(58.9
雇 用 情 勢 :新規求人数、現金給与総額が増加
(60.2
景況判断
100
→ 43.8 → 47.7)
→
→
→
→
→
→
→
51.6
51.6
44.5
45.2
50.0
65.2
61.7
→ 50.0)
→ 43.0)
→ 43.8)
→ 38.5)
→ 43.8)
→ 59.8)
→ 63.3)
景況見通し
90
80
景況見通し
70
52.4
60
50
40
景況判断
47.7
30
20
10
0
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
17/1
18/1
19/1
20/1
21/1
22/1
23/1
24/1
25/1
26/1
27/1
28/1
(注)地方経済天気図DIとは、本調査に回答した全国地方銀行協会加盟行の景況や需要項目等に関する現況判断
(好転・不変・悪化)を数値化したもの。算式は以下のとおり。
「好転」×1.0+「不変」×0.5+「悪化」×0.0
DI= ────────────────────── ×100
回 答 銀 行 数
2/8
○各地の状況
北海道
北海道の景況は、公共工事が低調となったものの、個人消費、住宅建築が持ち
直し、観光も回復するなど、緩やかな持ち直し。
個人消費は、大型小売店販売、乗用車販売ともに増加するなど、緩やかな持ち
直し。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、持ち直し基調。設備
投資は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられ、持ち直し基
調。公共工事は、国、独立行政法人等、道、市町村いずれも減少し、低調。輸出
は、鉄鋼、紙・板紙が増加したものの、輸送機械、魚介類・同調整品などが減少。
生産活動は、食料品、パルプ・紙・紙加工品が増加したものの、輸送機械、鉄
鋼が減少し、横這い圏内。観光は、国内客に加え、アジアを中心とする外国人観
光客が増加し、回復基調。雇用は、有効求人倍率が上昇し、医療・福祉などで新
規求人数が増加し、回復基調。
先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 北
東北の景況は、雇用情勢が回復に向けた動きにあるものの、個人消費、輸出、
生産活動が弱含みとなるなど、横這い。
個人消費は、スーパー販売が飲食料品を中心に増加したものの、百貨店販売、
乗用車販売が減少し、弱含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加
し、やや上向き。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢
がみられ、伸び悩み。公共工事は、国、独立行政法人等、県が減少し、減少傾向。
輸出は、中国向け輸送機械が減少し、弱含み。
生産活動は、輸送機械、電気機械、電子部品・デバイスが減少し、弱含み。観
光は、温泉地、観光地への入込客が増加し、上向き。雇用は、卸・小売業、製造
業で新規求人数が増加するなど、回復に向けた動き。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
(注)景況判断の文言は、会員銀行からの報告をもとに当協会で取りまとめたもの。
3/8
光
雇用情勢
関 東
関東の景況は、観光が好調を持続し、公共工事が上向きとなったものの、輸出
が弱含み、生産活動も足踏みとなるなど、持ち直しの動きが一服。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売において衣料品が減少す
るなど、弱含み。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少し、
横這い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ
るなど、弱含み。公共工事は、国、都県が減少したものの、独立行政法人等、市
区町村が増加し、上向き。輸出は、中国向け鉄鋼、自動車、科学光学機器が減少
し、弱含み。
生産活動は、輸送機械、電気機械が減少し、足踏み。観光は、外国人客が増加
し、好調を持続。雇用は、有効求人倍率が上昇、現金給与総額も増加するなど、
持ち直し。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
甲信越
甲信越の景況は、雇用情勢が回復に向けた動きにあるものの、個人消費、生産
活動が足踏み、輸出が低調となるなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売において衣料品が減少したほか、乗用車販売も減
少するなど、足踏み。住宅建築は、分譲住宅が増加したものの、持家、貸家が減
少し、足踏み。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢が
みられ、弱含み。公共工事は、国、市町村が減少し、弱含み。輸出は、プラスチ
ック、建設用・鉱山用機械などが減少し、低調。
生産活動は、電子部品・デバイス、化学製品が増加したものの、輸送機械、一
般機械が減少し、足踏み。観光は、観光地への入込客が増加し、緩やかな持ち直
し。雇用は、医療・福祉、宿泊業、飲食サービス業で新規求人数が増加するなど、
回復に向けた動き。
先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
4/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
北 陸
北陸の景況は、観光が持ち直したものの、生産活動が横這い、輸出が低調とな
るなど、横這い。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売も振るわず、やや弱
含み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、足許増加。設備投資
は、製造業、非製造業ともに投資計画を積み増す動きがみられ、改善基調。公共
工事は、国、独立行政法人等、県が減少し、弱含み。輸出は、一般機械が減少し、
低調。
生産活動は、主力の医薬品が増加したものの、金属製品、電気機械、輸送機械
が減少し、全体では横這い圏内。観光は、温泉地への入込客が増加し、持ち直し。
雇用は、飲食・サービス業、医療・福祉などで新規求人数が増加するなど、上向
き。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 海
東海の景況は、観光が持ち直したものの、輸出が弱含み、生産活動が横這いと
なるなど、持ち直しの動きが一服。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、百貨店販売において衣料品が減少す
るなど、弱含み。住宅建築は、貸家、分譲住宅が減少し、足踏み。設備投資は、
一部に投資計画を積み増す動きがみられるものの、横這い圏内。公共工事は、独
立行政法人等、県が減少するなど、弱含み。輸出は、半導体等電子部品が増加し
たものの、中国向け輸送機械、一般機械などが減少し、弱含み。
生産活動は、化学製品が増加したものの、輸送機械、電気機械が減少し、横這
い圏内。観光は、国内客に加え、外国人客が増加し、持ち直し。雇用は、有効求
人倍率が上昇、所定外労働時間も増加し、緩やかな回復。
先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
5/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
近 畿
近畿の景況は、雇用情勢が改善し、住宅建築が上向きとなったものの、個人消
費が低調、生産活動が弱含みとなるなど、足踏み。
個人消費は、乗用車販売が減少したほか、大型小売店販売において衣料品が減
少するなど、低調。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、やや上
向き。設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるものの、非製造
業で需要の先行き不透明感から投資抑制姿勢がみられ、全体では伸び悩み。公共
工事は、国、府県、市町村が減少し、弱含み。輸出は、鉄鋼、半導体等電子部品、
科学光学機器が減少し、弱含み。
生産活動は、一般機械、電気機械が減少し、弱含み。観光は、観光地、温泉地
への入込客が増加し、回復。雇用は、現金給与総額が増加するなど、改善。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
中 国
中国の景況は、雇用情勢が改善基調にあるものの、生産活動が横這い、輸出が
弱含みとなるなど、横這い圏内。
個人消費は、大型小売店販売が増加したものの、乗用車販売が減少するなど、
横這い圏内。住宅建築は、分譲住宅が減少したものの、持家、貸家が増加し、や
や上向き。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみら
れ、横這い圏内。公共工事は、市町村が増加したものの、国、県が減少し、横這
い圏内。輸出は、アジア向け鉄鋼、一般機械が減少し、弱含み。
生産活動は、電子部品・デバイスが増加したものの、鉄鋼、一般機械が減少し、
全体では横這い。観光は、温泉地、観光地への入込客が増加するなど、やや上向
き。雇用は、有効求人倍率が上昇するなど、改善基調。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
6/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
四 国
四国の景況は、雇用情勢が改善基調にあるものの、生産活動が弱含みとなるな
ど、持ち直しの動きが一服。
個人消費は、百貨店販売、スーパー販売において、衣料品が振るわず、横這い。
住宅建築は、持家が減少したものの、貸家、分譲住宅が増加し、足許増加。設備
投資は、小売業、建設業で投資計画を積み増す動きがみられるものの、その他の
業種で投資抑制姿勢がみられ、弱含み。公共工事は、国、県、市町村が減少し、
弱含み。輸出は、化学製品が減少したものの、船舶、輸送機械が増加するなど、
横這い。
生産活動は、化学、電気機械が減少し、弱含み。観光は、観光地への入込客が
増加し、上向き。雇用は、建設業、卸売業、小売業、サービス業で新規求人数が
増加するなど、改善基調。
先行きは、緩やかな持ち直しに向かうとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
九 州
九州の景況は、観光、雇用情勢が持ち直しているものの、輸出、生産活動が弱
含みとなるなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売が飲食料品を中心に増加したものの、乗用車販売
が減少し、足踏み。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減少
し、横這い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみ
られ、弱含み。公共工事は、独立行政法人等、県、市町村が減少し、低調。輸出
は、一般機械、アジア向け鉄鋼が減少し、弱含み。
生産活動は、輸送機械、電子部品・デバイスが減少し、弱含み。観光は、世界
遺産登録効果に加え、外国人客も増加するなど、持ち直し。雇用は、有効求人倍
率が上昇したほか、現金給与総額も増加し、改善。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
7/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
沖 縄
沖縄の景気は、個人消費が持ち直し、観光が好調を持続するなど、拡大。
個人消費は、乗用車販売が減少したものの、百貨店販売、スーパー販売ともに
増加するなど、持ち直し。住宅建築は、持家、貸家が増加したものの、分譲住宅
が減少し、足踏み。設備投資は、貨物車販売、建築着工床面積ともに増加するな
ど、やや上向き。公共工事は、独立行政法人等、県が増加したものの、国、市町
村が減少し、横這い圏内。輸出は、飲料が増加したものの、再輸出品、石油製品、
金属・くずが減少し、足踏み。
生産活動は、鉄鋼、食料品、プラスチック製品が増加したものの、化学・石油
製品、窯業・土石製品が減少し、横這い圏内。観光は、国内客・外国人客ともに
増加し、好調を持続。雇用は、現金給与総額が増加するなど、緩やかな回復に向
けた動き。
先行きは、拡大が続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
8/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢