地 方 経 済 天 気 図

平 成 28 年 6 月 15 日
発
表
地 方 経 済 天 気 図
∼足踏み∼
各 地 の 景 況 感
・北海道…生産は電気機械が減産。輸出は北米向け輸送機械が減少。
・東北、四国…住宅建築は横這い、設備投資は伸び悩み。輸出は弱含み。
・関東、甲信越…大型小売店販売で衣料品販売が振るわず。生産は一般機械が
減産。公共工事が増加。
・北陸、近畿…生産は電気機械が低調。住宅建築は上向き、雇用情勢は持ち直
し。
・東海、中国…個人消費は大型小売店販売が減少。輸出は自動車、アジア向け
一般機械が減少。
・九州…熊本地震の影響から、個人消費、生産が低調。観光も国内客、外国人
客ともに減少。
・沖縄…観光は国内客、外国人客ともに増加し、好調を持続。個人消費も持ち
直し。
一 般 社 団 法 人
全 国 地 方 銀 行 協 会
地域別天気マークの推移・詳細(平成28年6月)
平 27 年
6月
平 28 年
7月
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
北海道
東 北
関 東
甲信越
北 陸
東 海
近 畿
中 国
四 国
九 州
沖 縄
(注) 矢印は、前月から天気マークが変わったことを表す。
1/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
<参考>地方経済天気図DI(注)の変化と景況判断
平成28年
4月
5月
6月
景 況 判 断 :足踏み
50.0 → 49.2 → 51.6
景況見通し :海外経済の減速もあって、先行きに不透明感
52.4 → 50.0 → 50.0
個 人 消 費 :衣料品を中心に大型小売店販売が振るわず、弱含 (47.7
み
住 宅 建 築 :持家、貸家、分譲住宅いずれも増加
(57.0
設 備 投 資 :需要の先行き不透明感から、慎重な投資姿勢が (48.4
続いている
公 共 工 事 :発注件数、金額ともに増加
(47.7
輸
出 :北米向け輸送機械、アジア向け一般機械が減少し、(42.3
低調
生 産 活 動 :電気機械、一般機械などが減産
(49.2
観
光 :全体として好調を持続しているものの、九州地 (63.4
区では熊本地震の影響がみられる
雇 用 情 勢 :新規求人数、現金給与総額ともに増加し、改善 (57.8
景況判断
100
→ 47.7 → 46.9)
→ 56.3 → 60.2)
→ 46.9 → 45.3)
→ 53.9 → 54.7)
→ 39.4 → 38.5)
→ 44.5 → 49.2)
→ 59.5 → 56.9)
→ 58.6 → 66.4)
景況見通し
90
80
景況判断
70
51.6
60
50
40
景況見通し
50.0
30
20
10
0
11/1
12/1
13/1
14/1
15/1
16/1
17/1
18/1
19/1
20/1
21/1
22/1
23/1
24/1
25/1
26/1
27/1
28/1
(注)地方経済天気図DIとは、本調査に回答した全国地方銀行協会加盟行の景況や需要項目等に関する現況判断
(好転・不変・悪化)を数値化したもの。算式は以下のとおり。
「好転」×1.0+「不変」×0.5+「悪化」×0.0
DI= ────────────────────── ×100
回 答 銀 行 数
2/8
○各地の状況
北海道
北海道の景況は、輸出が減少傾向、生産活動も横這いとなったものの、個人消
費、住宅建築が持ち直し、観光も好調となるなど、緩やかな持ち直し。
個人消費は、百貨店販売において衣料品が伸び悩んだものの、スーパー販売、
乗用車販売が増加し、緩やかな持ち直し。住宅建築は、持家、貸家が増加し、持
ち直し基調。設備投資は、大型投資の反動などから投資計画が前年度を下回るな
ど、弱含み。公共工事は、国、独立行政法人等が増加し、やや上向き。輸出は、
北米向け輸送機械、中国向け魚介類などが減少し、減少傾向。
生産活動は、輸送機械、窯業・土石が増加したものの、一般機械、電気機械が
減少し、横這い圏内。観光は、国内客が新幹線開業効果もあって増加したほか、
アジアからの外国人客も増加し、好調。雇用は、有効求人倍率が上昇し、飲食サ
ービス業などで新規求人数が増加し、回復基調。
先行きは、緩やかな持ち直しが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 北
東北の景況は、個人消費が上向き、雇用情勢が回復に向けた動きにあるものの、
輸出、生産活動が弱含むなど、横這い。
個人消費は、乗用車販売が増加したほか、大型小売店販売も増加するなど、や
や上向き。住宅建築は、持家が増加したものの、貸家、分譲住宅が減少し、横這
い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、伸
び悩み。公共工事は、国、県が増加したものの、独立行政法人等、市町村が減少
し、横這い。輸出は、石油製品、中国向け一般機械が減少し、弱含み。
生産活動は、鉄鋼、電気機械が減少し、やや弱含み。観光は、温泉地、観光地
への入込客が増加し、上向き。雇用は、卸・小売業、医療・福祉、サービス業で
新規求人数が増加したほか、有効求人倍率も上昇するなど、回復に向けた動き。
先行きは、横這い圏内の動きが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
(注)景況判断の文言は、会員銀行からの報告をもとに当協会で取りまとめたもの。
3/8
光
雇用情勢
関 東
関東の景況は、観光が好調を持続、公共工事も上向いているものの、生産活動
が足踏み、個人消費も弱含むなど、持ち直しの動きが一服。
個人消費は、乗用車販売が増加したものの、百貨店販売において衣料品が減少
するなど、弱含み。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加したものの、全体では横
這い圏内。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみら
れるなど、弱含み。公共工事は、国、独立行政法人等、都県が増加し、上向き。
輸出は、鉄鋼、中国向け電気機械が減少し、弱含み。
生産活動は、輸送機械、一般機械、電子部品・デバイスが減少し、足踏み。観
光は、入込客が増加し、好調を持続。雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、現
金給与総額も増加し、持ち直し。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
甲信越
甲信越の景況は、公共工事が上向き、雇用情勢が回復に向けた動きにあるもの
の、輸出が弱含み、生産活動が足踏みとなるなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売において衣料品が減少したほか、乗用車販売も減
少するなど、足踏み。住宅建築は、貸家が増加したものの、持家、分譲住宅が減
少し、横這い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢が
みられ、弱含み。公共工事は、国、県が増加し、上向き。輸出は、紙類・同製品、
アジア向け鉄鋼などが減少し、弱含み。
生産活動は、情報通信機械が増加したものの、一般機械、電気機械が減少し、
足踏み。観光は、国内客の観光地への入込みが増加し、緩やかな持ち直し。雇用
は、製造業、卸・小売業、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、回復に向け
た動き。
先行きは、横這い圏内の動きが続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
4/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
北 陸
北陸の景況は、雇用情勢が持ち直したものの、生産活動が弱含み、輸出が低調
となるなど、横這い。
個人消費は、乗用車販売が減少したものの、大型小売店販売が増加するなど、
全体では横這い圏内。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加し、上向き。設備投資
は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、伸び悩み。公共
工事は、県、市町村が増加し、足許増加。輸出は、荷役機械、精密機械が減少し、
低調。
生産活動は、電気機械、鉄鋼、金属製品が減少し、やや弱含み。観光は、温泉
地への入込客が増加し、持ち直し。雇用は、飲食・サービス業、医療・福祉など
で新規求人数が増加したほか、有効求人倍率も上昇するなど、持ち直し。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
東 海
東海の景況は、住宅建築が上向き、観光が持ち直したものの、輸出が弱含み、
個人消費、生産活動が横這いとなるなど、足踏み。
個人消費は、乗用車販売が増加したものの、百貨店販売において衣料品が減少
するなど、全体では横這い圏内。住宅建築は、持家が減少したものの、分譲住宅
が増加し、やや上向き。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に投資抑
制姿勢がみられ、全体では横這い圏内。公共工事は、県、市町村が減少するなど、
弱含み。輸出は、自動車、アジア向け一般機械などが減少し、弱含み。
生産活動は、一般機械が増加したものの、電気機械、化学が減少し、横這い圏
内。観光は、国内客に加え、外国人客が増加し、持ち直し。雇用は、製造業、卸・
小売業、医療・福祉で新規求人数が増加するなど、緩やかな回復。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
5/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
近 畿
近畿の景況は、住宅建築が上向いているものの、輸出が弱含み、生産活動も低
調となるなど、横這い圏内。
個人消費は、乗用車販売が増加したものの、百貨店販売において衣料品が伸び
悩むなど、足踏み。住宅建築は、持家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、上向き。
設備投資は、製造業で投資計画を積み増す動きがみられるものの、非製造業で需
要の先行き不透明感から投資抑制姿勢がみられ、全体では伸び悩み。公共工事は、
独立行政法人等が増加したものの、国、府県が減少、横這い。輸出は、半導体等
電子部品が増加したものの、鉄鋼、科学光学機器が減少し、弱含み。
生産活動は、電気機械、鉄鋼が減少し、低調。観光は、観光地への入込客が増
加し、好調を持続。雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、現金給与総額も増加
し、改善。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
中 国
中国の景況は、住宅建築が上向き、雇用情勢が改善基調にあるものの、個人消
費、輸出が低調となるなど、横這い。
個人消費は、大型小売店販売で衣料品が減少するなど、低調。住宅建築は、持
家、貸家、分譲住宅いずれも増加し、上向き。設備投資は、需要の先行き不透明
感から、一部に投資抑制姿勢がみられ、伸び悩み。公共工事は、国、独立行政法
人等が増加したものの、県、市町村が減少し、足許減少。輸出は、鉄鋼、アジア
向け一般機械が減少し、低調。
生産活動は、電気機械が増加したものの、一般機械、石油製品が減少し、全体
では横這い圏内。観光は、温泉地、観光地への入込客が増加し、緩やかな持ち直
し。雇用は、有効求人倍率が上昇したほか、現金給与総額も増加し、改善基調。
先行きは、海外経済減速の影響が懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
6/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
四 国
四国の景況は、雇用情勢が改善基調にあるものの、輸出、生産活動が低調とな
るなど、やや弱含み。
個人消費は、乗用車販売が増加したものの、大型小売店販売において高額品や
衣料品が振るわず、力強さを欠く。住宅建築は、持家、貸家が増加したものの、
分譲住宅が減少し、横這い。設備投資は、小売業、建設業で投資計画を積み増す
動きがみられるものの、その他の業種で投資抑制姿勢がみられ、全体では伸び悩
み。公共工事は、国、独立行政法人等、県が増加し、足許増加。輸出は、船舶、
化学製品が減少し、低調。
生産活動は、輸送機械、医薬品が減少し、弱含み。観光は、観光地への入込客
が増加し、緩やかな持ち直し。雇用は、卸売業、小売業、製造業で新規求人数が
増加したほか、現金給与総額も増加するなど、改善基調。
先行きは、一進一退が続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
九 州
九州の景況は、熊本地震の影響から、個人消費、生産活動、観光が低調となる
など、弱含み。
個人消費は、熊本地震に伴う消費マインドの抑制から、大型小売店販売、乗用
車販売ともに減少するなど、弱含み。住宅建築は、貸家、分譲住宅が増加したも
のの、持家が減少し、横這い。設備投資は、需要の先行き不透明感から、一部に
投資抑制姿勢がみられ、弱含み。公共工事は、独立行政法人等、県が増加し、や
や上向き。輸出は、輸送機械、一般機械、台湾向け鉄鋼が減少し、弱含み。
生産活動は、熊本地震の影響から輸送機械、電子部品が減少し、低調。観光は、
国内客、外国人客ともに宿泊予約をキャンセルするなど、低調。雇用は、医療・
福祉、宿泊業などで新規求人数が増加したほか、現金給与総額も増加し、改善。
先行きは、生産や観光を中心に熊本地震による下振れが懸念される。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
7/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢
沖 縄
沖縄の景気は、個人消費が持ち直し、観光が好調を持続するなど、拡大。
個人消費は、乗用車販売、大型小売店販売ともに増加し、持ち直し。住宅建築
は、持家が減少したものの、貸家、分譲住宅が増加し、やや上向き。設備投資は、
建築着工床面積が増加したものの、貨物車販売が減少し、横這い。公共工事は、
市町村が減少したものの、国、独立行政法人等、県が増加し、やや上向き。輸出
は、輸送機械、再輸出品、魚介類が減少し、足許減少。
生産活動は、食料品、窯業・土石製品が増加したものの、鉄鋼、金属製品が減
少し、横這い圏内。観光は、国内客、外国人客いずれも増加し、好調を持続。雇
用は、現金給与総額が増加、有効求人倍率も上昇し、緩やかな回復に向けた動き。
先行きは、拡大が続くとみられている。
景況判断
個人消費
住宅建築
設備投資
公共工事
8/8
輸
出
生産活動
観
光
雇用情勢