339 植物防疫に関する情報発信改善の取り組み―茨城県植物防疫シンポジウムを開催して― 植物防疫に関する情報発信改善の取り組み ―茨城県植物防疫シンポジウムを開催して― 茨城県病害虫防除所 岡部 克*(おかべ かつ) メール配信するなど,農業者へ効果的に情報が伝わるよ 植物防疫に関する情報の伝達 うにしている。 病害虫防除所では,植物防疫法に基づいて調査を行 しかし,情報を農業者や関係機関に伝える場合は,価 い,病害虫の発生による被害を最小限に抑えるために発 値ある情報を提供するのはもちろんのこと,情報の活用 生予察情報を発表している。本県では,農業者のための 方法を紹介するなど,さらに幅広い取り組みが必要と考 情報は,農業改良普及センターや全農等の関係機関,病 えた。 害虫防除員,農薬販売店を経由して提供している(図― 情報発信の取り組み 1) 。また, 「病害虫注意報」などの重要な情報はプレス 植物防疫 当所では,以前から情報を効果的に伝える取り組みと リリースしている。さらに,農薬の適正使用を推進する ため,指導資料である「農作物病害虫・雑草防除指針」 して,普及指導員研修をはじめ,農薬適正使用アドバイ の作成や, 「果樹等病害虫参考防除例」の監修を行うほ ザーなどを対象とした各種講習会や研修会へ積極的に講 か,農薬適正使用アドバイザーに最新の農薬情報を E 師を派遣してきた。平成 22 年度には当所職員が 25 回の 関東農政局など 県庁 (エコ農業推進室) 記者クラブ (警報,注意報発表時) 【普及情報など】 農業者 病害虫発生予察情報 農業総合センター 農林事務所(普及センター) 【新聞など】 市町村 病害虫防除員(全県 81 名) 全農茨城県本部 農協 県農薬卸連絡協議会 (一社)県植物防疫協会 県農業共済連合会 農薬販売店 農業共済組合 たばこ耕作組合等 (公社)県農林振興公社 【インターネットなど】 図− 1 茨城県における発生予察情報の提供体制 * 現所属:茨城県県央農林事務所 経営・普及部門 ― 61 ― 農業大学校・農業高校
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