13回目 情報をめぐる問題点 1/15

情報論
 情報論2006
 全13回
 9/25,10/2,9,16,23,30
 11/6,13,20,27
 12/4,11,18
 1/15
評価
 成績はレポート(出席)と学期末の試験
(持込不可)で行います。
 2/3以上の出席が必要な問題にします。
講義の概要と到達目標
 概要


情報を有効に活用するために必要となる基礎的な概念
を説明する
情報に関する基本的な視点を説明した後で、情報の具
体的な活用について説明する
 到達目標


情報を自分で効果的に使用するための視点や考え方
を理解する
人の行為と情報は密接な関係にあることを理解する
視点
 情報の持つ意味


情報はコンピュータと情報の処理に関して大きなかか
わりを持ってきた
ここではコンピュータの使用の前提となる情報の持つ意
味を扱う
 情報を使う立場による違い





①人と情報
②社会や組織(企業活動)と情報
③国と情報
日本では社会や組織からの視点が大きい
個人としての視点をベースに話を進める
目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
1.言葉としての情報
 諜報から情報へ
 1876(明9) (酒井忠恕)


仏国歩兵陣中要務実地演習軌典
renseignement(情報、案内)を情報と訳
 第二次大戦終了まで情報は諜報の意味を持つ

敵の情勢などをひそかに探って知らせること
 (日本科学技術情報センター、1995)
 1849(昭和24) (関英男)


情報理論の紹介で情報を使用
現在の情報という言葉の始まり
目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
2. 情報の概念
 2-1 データと情報と知識の使用
 2-2 データと情報と知識の概念的理解
 2-3 情報と知識
 2-4 イメージ



資料(data)
情報(information)
知識(knowledge)
 2-5 データ、情報、知識の具体例
目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
3.人の行為と情報
 人の行為
意志
 意図
 企図
 意思決定
 行動

目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
4- 情報の活用
【利用段階】
意思決定
4-情報の活用
【情報リテラシー 】
 (基準1)効率良くかつ有効に情報にアクセ
スすることができる
 (基準2)批判的かつ適切に情報を評価する
ことができる
 (基準3)現実的かつ創造的に情報を使用
することができる
 (基準4,5,6)独自に学習のできる

生涯学習という新しい観点
 (基準7,8,9)社会に貢献できる
目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
5-1 社会構造の変化
 (1)狩猟社会
 (2)農耕化社会
 (3)工業化社会
 (4)情報化社会と情報社会
社会構造の変化と情報の価値の変化
狩猟社会
情
報
の
価
値
物の価値
農耕社会
物の価値
情
報
の
価
値
労働の価値
工業社会
物の価値
エネルギーの価値
( 労働の代替価値)
国:情報
の価値
企業:情
報の価値
情報社会
物の価値
国: 情報の価値
企業: 情報の価値
エネルギーの価値
個人: 情報の価値
目次
 1.言葉としての情報
 2.情報の概念(資料、情報、知識)
 3.人の行為と情報
 4.情報の活用
 5.情報社会と情報の価値
 6.情報の基本的性質
 7.情報をめぐる問題点
6. 情報の基本的性質
 6-1
 6-2
 6-3
 6-4
 6-5
 6-6
 6-7
 6-8
情報は人が発信する
情報は人が受信する
mediaが存在する
受信者に多様な判断が存在する
情報はサイクルを描く
情報の伝達には時間を要する
記録、複製、保存が可能
多様に蓄積すると価値が大きくなる
目次
 情報は個人の日常生活と深い関係を持つ






1.言葉としての情報
2.情報の概念(資料、情報、知識)
3.人の行為と情報
4.情報の活用
6.情報の基本的性質
7.情報をめぐる問題点
 情報は社会や企業活動と深い関係を持つ

5.情報社会と情報の価値
7.情報をめぐる問題点
犯罪等の実例と対応
 [被害者になる場合]
1.
2.
3.
4.
5.
一方的に受動的な情報で被害にあう場合
普通の情報を装っているが悪意の意志が含まれている
個人情報、個人宛情報
セキュリティー
他
 [加害者になる場合]
1.
2.
3.
4.
著作権の侵害
倫理に反する
個人情報
犯罪(犯罪の認識が希薄)
[ 被 害 者 に な る 場 合 ]
1.受動的な情報で被害にあう場合
13
架空請求、身に覚えのない請求,携帯へ
の架空請求メール、連絡先のURLに接続
したら契約したことになった、ネット料金の
4 架空請求、はがきによる架空請求
5
知らない人からのセールスの電話、教
1 材、学習塾、化粧品、電話会社
4
電話による勧誘、電話による呼び出し勧
3 誘、アポイントメントセールス
3
2 知らない相手からの電話、勧誘
3
振り込め詐欺の電話、携帯に非通知で振
1 り込め詐欺の電話
無視する
対応しない
相手にしない
着信拒否
2.普通の情報を装っているが
悪意の意志が含まれている
12
ワンクリック詐欺(Web,携帯)、携帯のペー
ジ閲覧、振り込み誘導(降込め詐欺では
5 ない)、迷惑メールのクリックから。
6
ネットオークション詐欺、インターネットで
買い物をしてお金を払ったのに商品が届
かない、購入した商品が偽物、お金が送
8 られて来ない
対応しない
放っておく
無視する
3.個人情報、個人宛情報
24
4
迷惑メール,チェーンメール、広告メール、
解約サイトからの宣伝メール、スパムメー
4 ル
自分に関係のある機関や人をよそおって
電話等で個人情報を引き出す。高校の事
務員をよそおって電話番号を聞きだす.中
学の連絡簿の内容を教えた。同級生の連
1 絡先を聞く電話。
対応しない
アドレス変更
着信拒否
自分のところで
止める
電話をかけ直し
確認する
電話で個人情報
を教えない
4 . セ キ ュ リ テ ィ ー
4
5
コンピュータへ不正にアクセスされる。セ
キュリティーソフトのガード表示。スパイウ
2 エアー
ウイルスに感染,メールから感染
ファイアー
ウォールや
対策ソフトを
使用する
セキュリティの
設定をしっか
りする
仕組みをよく理
解する
[加害者になる場合]
1.著作権の侵害
7
7
4
3
2
DVDのコピー
CDのコピー、CDのコピーを友達に頼む」
本やネット上の他人の文章のコピー、無
断引用・使用、レポートを書くときに参考
6 文献の表示をせず文章だけ貼り付ける
著作権を侵害する著作物をホームページ
に無断で載せる、無断で他のサイトの情
4 報を転載する
不正な音楽ファイルのダウンロード(多く
のサイトから簡単にできる)、ファイル共有
3 ソフト(WINNY, WINMX)
法を守る
URL(出典)を明
記する
情報の価値を認
識する
2.倫理に反する
29
2
2
迷惑メールの転送、チェーンメール、スパ
3 ムメール
掲示板の(サイトの)あらし、チャットで荒ら
2 し、不適切な書き込み
なりすましメールを送る
相手の立場を考
える
チェーンメールの
内容を気にせ
ず他人に送ら
ない
消去する
3.個人情報
1
1
電話による個人情報の収集、高校の事務
員をよそおって友達の電話番号を聞きだ
3 す
メールの一斉送信
 対応しない
 個人情報を教えな
い
 怪しいと思ったら応
えない
 意識が高くなってい
る(件数が少ない)
問題ない事例
 登録サイトに嘘の登録
 音楽CDのパソコンでの利用
 YOU TUBEを見る
 友人のHPへの無断リンク
 フリーソフト、エミュレータのダウンロード
必要な能力
 自分で必要な情報を探して、自分で判断で
きるようになることが、求められている能力
 情報を積極的に活用する場合と同じ能力
質問
 日本以外では情報に対価をはらっているか
 被害にあったことはないか
 情報社会の次は
 非公開のページなら著作物の無断使用問
題ないか
 ダイレクトメールの住所をなぜ知っているか
試験
 A4 3枚
 持ち込み禁止
 3問
問1
 問1
問2
 問2A、問2Bから1問を選択しなさい。
30点
 問2A [人の行為と情報]人の行為と情報
の関係について説明あるいは論ぜよ。
 問2B [情報の活用]情報の活用段階につ
いて説明し、各段階で必要とされる情報
リテラシーについて説明あるいは論ぜよ。
問3
 問3C、問3Dから1問を選択しなさい。30点
 問3C[情報社会と情報の価値]
 情報社会における「個人と情報の関係」につ
いて、「国、企業、社会と情報の関係」と対
比させて、説明あるいは論ぜよ。
 問3D[情報をめぐる問題点]自分が著作権を侵
害している場合と、情報に関して倫理的に問
題のある行動をとっている場合の実例をそれ
ぞれ3つあげ、それぞれに対する対応策と対
応を考えるうえで必要な情報リテラシーをの
べよ。