29P-0850 XELOX 療法における副作用調査 中島 博史 2 ,泉水 美香 2 ,永吉 ひとみ 2 , ◯川嶋 睦 1 ,松田 絹代 2 ,須藤 頌 1 , 西羅 輝雄 2 , 佐藤 亮子 3 , 渡辺 純夫 4 , 野呂 瑞希 2 ,鈴木 妙子 2 ,原田 好子 2 , 1 1 明治薬大院,2 順天堂大医院薬,3 順天堂大 坂本 一博 5 ,佐瀬 一洋 2 ,越前 宏俊( 医院がん治療センター,4 順天堂大医院消化器内科,5 順天堂大医院大腸肛門科) 【背景】順天堂大学医学部附属順天堂医院 (以下当院) では、大腸がん患者に対 して主に mFOLFOX6 療法または mFOLFOX6+bevacizumab(Bev)療法が標準であった が、近年患者の QOL 向上を考え、XELOX 療法または XELOX+Bev 療法を導入した。こ れらのレジメンには、従来から投与局所の血管痛、急性または慢性の末梢神経障 害および手足症候群等の多彩な有害反応が報告されており、当院においても薬剤 師が薬学的ケアの観点から、有害事象対策に積極的に関与することが求められて いる。今回、XELOX 療法および XELOX+Bev 療法を施行した患者における有害事象の 発症と患者要因を解析することで、有害事象の予測や回避法の検討を行った。 【方法】当院で 2010 年 1 月∼2011 年 1 月に消化器内科、大腸肛門科にて XELOX 療 法または XELOX+Bev 療法を受けた患者を対象として後ろ向きに診療録から治療効 果、有害事象、患者背景データを調査した。 【結果】XELOX および XELOX+Bev 療法を受けた患者の中で、グレード 3/4 の知覚障 害(末梢神経障害、手足症候群)の発現率は現在調査中であるが、末梢神経障害 にはビタミン剤や漢方薬の処方が、手足症候群に対しては軟膏やクリームの処方 が行われていたが治療効果は限定的であった。また、オキサリプラチンの末梢投 与を受けた患者では 70%に血管痛の出現が見られ、血管痛予防対策には、デキサ メタゾン 6.6mg の混合投与も施行されていたが、デキサメタゾンが併用投与され た患者でも血管痛は 40%に出現しており、統計的に有意な予防効果は観察されな かった。各種有害反応のリスク因子については現在解析中である。
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