微分積分 I 及び演習 記号と数列 (2016/4/8) よく用いる記号 ○ 記号 (集合の記号) a ∈ A · · · a が集合 A の要素 (元) である. (A 3 a と書くこともある.) a∈ / A · · · a が集合 A の要素 (元) ではない. (A 63 a と書くこともある.) A ⊂ B · · · 集合 A が集合 B に含まれる. (B ⊃ A と書くこともある.) A ∪ B = {x| x ∈ A または x ∈ B} · · · 集合 A と集合 B の和集合. A ∩ B = {x| x ∈ A かつ x ∈ B} · · · 集合 A と集合 B の共通部分. A \ B = {x| x ∈ A かつ x ∈ / B} · · · 集合 A と集合 B の差集合. ∅ · · · 空集合 ○ 記号 (自然数, 実数) N = {1, 2, 3, . . .} · · · 自然数全体の集合 Z = {0, ±1, ±2, . . .} · · · 整数全体の集合 Q = {m n | m, n ∈ N かつ n 6= 0} · · · 有理数全体の集合 R · · · 実数全体の集合 ○ 記号 (不等号) a ≤ b, a 6 b · · · a 5 b と同じ. a ≥ b, a > b · · · a = b と同じ. ○ 記号 (区間) a < b となる実数 a, b に対して, 次のように定める. これらを総称して区間という. [a, b] = {x ∈ R| a ≤ x ≤ b} · · · (有界な) 閉区間 (a, b) = {x ∈ R| a < x < b} · · · (有界な) 開区間 [a, b) = {x ∈ R| a ≤ x < b} · · · (有界な) 半開区間 (a, b] = {x ∈ R| a < x ≤ b} · · · (有界な) 半開区間 (注意: 端点が含まれない場合は丸括弧が使われ, 端点が含まれる場合は角括弧が使われる.) また, 上の区間の記法において, 右括弧が丸括弧の場合は b = +∞ と書くことも許し, 左括弧が丸括 弧の場合は a = −∞ と書くことも許すことにする. (a, +∞) = {x ∈ R| x > a} · · · (非有界な) 開区間 [a, +∞) = {x ∈ R| x ≥ a} · · · (非有界な) 閉区間 (−∞, b) = {x ∈ R| x < b} · · · (非有界な) 開区間 (−∞, b] = {x ∈ R| x ≤ b} · · · (非有界な) 閉区間 (−∞, +∞) = R · · · 実数全体 1 ○ 記号 (ゆえに, なぜならば) ∴ · · · ゆえに, よって, したがって ∵ · · · なぜならば ○ 定義 (有界集合) A ⊂ R について,A のどの要素よりも大きな実数 (小さな実数) があるとき,A は上に有界 (下に有 界) という.上にも下にも有界であるとき,単に有界であるという. 数列 ○ 定義 (数列) 各自然数 n に数 an を対応させたものを {an } と書き,数列という. ○ 定義 (数列の収束) 数列 {an } において, 自然数 n を限りなく大きくするとき, an が一定の値 α に限りなく近づくなら ば, 数列 {an } は α に収束するという. また {an } が α に収束するとき lim an = α n→∞ と表し, この α を {an } の極限値という. ○ 定義 (数列の発散) 数列 {an } が収束しないとき,発散するという.とくに,自然数 n を限りなく大きくしたとき, {an } が限りなく大きくなる (小さくなる) 場合,数列 {an } は正 (負) の無限大 ∞(−∞) に発散するという. lim an = ∞ (−∞). n→∞ ○ 定義 (単調数列) 数列 {an } が単調増加 (単調減少) であるとは, a1 ≤ a2 ≤ a3 ≤ a4 ≤ . . . (a1 ≥ a2 ≥ a3 ≥ a4 ≥ . . .) をみたすときをいう.単調増加数列と単調減少数列を併せて単調数列という. ◎ 性質 (極限値の性質) lim an = α, lim bn = β とする.次が成り立つ. n→∞ (1) (2) n→∞ lim {kan + lbn } = kα + lβ n→∞ (但し k, l は定数). lim {an bn } = αβ. n→∞ (3) β 6= 0 ならば an α = . n→∞ bn β lim ◎ 性質 (はさみうちの原理) an ≤ bn ≤ cn , lim an = lim cn = α とする.このとき lim bn が存在し, lim an = α となる. n→∞ n→∞ n→∞ 2 n→∞
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