春の生命の息吹が私たちへ示すもの

東京ジャーミイ金曜日のホトバ
2016 年 4 月 8 日
春の生命の息吹が私たちへ示すもの
ムスリムの皆様。
夜が必ず朝となるように、冬も必ず春とな
ります。時が過ぎ、冬はその場所を春へと
あけ渡すのです。春、この世界を見るなら、
アッラーの慈悲によって蘇生してくるさま
ざまなことを共に喜ぶことができます。春
には、太陽に愛情のしるしが見えます。氷
が解け、雪が水になり、水蒸気となって昇
っていきます。上空でしずくとなった水は、
誰がそれをもたらしますか
慈悲として地上に降ってきます。春の夕立
とは忘れるべきではありません。天の扉が
開かれ恵みがもたらされる時には、地上か
らのドゥアーや願いが天に昇ることよりも
容易となるに違いありません。アッラーが
私たちに見本として味わわせてくださった
この素晴らしさの、見本ではなく本物を求
めるべきであり、自然界が春になって自ら
を新たにするように、私たちも私たち自身
を新たにするべきです。
によって、乾いた切り株が生気を取り戻し
ます。乾いた骨のようだった木々は、新緑
によって飾られます。地に蒔かれた種は、
新しい生を始めるべく地上に芽を出してき
ます。いっせいに色とりどりの花を咲かせ、
よい香りをふりまきます。
親愛なる兄弟姉妹の皆様。
私たちが試練の場にいること、二人の天使
によって、録画されているかのように全て
の行動が記録されていること、これらがい
つの日か私たちの前に示されることを、私
たちは知っています。だから、正誤の区別
が明らかにされる日、恥じ入って後悔する
クルアーンのある句では、「かれこそは、
ような行動は避けましょう。アッラーのご
慈悲に先んじて吉報をもたらす風を送られ
満悦に従って生き、よいしもべとしてアッ
る御方である。それが(雨を)含んだ重い
ラーの御前に出ることができるよう努めま
雲を運ベば、われはそれを死んでいる地に
OF ISLAM ISしょう。
EASY
送って雨を降らせ、これによって各種の果
本日のホトバを、次のクルアーンの章句で
実を生産させる。われはこのように死者を
締めくくりたいと思います。「さあアッラ
甦らせる。恐らくあなたがたは悟るであろ
ーの慈悲の跡をよくみるがいい。かれが如
う。」(高壁章第57節)とされ、地上の
何に、死んだあとの大地を甦らされるかを。
この息吹は、私たちに復活することを教え
このようにかれは、死んだ者を甦らせる。
ています。
かれは凡てのことに全能であられる。」
(ビザンチン章第50節)
親愛なるムスリムの皆様。
一人の人間にとって、新たな生を得ること、
本来の生きる場所であるあの世のために備
えることは最も重要なことです。クルアー
ンがこの上なく素晴らしい形で描いている
この幸福な場のために、私たちはどれほど
備えができているでしょうか。春の雨のよ
うにアッラーの恵みが与えられるこの季節
には、アッラーのもとへ向かうものにとっ
ても、それが容易になるであろうというこ
全体規則)
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