2016 年３月 30 日 SMBC フレンド証券投資情報部インドネシアルピアインドネシアの現状と見通し＜ポイント＞・経済成長率は、2015 年４－６月期を底に回復の兆し。インフレ率も低位安定傾向にある。・インドネシア中央銀行（中銀）は３月 17 日に政策金利を 0.25％引き下げ 6.75％とした。利下げは３ヵ月連続。一層の景気押し上げを目指す。・15 年 10－12 月期の経常収支は 51 億 1500 万米ドルの赤字。対国内総生産（ＧＤＰ）比は 2.39％。・16 年２月末の外貨準備高は 1045 億米ドルと、前月比 24 億米ドル増。・世界銀行は、政府が 16 年の歳入目標を達成できず歳出抑制を余儀なくされるとの見方を示す。（インドネシアでは財政赤字をＧＤＰ比３％以内にすると法律で規定されている。）・ムーディーズ、フィッチによるインドネシアの格付けは、それぞれＢａａ３、ＢＢＢ－、見通しはともに安定的。・Ｓ＆Ｐの格付けはＢＢ+だが、見通しはポジティブで、次回格上げの可能性がある。 15 年９月に議会でのねじれが解消すると、ジョコ・ウィドド政権は景気刺激のため経 1.45 済政策パッケージを相次いで公表し（16 1.30 年２月までに１～10 弾）、インフラなど予 1.15 算執行を加速させた。中期的には、構造改革が進み、経済の効率化や投資の拡大が期 1.00 0.85 待できよう。また、中銀は、16 年１月から３ヵ月連続で利下げを実施した。インフレインドネシアルピア対円（日足）（期間：2006年１月２日～2016年３月29日）（100ﾙﾋﾟｱあたり円） 0.70 0.741円 06年 07年 08年 0.807円 09年 10年 11年 12年 0.825円 13年 14年 0.815円 15年 16年（出所：ブルームバーグデータよりＳＭＢＣフレンド証券作成）圧力の軽減、ルピアの安定を受け、一層の景気押し上げを目指す。これらを市場は好感、今年に入ってからインドネシアの金融・資本市場に海外から資金が戻り始めている。しかし、依然、経常赤字を抱え、国債の外国人保有率が約４割と高いため、対外ショックへの脆弱（ぜいじゃく）性は残る。米国の利上げ観測などには注意が必要だ。インドネシア経済の現状と見通し現状経済成長 15年10－12月期ＧＤＰ成長率は前年同期比5.04％。総固定資本形成、政府支出の成長率が加速。15年通年では4.79％。インフレ率 16年２月の消費者物価指数（ＣＰＩ）上昇率は前年同月比4.42％。中銀目標の範囲内(３～５％)で低位安定の傾向に。鉱工業生産 16年１月の鉱工業生産指数は前年同月比2.94％上昇。前月（1.02％上昇）を上回る。雇用状況 15年の就業者数は前年比19.1万人増。失業率は6.18％で、前年（5.94％）から上昇。実質金利主要政策金利6.75％、２月インフレ率4.42％から、足元実質金利は2.33％。見通し＜世界銀行、16年３月発表＞経済成長 16年は前年比5.1％増見通し、17年は5.3％増予測。インフレ率 16年末は前年比4.0％上昇見通し、17年は4.6％上昇予測。経常収支経常赤字の対ＧＤＰ比は16年に2.3％見通し、17年に2.5％予測。（出所：各種資料よりＳＭＢＣフレンド証券作成）最終ページに重要なお知らせ「注意事項」がありますので必ずお読みください。（有効期限： 2016 年４月 30 日） 1/2 2016 年３月 30 日 SMBC フレンド証券投資情報部インドネシアルピアインドネシアの現状と見通し注意事項 ■当社の概要商号等ＳＭＢＣフレンド証券株式会社金融商品取引業者関東財務局長（金商）第 40 号加入協会日本証券業協会一般社団法人第二種金融商品取引業協会 ■当社取扱い商品の手数料等およびリスクについて･当社でお取扱いの商品にご投資いただく際には、各商品等に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等には価格の変動等により損失を生じるおそれがあります。･商品ごとに手数料等およびリスクは異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面、目論見書等またはお客さま向け資料をよくお読みください。 ■資料の取扱いについて･本資料は、投資判断の参考となる情報提供を目的としておりますが、投資の最終判断はお客さまご自身で行っていただきますようお願いいたします。･本資料は、当社が信頼できると判断した情報に基づいて作成しておりますが、その情報の正確性、完全性について当社が保証するものではありません。･記載されたデータ、意見等は表記日時における当社の判断であり、予告なく変更する場合があります。･債券格付けの記載について、記載の格付けを付与している格付会社グループ（「スタンダード＆プアーズ・レーティングズ・サービシズ（Ｓ＆Ｐ）」「ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク（Moody's）」「フィッチ(Fitch)」）は、金融商品取引法第 66 条の 27 に基づいた格付業者の登録を受けておりません。･本資料の著作権は当社に帰属し、その目的の如何を問わず無断で複写、複製、加工または配布することを禁じます。本文記載の格付け会社グループの名称は以下の通り。Ｓ＆Ｐ＝スタンダード＆プアーズ・レーティングズ・サービシズ（Ｓ＆Ｐ）ムーディーズ＝ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク（Moody's）フィッチ＝フィッチ(Fitch) 最終ページに重要なお知らせ「注意事項」がありますので必ずお読みください。（有効期限： 2016 年４月 30 日） 2/2