委 託 仕 様 書 東京都住宅供給公社 住宅計画部建設推進課 1 委 託 件 名 大蔵住宅埋蔵文化財試掘調査委託 2 委 託 場 所 世田谷区大蔵三丁目 ほか(地名地番) 3 委 託 期 間 契約の日より平成 28 年 8 月 31 日まで 4 業務内容 (1)本業務は別紙に示した居住中の住宅敷地内の範囲(約 660 ㎡)を試掘する遺跡調査で ある。ただし、立木や地下埋設管等の現地状況により、試掘位置等は適宜変更する場合 がある。調査深度については、世田谷区教育委員会の学芸員(以下「学芸員」という。 ) の指示によるが、概ね 0.7m とする。 (2)土層・遺構・遺物の形状及び出土状況を事実に基づいて正確に記録し、試掘調査報告 書を作成するものとする。 5 業務の進め方 (1) 調査作業場所は、大蔵三丁目ほかとし、報告書作成のための整理作業場所は受注者の 整理室とする。 (2) 作業日程は、東京都住宅供給公社担当者(以下、公社担当者)及び学芸員と協議の上、 決定するものとする。なお、現場調査期間は、平成 28 年 6 月末日までとする。 (3) 試掘調査の実施にあたり、居住者及び近隣住民への周知を公社担当者の指導のもと行 うこと。また、調査中は安全確保のための措置を講じ、通行などの誘導にあたること。 (4) 本業務を実施するにあたり、受注者は考古学の知識を有する調査員を配置させるもの とし、詳細については学芸員と協議し、指示に従って実施すること。 (5) 受注者は本業務を実施するにあたり、試掘調査工程表、調査範囲図、調査体制、連絡 網、安全管理に基づいた試掘調査実施計画書を提出するものとする。 (6) 受注者は本業務を実施するにあたり、労働安全衛生法(昭和 47 年法第 57 条) 、労働 安全衛生施行令(昭和 47 年政令第 318 号) 、労働安全衛生規則(昭和 47 年労働省令第 32 号) 、埋蔵文化財発掘における労働安全基準(平成5年東京都教育委員会基準)など、 その他関連法令を遵守し、業務を遂行しなければならない。 6 提出書類 (1)受注者は本業務の着手に先立ち、次の書類を契約締結後一週間以内に提出して、公社 担当者の確認を受けること。 ア 委託契約書 2部 イ 委託着手届 1部 ウ 業務責任者届(履歴及び経歴書添付) 1部 エ 業務従事者届(履歴及び経歴書添付) 1部 オ 試掘調査実施計画書 1部 (2)業務完了時に提出する書類 ア 委託完了届 1部 イ 納品書 1部 ウ 請求書 1部 エ 精算書 1部 7 調査方法 (1) 調査対象地内のトレンチ表土の掘削は、学芸員の指示に従ってバックホウ(平積み、 平爪バケット)及び人力により慎重に行うこと。掘削開始は学芸員の指示があるまで行 わないこと。また、地中埋設管には十分注意し作業を行うこと。 (2) 掘削により生じた発生土は、崩壊に注意し、原則として掘削箇所付近に仮置きするこ と。 (3) 試掘調査区の必要な図面・写真を撮ること。写真は調査着手時から調査終了時までの 記録とし、調査の工法及び進捗状況の確認を目的とするものと、形状・寸法の確認を目 的とするものに分けて撮影すること。 (4) 遺構が発見された場合は、学芸員の指示に従い必要なデータをとること。 なお、この際掘削を行う場合は人力により掘削すること。遺構が発見されなかった場合、 1 箇所深掘区を設け、深度 2.5m までバックホウ及び人力で掘削すること。その際、表 土・盛土、ローム層などの分別に努めること。 (5) 原則当日調査したトレンチは調査終了後当日中に、仮置きした発生土を埋め戻し、転 圧のうえ旧状に復すること。ただし、担当者の了解がある箇所についてはこの限りでは ない。埋め戻しの際には、分別した表土・盛土層、ローム層ごとにそれぞれ埋め戻すよ う努めること。 (6) 調査終了時には、掘削箇所周辺及び出入口部等の清掃を実施すること。 8 写真撮影及び測量 (1) 撮影に使用するデジタルカメラは 130 万画素以上のものを使用すること。 (2) 試掘調査の記録写真は調査着手時から調査終了時まで記録し、 調査の工法及び進捗況 の確認を目的とするもの、形状・寸法の確認を目的とするものに分けて撮影すること。 (3) 次の測量図を作成すること。 ア 敷地全体の中での試掘調査区の配置図 イ 試掘箇所の全体位置図 ウ 各試掘坑平面図と発見された遺構の平面図 エ 遺構を掘削した場合には、その土層断面図 オ 遺構を検出した場合には、その断面図 カ 各試掘坑の最深箇所での土層柱状図 9 報告書の作成等 (1)試掘調査により現地で得られた成果について、図面、写真等を添付の上、埋蔵文化財 試掘調査報告書を 5 部作成し、東京都住宅供給公社に 3 部、世田谷区教育委員会に 2 部 提出すること。 (2)出土した遺物は水洗いして提出すること。 また、調査地点ごとに分類し、報告書にその写真を添付すること。 10 その他 (1)発掘時に採取した遺物は埋蔵文化財の可能性があり、その場合の所有権は国庫又は地 方公共団体に帰属することとなるので、それらの発見については、金銭的価値の如何に かかわらず、発見者としての権利の一切をあらかじめ放棄することを承諾すること。 (2)上記仕様書の内容について疑義が生じたとき又はこの仕様書に定めのない事項につい ては、本件業務の受託委託間で協議の上定めるものとする。
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