平成27年10月30日

平成27年10月30日
クレジットに関する消費者向け実態調査結果の公表について
一般社団法人日本クレジット協会(会長:杉本直栄)では、消費者のクレジット利用等の実態につい
ての調査を平成22年度より毎年実施しています。本年度の調査結果の概要は以下のとおりです。
当協会は、本調査結果を踏まえ、消費者の皆様に向けた広報・啓発の更なる充実を図ります。
≪クレジットカード≫
①カードに対する利用者のイメージは、90.7%がプラスイメージ。
②定期的な利用者の割合は、「よく利用している(63.1%)」「たまに利用している(34.3%)」を合わせる
と97.4%と高い。月々の支払平均額は5.2万円。うち、「3万円以下」の利用者が半数程度。
③カードを利用する理由は、「ポイントや割引等の特典があり、お得」「通販・ネットショッピングで
の決済が簡単」など。
④利用場所は、ネットショッピングでの利用が84.7%と最も多く、非対面での利用が増えてきている。
⑤カード利用によるトラブル(「利用していて困ったこと」を含む)経験者は、10.8%と低い。
主な内容は、「カードが利用できなかった」「店頭で申込の勧誘が強引だった」など。
カードの利用頻度
あまり利
用しな
い, 2.7%
たまに利
用,
34.3%
カードの利用場所
カード トラブル経験
80.0%
あった,
10.8%
60.0%
40.0%
84.7%
60.6% 54.9% 51.2%
20.0%
43.2%
40.8%
0.0%
よく利用,
63.1%
シ
ョ
ッ
プ
イ
ン
タ
ー
ネ
ッ
ト
専
門
店
等
百
貨
店
・
ス
量ー
販 パ
店ー
・
新
聞
社
等
電
話
会
社
・
ス
タ
ン
ド
飲
食
店
ガ
ソ
リ
ン
なかっ
た,
89.2%
≪個別クレジット≫
①定期的な利用者の割合は、「よく利用している(8.4%)」「たまに利用している(47.7%)」を合わせる
と56.1%であり、カードに比べると低い。
②主な購入商品は、「携帯電話・スマートフォン・タブレット端末」が多い。一方で、スマートフォン
等を購入する際の分割払いを個別クレジットと認識していない人は66.1%であり、中でも若年層
(71.5%)でその傾向が高い。
③個別クレジット利用によるトラブル(「利用していて困ったこと」を含む)経験者は、7.2%とカード
よりも更に低い。
主な内容は、「商品・サービスの内容に関して不満」「規約がわかりにくく、誤解をした」など。
個別クレジットでの購入商品
個別クレジットの利用頻度
個別クレジット トラブル経験
60.0%
よく利用,
8.4%
あまり利
用しな
い,
43.9%
40.0%
27.3%
20.0%
たまに
利用,
47.7%
あった,
7.2%
51.0%
21.1%
18.1%
17.5%
0.0%
フ
ォ
ン
等
ス
マ
ー
ト
家
家
電
具
・
衣
服
食
品
バ
イ
ク
等
なかっ
た,
92.8%
自
動
車
・
≪協会による今後の広報・啓発活動への要望≫
クレジットに関して重点的に広報した方がよいと思う対象は、「学生(28.6%)」「若年層(34.1%)」を合
わせると62.7%であり、クレジットを使い始める層への啓発が求められている。
〔お問い合わせ先〕
一般社団法人日本クレジット協会 消費者・広報部 TEL:03-5643-0011
〒103-0016 東京都中央区日本橋小網町14番1号 住生日本橋小網町ビル
投稿先:東商記者クラブ・日銀記者クラブ
参考
Ⅰ.調査概要
1.調査目的
(1)クレジットの利用実態など把握しておくべき項目の継続的把握
(2)クレジット利用におけるトラブルなどの実態の把握
(3)協会がこれまでに実施した広報・啓発活動に対する評価及び認知度とクレジット
協会の認知度の把握
2.調査対象
18歳以上男女で、直近2年以内クレジットカード又は個別クレジット利用者
※クレジットカード利用者は利用頻度が「頻繁に」又は「たまに」の方を対象とし
た。
※個別クレジットは利用頻度問わず。
3.調査地域
全国
4.調査方法
マクロミルモニタを利用したインターネットリサーチ
5.調査時期
【事前調査】 2015年7月31日(金)~8月7日(金)
【本調査】 2015年8月7日(金)~8月11日(火)
6.有効回答数
3,600サンプル
(※割付は下表)
東日本
男性
女性
レギュラー
サンプル
ブースト
サンプル
10-20代
30代
40代
50代
60代以上
若年層
シニア層
西日本
男性
女性
小計
250
250
250
250
1000
125
125
125
125
500
125
125
125
125
500
125
125
125
125
500
125
125
125
125
500
100
100
100
100
400
50
50
50
50
200
総計
3000
600
・全体サンプルの内、個別クレジット利用者(個別クレジットのみ又はカードと個別クレジット両方の利用者)1,119サンプルを確保。
・10-20代は男女別、地域別で1,000サンプル、30代以上は年代ごとに男女別、地域別(東、西日本)で各500サンプルを確保。
・職種は出来る限り偏らないようにする。
・分析必要数を担保するため、追加サンプルとして、若年層を400サンプル、シニア層を200サンプル回収。
・分析にあたっては基本的にレギュラーサンプルを使用。重点ターゲット層や、「学生」「年金生活者」ベースでの分析を行う際のみ、
レギュラーサンプルにブーストサンプルを加えて分析を行なった。
7.調査実施機関
株式会社マクロミル
1
Ⅱ.クレジットカード利用者に対する調査結果
(クレジットカード利用者2,858サンプルを抽出)
1.クレジットカードの利用実態とイメージ
(1)カードに対する利用者のイメージは、「よい(34.5%)」「どちらかというとよい
(56.2%)」を合わせて90.7%がよいイメージ。
(2)カードを定期的に利用している人の割合は、「よく利用(63.1%)」「たまに利用
(34.3%)」を合わせると97.4%である。
(3)月々の支払い平均額は5.2万円。ただし、「3万円以下」という回答が合計で49.8%
と半数を占める。若年層の平均額は2.9万円と平均よりも低い額となっている。
(4)利用の理由は、「ポイントや割引等の特典があり、お得(63.2%)」「通販・ネット
ショッピングで決済が簡単にできるから(59.7%)」が高くなっており、特典や通
販・ネットショッピングでの決済の簡便さによるものが主なものである。 【複数
回答】
(5)利用場所は、非対面の「ネットショッピング(84.7%)」が高くなっており、次い
で、対面の「百貨店・専門店等(60.6%)」「スーパー・量販店(54.9%)」と続いた。
【複数回答】
(6)情報漏えい被害を防ぐために気を付けていることの問いに対して、もっとも多い
回答は「怪しいサイトやメールは開かない(49.4%)」。次に、「セキュリティの
しっかりしたサイトしか使わない(48.6%)」「他人に推測されにくいパスワードを
設定している(39.3%)」と続く。【複数回答】
カードの利用理由
カードの月々平均支払額
~30万円
以下,
9.2%
30万円以
上, 0.9%
~10万円
以下,
19.1%
~5万円
以下,
21.0%
~1万円
以下,
21.3%
情報漏えいを防ぐために気を付けていること
80.0%
60.0
60.0%
50.0
40.0
40.0%
20.0%
30.0
63.2% 59.7% 57.5% 55.1%
20.0
15.7%
0.0%
割
引ポ
制イ
度ン
なト
ど制
の度
特や
典
~3万円
以下,
28.5%
決
済
が
簡
単
ネ
ッ
ト
シ
ョ
ッ
プ
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で
の
現
金
を
よ持
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に
で
き
る
か
ら
決
済
が
簡
単
購
入
で
き
る
か
ら
49.4
48.6
39.3
10.0
分
割
払
い
(
後
払
い
)
で
0.0
メ怪
ー
ルし
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0.6
16.6
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他
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識特
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な
い
2.クレジットカードのトラブル実態
(1)直近1年でのトラブルまたは利用していて困ったことの問いに対して、「トラブル
は無い」という回答が89.2%。
(2)10.8%のトラブルの内容は、「カードが利用できなかった(25.6%)」「店頭での勧
誘が強引だった(16.6%)」「申込書面が煩雑で気分を害した(14.0%)」「身に覚えの
ない請求をされた(14.0%)」などであり、カードの申込時の事柄が多い。【複数回
答】
カードのトラブル内容
カードのトラブル経験
100.0%
30%
80.0%
89.2%
60.0%
40.0%
20.0%
4.4%
3.5%
3.5%
1.1%
申
込
・
更
ブ新
ル時
の
ト
ラ
カ
ー
ド
あの
っ利
た
用
時
に
請
求
・
支
ブ払
ル時
の
ト
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そ
の
他
20%
10%
0.0%
ト
ラ
ブ
ル
は
無
い
0%
25.6%
16.6% 14.0% 14.0%
13.0%
利
用
で
たき
な
か
っ
勧
誘
が
強
引
申
見
店
込
に
頭
で 雑書 請覚
の
面 求え
申
の
が
な
込
煩
い
の
決
済
時
間
が
長
い
2
Ⅲ.個別クレジット利用者に対する調査結果
(1.-(4)を除いて、個別クレジット利用者1,119サンプルを抽出)
1.個別クレジットの利用実態
(1)個別クレジットを定期的に利用している人の割合は、「よく利用(8.4%)」「たまに
利用(47.7%)」を合わせると56.1%である。若年層では、定期的に利用している割合が
62.6%と、他の世代に比べて多く利用されている。
(2)購入商品は「携帯電話・スマートフォン等」での利用が51.0%と高く、次に「家電・
家具(27.3%)」「衣服(21.1%)」と続く。【複数回答】
(3)利用の理由は、「高額な商品や役務を分割払い(後払い)で購入できるから」が50.0%
と最も高く、若年層の中でも同様の理由が55.1%と最も高い。【複数回答】
(4)スマートフォン等購入時の分割払いを個別クレジットだと認識していない者は全体
で66.1%である。若年層においては、71.5%が「知らなかった」と回答している。【サ
ンプル数:3,000】
スマートフォン等分割購入時の
個別クレジットの認知度
個別クレジットでの利用理由
60.0%
40.0%
20.0%
知ってい
た, 33.9%
50.0%
32.1%
25.3%
24.9%
立
て
や
す
い
勧
め
ら
れ
た
0.0%
で
購
入
で
き
る
(
後
払
い
)
分
割
払
い
な
く
て
よ
い
現
金
を
持
た
支
払
計
画
が
知らな
かった,
66.1%
販
売
店
か
ら
2.個別クレジットのトラブル実態
(1)直近1年でのトラブルまたは利用していて困ったことの問いに対して、「トラブルは
無い」という回答が92.8%。
(2)7.2%のトラブルの内容は、「商品・サービスの内容に関して不満だった(店舗販
売:25.9%、無店舗販売:19.8%)」「規約がわかりにくいため誤解した(21.0%)」「虚偽
または誤解しやすい説明を受けた(店舗販売:18.5%)」など。
個別クレジットのトラブル経験
100.0%
80.0%
92.8%
25%
20%
60.0%
15%
40.0%
20.0%
個別クレジットのトラブル内容
30%
10%
申
込
・
更
新
時
の
商
購品
入・
サ
・
提ー
供ビ
時ス
の
請
ト求
ラ・
支
ブ払
ル時
の
そ
の
他
ト
ラ
ブ
ル
は
無
い
サ
ー店
ビ頭
不ス販
満の売
内商
容品
が・
)
ト
ラ
ブ
ル
18.5%
17.3%
0%
(
0.0%
19.8%
に規
く
く約
誤が
解わ
しか
たり
サ
ー
ビ
不ス
満の
内
容
が
無
店
舗
販
売
商
品
・
誤
店
解
しま舗
やた販
すは売
い
虚
説
偽
明
)
0.4%
21.0%
(
2.5%
)
3.1%
(
3.7%
25.9%
5%
払
え
な
く
な
っ
た
支
払
い
遅
れ
、
Ⅳ.クレジットに関する広報・啓発活動における今後の重点対象(サンプル数:3,000)
(1)当協会の認知度は29.0%。
「知っている(3.3%)」+「なんとなく知っている(25.7%)」
(2)当協会が重点的にクレジットに関して広報した方がよいと思う対象については、
「学生」が28.6%、「若年層」が34.1%と、クレジットを使い始める層への啓発が求
められている。
(3)クレジットに関する教育の受講経験について、「受けたことがある」が全体では
8.4%であるが、若年層では20.3%であり、学校教育の中で徐々に浸透してきている
3
ことがうかがえる。