2015 年第 2 四半期は増収増益を達成

ニュースリリース
2015 年 8 月 25 日
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット 8 月 6 日発表英文ニュースリリースの抜粋・抄訳です。
Merck、2015 年第 2 四半期は増収増益を達成
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3 つの事業分野のすべてが貢献し、売上高 14.4%増を達成
ライフサイエンス・ビジネスが本業の伸びを牽引
ヘルスケア・ビジネスにおける研究開発活動を強化
特別項目計上前 EBITDA は 6.3%増
ネットキャッシュポジションを強化
2015 年度通年の業績予想値達成の見込み
メルク株式会社(本社: 東京、会長兼社長 ラルフ・アナセンツ)及びメルクセローノ株式会社(本社: 東京、
代表取締役社長 レオ・リー)の親会社である Merck(本社: ドイツ・ダルムシュタット、会長カール-ルドウィッ
グ・クライ、以下メルク)は 8 月 6 日、2015 年第 2 四半期の決算を発表しました。当期は堅調に売り上げを拡
大し、前年同期から売上高 14.4%増、特別項目計上前 EBITDA も前年同期比 6.3%増となり、2015 年前期
は好調な業績を維持しました。
メルク会長のカール-ルドウィッグ・クライは、「メルクの 3 つのビジネスすべてで好調に業績を伸ばし、2 桁の
売上の伸びを達成することができました。為替の動向が追い風となったとはいえ、為替によるプラスの影響
を除いても、当社の事業は着実に成長を遂げており、2015 年通年の業績予想値は確実に達成される見通し
です」と述べています。
2015 年第 2 四半期のグループの純売上高は、前年同期の 28 億ユーロから 14.4%増の 32 億ユーロに増
加しました。その内訳は、本業の売上増によるものが 2.2%、為替差益によるものが 10.2%の大幅増、統合
によって AZ エレクトロニックマテリアルズ(以下、AZ)が当社の事業ポートフォリオに組み込まれたことによる
ものが 1.9%の増加となっています。地域別にみると、アジア太平洋地域、ラテンアメリカ地域、中東およびア
フリカ地域が本業の売上拡大を牽引しました。
好調な業績による下支えと為替環境が有利に働いたことを受けて、グループの主要決算指標である特別項
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目計上前 EBITDA は、前年同期の 8 億 4,600 万ユーロから 6.3%増の 8 億 9,900 万ユーロとなりました。
主としてヘルスケア・ビジネス分野における研究開発活動の強化に伴う研究開発費の増加が特別項目計上
前 EBITDA の伸びを鈍化させ、また、昨年度計上されていたロイヤリティ及びライセンスの収入がなくなった
ことも特別項目計上前 EBITDA にマイナスの影響を与えました。グループの EBIT は、前年同期の 4 億
4,100 万ユーロから 13.7%増の 5 億 100 万ユーロに増加しました。また 2015 年第 2 四半期の純利益は 3
億 4,300 万ユーロで、前年同期の 3 億 300 万ユーロから 13.2%の増加となりました。
特別項目計上前 1 株当たり当期利益は、前年同期の 1.16 ユーロから 12.1%上昇し、1.30 ユーロとなりまし
た。
当期中、メルクはネットキャッシュポジションを改善し、2015 年第 2 四半期末(6 月 30 日)時点の手元資金は
5 億 6,700 万ユーロに達しました。しかし、間もなく予定されているシグマ アルドリッチの買収によって、純金
融負債は大幅に増加する見通しです。2015 年 6 月 30 日現在におけるメルクグループの全世界の従業員総
数は 40,192 人でした。
各ビジネスの概要
ヘルスケア・ビジネス - 成長市場が本業の拡大を牽引
2015 年第 2 四半期におけるヘルスケア・ビジネスの本業の売上は 1.5%増となりました。純売上高は、為替
変動による 7.8%のプラスの影響を含め、前年同期の 17 億ユーロから 9.2%増の 18 億ユーロでした。本業
の成長は、特に、糖尿病治療薬の Glucophage、甲状腺疾患治療薬 Euthyrox、心血管疾患治療薬の
Concor、さらにコンシューマヘルス事業部が取り扱っていた Neurobion 製品の売上の伸びに牽引されたも
のです。地域的には、主としてラテンアメリカ地域およびアジア太平洋地域が本業の伸びを牽引しました。
がん治療薬 Erbitux は、本業の売上が若干減少したものの、売上高は前年同期の 2 億 2,900 万ユーロから
2 億 3,300 万ユーロに増加しました。不妊治療薬 Gonal-f の本業の売上は前年同期から 1.6%増となり、売
上高は為替によるプラスの影響を受けて前年同期の 1 億 6,100 万ユーロから 1 億 7,700 万ユーロに増加
しました。
ヘルスケア・ビジネスは当期中、純売上高の拡大だけでなく、成長市場を対象とするマーケティング活動お
よび研究開発活動への投資を拡大させました。その結果、2015 年第 2 四半期の特別項目計上前 EBITDA
は、前年同期の 4 億 9,300 万ユーロから 2.8%減の 4 億 8,000 万ユーロとなりました。
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ライフサイエンス・ビジネス - 好調な業績でグループ全体を牽引
ライフサイエンス・ビジネスは、2015 年第 2 四半期に本業の売上を 6.2%増と堅調に拡大しました。売上の
伸びは主として、バイオ医薬品業界向け製品に対して引き続き強い需要があることによるものです。売上は、
特に北米地域で好調でした。さらに為替差益によるプラスの影響が 11.2%と大幅な追い風になったことで売
上高は大きく拡大し、ライフサイエンス・ビジネス全体の純売上高は前年同期の 6 億 5,900 万ユーロから
17.3%増の 7 億 7.300 万ユーロと、過去最高を記録しました。
医薬品製造向け製品・サービスを扱うプロセスソリューションズ事業は、本業の売上が 11.0%増と堅調に拡
大しました。これは主に、バイオ医薬品業界向けのウイルス除去製品や精製ソリューションに対する需要の
増加によるものです。また、研究者・研究機関向けに幅広い製品を提供するラボソリューションズ事業の本
業の売上は 4.1%増、医薬品研究開発部門や学術研究機関向けの製品・サービスを主に手掛けるバイオサ
イエンス事業の本業の売上は、2.2%減となりました。
ライフサイエンス・ビジネスの当期の特別項目計上前 EBITDA は 2 億ユーロで、前年同期の 1 億 6,600 万
ユーロから 20.6%の大幅増となりました。これは主としてプロセスソリューションズ事業における需要の拡大
と、ポートフォリオ全般に渡る製品価格の引き上げの恩恵を受けたことによるものです。
パフォーマンスマテリアルズ・ビジネス - 売上を飛躍的に拡大
パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの 2015 年第 2 四半期の純売上高は 6 億 4,300 万ユーロで、前年同
期の 5 億 600 万ユーロから 27.2%と大幅増を達成しました。これは、2014 年 5 月に完了した AZ 買収に伴っ
て純売上高が 10.7%拡大したことに加え、為替差益によるプラスの影響が 16.8%と大幅な追い風となった
ことによるものです。パフォーマンスマテリアルズ・ビジネス全体の本業の売上は 0.4%減とほぼ横ばいでし
た。
メルクの好調な液晶事業と、それを補完する AZ のディスプレイ材料事業で構成された新設のディスプレイ
マテリアルズ事業は、UB-FFS などの革新的な液晶技術が順調に売り上げを伸ばしたものの、最も旧式の
アクティブマトリックス方式の液晶技術である TN-TFT の売り上げの低下を補完するまでには至りませんで
した。このため、ディスプレイマテリアルズ事業はわずかに本業の売上を低下させたものの、依然として市場
リーダーの地位を確保しています。顔料・機能性材料事業の当期の本業の売上は若干、低下しました。旧
AZ の事業を含め集積回路製造用材料を取り扱う IC マテリアルズ事業は、買収に伴う売上拡大を反映し、
本業の売上を伸ばしました。これは主として、IC チップ製造用の誘電材料の売上増に牽引されたものです。
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また OLED ディスプレイや LED 蛍光体の高い需要に支えられた先端技術事業も、本業の伸びを見せました。
メルクは 2015 年 6 月に OLED 材料製造のための新たなユニットを設置し、この事業のための確実な基盤
を整備しています。
堅調な売上の拡大と AZ の買収効果に加え、為替の影響がプラスに働いたことによって、パフォーマンスマ
テリアルズ・ビジネスの当期の特別項目計上前 EBITDA は 2 億 9,500 万ユーロとなり、前年同期の 2 億
2,600 万ユーロから 30.5%増加しました。
2015 年度の業績予想値を達成する見込み
2015 年前期の業績を踏まえ、メルクグループとしての 2015 年通年の業績予想値は達成される見込みです。
2015 年の当初の業績予想値には、シグマ アルドリッチの買収は考慮されていません。メルクグループは
引き続き、2015 年における本業の売上の微増と、AZ の統合による通年でのポートフォリオへの若干の影
響を見込んでいます。この業績予想値は為替差益による 5~7%のプラスの影響によって支えられるものと
予想されます。グループ全体としては、引き続き 2015 年の純売上高を 123 億~125 億ユーロまで拡大する
見込みです。また、2015 年の特別項目計上前 EBITDA として 34 億 5,000 万~35 億 5,000 万ユーロを、
特別項目計上前 1 株当たり利益として 4.60~4.80 ユーロを見込んでいます。
メルクグループの主要決算指標 (100 万ユーロ)
2015 年
第 2 四半期
純売上高
2014 年
第 2 四半期
増減(%)
2015 年
1-6 月期
2014 年
1-6 月期
増減(%)
3,219.5
2,815.3
14.4
6,260.6
5,443.5
15.0
501.4
441.0
13.7
981.3
909.3
7.9
15.6
15.7
15.7
16.7
844.8
767.0
1,650.3
1,537.2
EBITDA 利益率(%)
26.2
27.2
26.4
28.2
特別項目計上前 EBITDA
899.4
845.7
1,752.4
1,652.7
27.9
30.0
28.0
30.4
0.79
0.70
1.44
1.45
営業利益(EBIT)
EBIT 利益率(%)
EBITDA
特別項目計上前 EBITDA 利益率
(%)
1 株当たり利益(ユーロ)
10.1
6.3
12.9
7.4
6.0
-0.7
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特別項目計上前 1 株当たり利益
(ユーロ)
純利益
純金融資産
1.30
1.16
12.1
2.43
2.32
4.7
343.4
303.3
13.2
625.1
628.5
-0.5
2015 年
6 月 30 日
2014 年
12 月 31 日
567
-559
全文リリースはウェブサイト上の英文資料をご参照ください。
http://news.merck.de/N/0/82538A43576229EFC1257E980054C12D/$File/Q2_2015_PR_EN1.pdf
メルクについて
Merck(メルク)は、ヘルスケア、ライフサイエンス及びパフォーマンスマテリアルズ分野において、最高水準の品質と高度な
技術に基づく革新的な製品を提供するリーディングカンパニーです。メルクセローノ、コンシューマヘルス、アレルゴファーマ、
バイオシミラー、メルクミリポア、パフォーマンスマテリアルズの 6 事業部を有し、2014 年の売上高は約 113 億ユーロとなって
います。世界 66 カ国におけるグループ従業員約 39,000 名が、患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上や顧客企業の支援、
グローバルな課題の解決に向け取り組んでいます。
メルクは世界で最も歴史の古い医薬・化学品会社です。1668年以来、革新性、事業の成功及び責任ある企業家精神を標榜
しています。メルクの創業家は全体の約70%の株式を保有し、今日にいたるまで株式の過半数を所有し続けております。
EMD Serono, EMD Millipore, EMD Performance Materials として事業を行っているカナダ及びアメリカ合衆国を除き、ドイ
ツ・ダルムシュタットのメルクはMerckの名称及びブランドのグローバルな権利を有しています。
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立。液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・分析
機器などバイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬にかかわるライフサイエンス関連製品・サービスを手がけています。
2011年に日本ミリポア株式会社を吸収合併、2014年にはグループ傘下にAZエレクトロニックマテリアルズを統合。パフォー
マンスマテリアルズとライフサイエンスの両分野で高付加価値製品とソリューションを幅広く提供しています。
メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jp をご覧ください。
メルクセローノ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くメルクのバイオ医薬品部門の日本法人で、2007 年 10 月 1
日に発足し、がん及び不妊治療領域を重点領域としています。
メルクセローノ株式会社の詳細については www.merckserono.co.jp をご覧ください。
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