ニュースリリース

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2015 年 11 月 25 日
メルク株式会社
メルクセローノ株式会社
※本ニュースリリースはドイツ・ダルムシュタット 11 月 12 日発表英文ニュースリリースの抜粋・抄訳です。
Merck、2015 年第 3 四半期は大幅増益を達成
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グループ売上高は 6.8%増、すべての事業分野が売上増に貢献
特別項目計上前 EBITDA は 10.2%増、純利益は 46.3%の大幅増を達成
ライフサイエンス・ビジネスがグループの本業の伸びを牽引
ヘルスケア・ビジネスの引当金戻し入れによる特別利益を計上
好調な業績とシグマ アルドリッチの買収に伴い、2015 年度通期の業績予想値を引き上げ
2015 年 11 月 12 日、ドイツ、ダルムシュタット発 - サイエンスとテクノロジーの分野における世界有数の
企業である Merck(以下メルク)は 11 月 12 日、2015 年第 3 四半期の決算を発表しました。当期は前年同
期から売上高が 6.8%増加し、特別項目計上前 EBITDA は 10.2%の大幅増を達成しました。
メルク会長のカール-ルドウィッグ・クライは、「メルクは 3 つのビジネス領域すべてに関し、事業を展開する全
地域において戦略が奏功し、業績拡大を実現しています。2015 年度通期の業績予想値の引き上げは、こう
した好調な業績に加えて、シグマ アルドリッチの買収完了を目前に控えていることによるものです」と述べて
います。
2015 年第 3 四半期のグループの売上高は 31 億ユーロで、前年同期の 29 億ユーロから 6.8%増加しまし
た。このうち 3.3%が本業の売上増によるもので、為替差益による売上増が 3.5%でした。地域別にみると、
アジア太平洋地域における本業の堅調な売上拡大と為替による大幅なプラスの影響が、グループ全体の成
長を牽引しました。
メルクの主要決算指標である特別項目計上前 EBITDA は、9 億 4,400 万ユーロで、前年同期の 8 億 5,700
万ユーロから 10.2%の大幅増となりました。これは主に好調な業績によるものです。また、2014 年下半期に
開始した臨床開発プログラムの中止に伴い、引当金を戻し入れたことが要因の一つとなり、研究開発費が低
下しました。一方で、当期中、成長戦略への積極的な投資に伴い、販売・マーケティング費は増加しました。
2015 年第 3 四半期のグループの営業利益(EBIT)は 5 億 6,400 万ユーロで、前年同期の 4 億 2,900 万
ユーロから 31.4%の大幅増となりました。さらに、純利益は 3 億 6,400 万ユーロで、前年同期の 2 億 4,900
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万ユーロから 46.3%増と著しく拡大しました。特別項目計上前 1 株当たり当期利益は、前年同期の 1.15
ユーロから 14.8%上昇し、1.32 ユーロとなりました。
2015 年第 3 四半期末(9 月 30 日)時点のメルクの純金融資産は 13 億ユーロに達していますが、間もなく予
定されているシグマ アルドリッチの買収完了に伴い、純金融負債は大幅に増加する見通しです。2015 年 9
月 30 日現在におけるメルクグループの全世界の従業員総数は 40,339 人です。
各ビジネスの概要
ヘルスケア・ビジネス - アジア太平洋地域で本業を拡大
2015 年第 3 四半期におけるヘルスケア・ビジネスの売上は、為替変動による若干のマイナスの影響を受け
ながらも、前年同期比 1.4%増の 17 億ユーロとなりました。本業の成長は、特に、不妊治療薬 Gonal-f、糖尿
病治療薬 Glucophage、甲状腺疾患治療薬 Euthyrox、さらにコンシューマヘルス事業部が取り扱っていた
Neurobion 製品の売上の伸びに牽引されたものです。地域的には、アジア太平洋地域が本業の伸びを牽引
しました。
再発型多発性硬化症(MS)の治療薬 Rebif の当期の売上は 4 億 6,800 万ユーロで、経口剤を中心に厳し
い競争圧力がありながらも、北米地域における堅調な業績と為替によるプラスの影響によって、前年同期の
4 億 6,600 万ユーロからほぼ横ばいとなりました。がん治療薬 Erbitux は、本業の売上の減少に為替による
マイナスの影響が加わり、売上高は前年同期の 2 億 3,200 万ユーロから 2 億 2,300 万ユーロに減少しまし
た。不妊治療薬 Gonal-f は、本業の売上増に加えて為替によるプラスの影響を受け、売上高を前年同期の
1 億 4,700 万ユーロから 1 億 6,700 万ユーロに増加しました。
ヘルスケア・ビジネスの 2015 年第 3 四半期の特別項目計上前 EBITDA は、前年同期の 4 億 9,700 万ユー
ロから 8.1%増の 5 億 3,700 万ユーロでした。
ライフサイエンス・ビジネス - グループ全体の本業の伸びを牽引
ライフサイエンス・ビジネスは 2015 年第 3 四半期、本業の売上が 8.1%増となり、非常に堅調な伸びを見せ
ました。為替変動による 6.8%のプラスの影響が強い追い風となり、売上高は前年同期の 6 億 6,100 万
ユーロから 7 億 5,900 万ユーロに増加しました。売上の伸びは主として、当社製品に対して引き続き強い需
要があることによるものです。
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医薬品製造向け製品を扱うプロセスソリューションズ事業は、本業の売上が 13.8%増と堅調に拡大しまし
た。これは主に、ウイルス除去製品や精製ソリューションに対する需要の増加によるものです。また、研究
者・研究機関向けに幅広い製品を提供するラボソリューションズ事業は 3.6%増、医薬品研究開発部門や学
術研究機関向けの製品・サービスを主に手掛けるバイオサイエンス事業は 3.0%増と、それぞれ本業の売上
を拡大しました。
ライフサイエンス・ビジネスの当期の特別項目計上前 EBITDA は 2 億 100 万ユーロで、前年同期の 1 億
6,100 万ユーロから 25.2%の大幅増となりました。これは本業の堅調な拡大に加え、為替変動が有利に働
いたことによるものです。
パフォーマンスマテリアルズ・ビジネス - 利益率が大幅に向上
パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの 2015 年第 3 四半期の売上高は 6 億 5,300 万ユーロで、前年同期
の 5 億 7,600 万ユーロから 13.4%増となりました。これは、すべてのビジネスユニットが本業の伸びに貢献
したことのほかに、為替変動が大きくプラスに働いたことによるものです。
メルクの好調な液晶事業と、AZ エレクトロニックマテリアルズの買収によりこれを補完するディスプレイ材料
事業で構成されたディスプレイマテリアルズ事業は、特に最新世代のスマートフォンに使用される省エネ型
UB-FFS 技術の非常に好調な業績に牽引され、売上が拡大しました。顔料・機能性材料事業の当期の本業
の売上は若干増加しました。旧 AZ の事業を含め集積回路製造用材料を取り扱う IC マテリアルズ事業の本
業の売上も、前年同期から微増しました。先端技術事業は、OLED ディスプレイ材料の活発な需要に支えら
れ、パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの業績拡大を推進しました。メルクは今夏、ダルムシュタットで
OLED 材料の新たな生産ユニットの建設に着工しています。
好調な業績と為替の影響がプラスに働いたことによって、パフォーマンスマテリアルズ・ビジネスの当期の特
別項目計上前 EBITDA は 2 億 9,800 万ユーロとなり、前年同期の 2 億 4,300 万ユーロから 22.5%増とな
りました。
2015 年度の業績予想値を引き上げ
メルクはシグマ アルドリッチの買収に伴う各種完了条件を満たし、欧州連合(EU)の独占禁止規制当局の
承認を得たことを受けて、2015 年 11 月 18 日に同社の買収を完了する見通しです。これに伴い、メルクの
すべての業績予想にはシグマ アルドリッチの事業が含まれています。
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これにより、2015 年通期のメルクグループ全体の純売上高は 126 億~128 億ユーロ(当初予想は 123 億
~125 億ユーロ)、特別項目計上前 EBITDA は 35 億 8,000 万~36 億 5,000 万ユーロ(当初予想は 34 億
5,000 万~35 億 5,000 万ユーロ)、特別項目計上前 1 株当たり利益は 4.80~4.95 ユーロ(当初予想は
4.60~4.80 ユーロ)に増加する見通しです。
メルクグループの主要決算指標 (100 万ユーロ)
2015 年
第 3 四半期
純売上高
2014 年
第 3 四半期
増減(%)
2015 年
1-9 月期
2014 年
1-9 月期
増減(%)
3,120.5
2,920.7
6.8
9,381.1
8,364.2
12.2
563.8
428.9
31.4
1,545.1
1,338.2
15.5
18.1
14.7
16.5
16.0
900.7
781.5
2,550.9
2,318.7
EBITDA 利益率(%)
28.9
26.8
27.2
27.7
特別項目計上前 EBITDA
944.0
856.6
2,696.4
2,509.4
30.3
29.3
28.7
30.0
1 株当たり利益(ユーロ)
0.84
0.57
47.4
2.27
2.02
12.4
特別項目計上前 1 株当たり利益
(ユーロ)
1.32
1.15
14.8
3.74
3.46
8.1
364.0
248.8
989.1
877.3
12.7
営業利益(EBIT)
EBIT 利益率(%)
EBITDA
特別項目計上前 EBITDA 利益率
(%)
純利益
純金融資産
2015 年
9 月 30 日
2014 年
12 月 31 日
1,304
-559
15.3
10.2
46.3
10.0
7.5
全文リリースはウェブサイト上の英文資料をご参照ください。
http://news.merck.de/N/0/88F8EB322836411EC1257EFA0066925B/$File/Q3_2015_PM_EN.pdf
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メルクについて
Merck(メルク)はヘルスケア、ライフサイエンス、パフォーマンスマテリアルズの分野における世界有数のサイエンスとテクノ
ロジーの企業です。がんや多発性硬化症を治療するためのバイオ医薬品療法から、科学研究と生産に関する最先端システ
ム、スマートフォンや液晶テレビ向けの液晶材料にいたるまで、約 4 万人の従業員が人々の暮らしをより良くする技術の一
層の進歩を目指しています。2014 年は 66 カ国で 113 億ユーロの売上高を計上しました。
メルクは 1668 年に創業された世界で最も歴史の長い医薬・化学品会社で、創業家が今でもメルクグループの上場株式の
過半数を保有しています。メルクの名称およびブランドのグローバルな権利は、ドイツのダルムシュタットに本社を置くメルク
が保有しています。唯一の例外は米国とカナダで、両国では EMD セローノ、EMD ミリポア、EMD パフォーマンスマテリアル
ズとして事業を行っています。
メルク株式会社はメルクの日本法人として1968年に設立。液晶や顔料などの化学品の研究開発・製造・販売や、試薬・分析
機器などバイオサイエンス基礎研究や医薬品製造、創薬にかかわるライフサイエンス関連製品・サービスを手がけています。
2011年に日本ミリポア株式会社を吸収合併、2014年にはグループ傘下にAZエレクトロニックマテリアルズを統合。パフォー
マンスマテリアルズとライフサイエンスの両分野で高付加価値製品とソリューションを幅広く提供しています。
メルク株式会社についての詳細は、www.merck.co.jp をご覧ください。
メルクセローノ株式会社は、ドイツ・ダルムシュタットに本社を置くメルクのバイオ医薬品部門の日本法人で、2007 年 10 月 1
日に発足し、がん及び不妊治療領域を重点領域としています。
メルクセローノ株式会社の詳細については www.merckserono.co.jp をご覧ください。
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