解析力学B(平成26年度後期)定期試験略解

解析力学 B(平成 26 年度後期) 定期試験 略解
神戸大学 陰山 聡
2015.02.02
問題 1
[1]
K=
[2]
L(s, ṡ) =
m 2 k
ṡ −
2
2
m 2
ṡ
2
(
)
1
s2 +
2
(+定数)
[3]
s̈ +
k
s=0
m
[4]
s(t) = c1 cos ωt + c2 sin ωt
あるいは
s(t) = c1 cos (ωt + c2 )
なども可。
問題 2
[1]
K=
m 2
θ̇
2
[2]
L(θ, θ̇) =
m 2 k
θ̇ − (3 − 2 cos θ)
2
2
1
(+定数)
[3]
θ=0とθ=π
または
(1, 0, 0) と (−1, 0, 0)
[4]
ω=
k
m
とすると、ラグランジュの運動方程式は
θ̈ + ω 2 sin θ = 0
である。
まず θ = 0 の近傍について解く。|θ| ≪ 1 のときの θ の運動方程式は
θ̈ + ω 2 θ = 0
である。これから
θ(t) = c1 cos (ωt + c2 )
が解である。
次に θ = π の近傍の解を求める。θ = π + q とすると、|q| ≪ 1 のとき、
q̈ − ω 2 q = 0
である。これを解くと、
q(t) = c1 eωt + c2 e−ωt
を得る。θ で書けば、
θ(t) = π + c1 eωt + c2 e−ωt
である。
問題 3
[1]
L(θ, θ̇) = m(1 − cos θ)θ̇2 − mg(1 − cos θ)
あるいは
(
)
L(θ, θ̇) = m(1 − cos θ) θ̇2 − g
などでも可。
[2]
正準運動量は
p=
∂L
= 2m(1 − cos θ) θ̇
∂ θ̇
だから、
θ̇ =
p
2m(1 − cos θ)
が答え。
2
[3]
ルジャンドル変換 H = pθ̇ − L より
H(θ, p) =
p2
+ mg(1 − cos θ)
4m(1 − cos θ)
[4]
p
2m(1 − cos θ)
p2 sin θ
ṗ =
− mg sin θ
4m(1 − cos θ)2
θ̇ =
だから
α = 1 − cos θ
β = sin θ
問題 4
運動方程式は
eB0
eQ 1
rϕ̇ −
m
m r2
ṙ
eB0 ṙ
ϕ̈ = −2 ϕ̇ −
r
m r
r̈ = rϕ̇2 +
なので、答えは
(1) r
(2) r
(3) 1
(4) −2
問題 5
x(0) = 0 より a=0 である。また x(1) = 1 より b + c = 1 である。従って
x(t) = bt + (1 − b)t2
と書ける。これを時間で微分して速度は
ẋ = b + 2(1 − b)t
なので、ラグランジアンは
L(x, ẋ) =
m
2
{b + 2(1 − b)t}
2
3
である。作用 S は
∫
1
S=
L dt
0
∫
m 1
2
{b + 2(1 − b)t} dt
2 0
m
= (b2 − 2b + 4)
6
=
これが最小値をとるのは b = 1 の時である。
以上から a = c = 0, b = 1。
4