立命館大学産業社会学部教授 筒井 淳也 氏

これからの働き方
真の共働き社会に向けて
連合総研フォーラム
2015.10.28
筒井淳也(立命館大学産業社会学部)
1
少子高齢化社会の課題
ü 出生率の上昇。
ü 非労働力を支える労働力の確保。
ü そのための「共働き」社会の実現。
労働力増
女性労働力参加
共働きを通じた
世帯所得増加
出生力
2
女性の労働力参加の現状
.8
SWE
USA
ü 労働力参加率は
.5
DEU
.4
.6
JPN
ITA
そこそこだが..
.3
1970
1980
1990
2000
2010
加が大きい。
60
非正規雇用(女性)
正規雇用(女性)
40
にパート)の増
正規雇用(男性)
非正規雇用(男性)
20
ü 非正規雇用(特
80
100
%
1960
0
女性労働力参加率
.7
FIN
1980
1990
2000
2010
2020
3
日本的雇用と働き方
ü 制度の形式的充実は見られる。(86均等法、
92育児・介護休業法)
Ø 基本的に、女性を男性的働き方に近づけるという方針。
ü 足りないのは、男性的働き方の是正。
Ø 「無限定的」雇用契約:正規雇用ならば、勤務地、
職務内容、労働時間等、柔軟に対応することが求め
られる。
4
労働時間
雇用者の年平均労働時間
週49時間以上の雇用者比率
(出典:小倉一哉(2008)「日
本の長時間労働」『日本労働研
究雑誌』No.575
5
働き方の窮屈さ
ü 労働の「自律性」ポイントは最低レベル。
時間:「働く時間を自分で決
めることができるか」
仕事:「仕事内容を自分で
オーガナイズすることが許さ
れているか」
休み:「1∼2時間の短い休
みを自分の意志でとることが
できるか」
(出典:筒井淳也「日本の職
場の「窮屈さ」について」
http://synodos.jp/
society/1790
6
共働き社会の「働き方」モデル
ü 無償労働の公平な負担
ü 総有償労働量の増加(ケア労働の外部化)
女性 有償労働
男性 有償労働
女性 有償労働
男性 有償労働
女性 無償労働
男性 無償労働
女性 無償労働
男性 無償労働
7