2015 年度定期大会 活動方針(案)

【2015 年 2 月 17 日 役員会・常任幹事会決定】
2015 年度定期大会
活動方針(案)
■総論■ 地方の声、女性の力で党再生。共生社会の実現へ
2015 年は「オール民主党」で党再生の歩みを大きく確実に進める重要な1年
です。
先の総選挙の結果は、政権を失って2年、民主党は未だ再生途上にあること
を明確に物語っています。党再生を成し遂げ「政権交代ある政治」を実現する
ためには、間近に迫った統一地方自治体選挙の成果を来年の参議院選挙につな
げ、さらには次期衆議院総選挙で安倍自民党に代わる政権の選択肢として再生
した民主党の姿を国民の皆さまにしっかりとお示していく、これが先の代表選
挙で示された全党員・サポーターの意思であり、健全な議会制民主主義の発展
を願う多くの国民の声です。本年はこの展望を切り開き確かな道程とする重要
な年と位置付けます。
再び国民の信頼を取り戻すためには、民主党の「立ち位置」、そして我々の
めざす「共生社会」の理念と姿、元祖「改革政党」としての姿勢を今一度、全
党で確認・共有したうえで、国民・有権者の皆さんにしっかりと具体的に判り
易くお伝えすることが必要です。
民主党は「生活者・納税者・消費者・働く者」の立場に立つ政党、日々を懸
命に生きている国民の立場に立つ政党です。そして子どもたち、まだ見ぬ未来
世代の立場に立つ政党です。民主党がめざす社会、それは多様な価値観をお互
いに尊重する、様々な生き方を受け入れ、男性も女性も、高齢者も若者も、何
らかのハンディを背負っていても、社会の中で少数派であっても、全ての人が
自らの幸せを追求しながら、同時にお互いに支え合っていく、そんな「共生社
会」です。そして民主党は、未来への責任を果たすために澱み歪んだ既得権や
癒着の構造と闘う改革政党です。
この民主党の原点を議員・候補者を先頭に全党員・サポーターがしっかりと
捉え直して、改革を実行していく。それこそが民主党再生の道であり、同時に
我が国に健全な政治をつくる道です。
そのためにも、とくに具体的な取り組みとして、「党改革創生実行本部」を
設置し、党改革創生会議報告書を踏まえた「党改革 300 日プラン」を策定し、
着実に実行していきます。また、代表選挙のさらなる改革や党員・サポーター
の在り方、各種団体とのネットワークの強化なども精力的に検討します。
代表を本部長にして立ち上げた「共生社会創造本部」を中心に、党役員が先
頭に立ち、現場主義で全国各地を回り、「様々な格差の現場」を検証しながら
「共生社会」の創造に向けた政策づくりに取り組みます。そして女性候補者公
募や「クオータ制」導入検討など、女性候補者・議員を大幅に増やしていくた
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めの具体的措置を講じます。また、「女性議員ネットワーク会議」の要請も受
け止めて、民主党のハラスメント防止指針を策定するとともに、各級議会でセ
クハラ発言などを防止するために決議等を取りまとめる運動に取り組みます。
「政権交代ある政治」を実現するために、地方自治体選挙、参議院選挙、そ
して衆議院選挙を一連一体のものとして有機的に結合させ、党本部、都道府県
連、総支部、そして議員・候補者、党員・サポーターが一体となってたたかえ
る選挙態勢、持続性ある一貫した相互支援態勢を実現します。
東日本大震災ならびに福島第1原子力発電所事故からの復興を果たすため、
被災者に寄り添い、再生に向け取り組む人たちを党一丸となって支援します。
■政策■ 開かれた議論と明快な姿勢によって反転攻勢へ
2015 年統一自治体選挙、そして国政選挙を見据えて、政策や法案の立案に一
層努力するとともに、国会論戦等を通じて安倍内閣の矛盾、問題点を明らかに
し、民主党が政権を担うにふわさしい党であることを国民にアピールして、共
感を得ていきます。
民主党が再び国民の信頼を回復し、政権交代可能な政党としての地位を占め
るためには、「党綱領」に示された理念と社会像を具現化する政策体系と具体
的かつ現実的な個別政策を確立しなければなりません。内外の諸情勢の変化を
踏まえながら、ひとりひとりがかけがえのない個人として尊重され、排除され
ることのない社会を目指すため、雇用や教育・子育て支援、財政、社会保障制
度、エネルギー環境などの分野で将来世代に責任の持てる政策体系を樹立しま
す。テロ対策を含め、国を守り国際社会の平和に貢献するための現実的な外交
安全保障政策をまとめあげる一方で、戦後 70 年への政府対応をチェックして
いくことも極めて大きな課題です。『次の内閣』や部門会議、総合調査会で徹
底的に議論するとともに、全国を回って地域・現場の声を受け止めながら、ま
たWEB会議も活用して、地方組織も含めた「開かれた」合意形成を心がけつ
つ、国民が共感する明快な結論を導き出し、党として一致結束した責任ある対
応を行います。
政策面における情報発信能力の強化は喫緊の課題であり、関連部局とも連携
して効果的な発信を実現します。連合をはじめ、経済団体・NPOなど各界と
の政策協議、連携強化を進めます。
■国会活動■ 「アベノミクス」の問題点等を厳しく追及
通常国会序盤のヤマ場である予算委員会では、他の野党とも連携しながら消
費増税の先送りや、格差拡大を放置するという失敗が明らかになった「アベノ
ミクス」の問題点等を厳しく追及すると同時に、外交安全保障、労働法制、社
会保障や税金の無駄遣い、さらには総理をはじめ閣僚の資質などをあらためて
質していきます。4 月以降に予想される集団的自衛権関連の政府案審議にあた
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っては、党の基本的な考え方、政策方針に基づき、慎重かつ十分な審議を行い、
憲法の平和主義、専守防衛の原則を守り、国民に安倍内閣の危うさを明らかに
していきます。
■選挙対策■ 統一自治体選挙の勝利に総力 女性候補積極擁立へ
統一地方自治体選挙必勝に向けて党本部と地方組織が一体となった態勢を
確立します。引き続き、女性候補者の積極擁立をはじめ、候補者擁立の取り組
みを進めます。道府県議・政令市議選挙において『現有+α』の議席を獲得す
るため、重点的な対策を推進します。また、政権与党と対峙する構図の首長選
挙についても重点的な対策に取り組み、党勢拡大につなげていきます。
来年夏の参議院通常選挙に向けて、選挙制度改革議論を見極めつつ、候補者
擁立作業を開始するとともに、各種選挙対策を推し進め、選挙準備を本格化さ
せます。同時に、来年夏の衆参ダブル選挙も想定し、衆院選候補者の擁立作業
など、衆院選準備を前倒しで進めます。
男女共同参画推進本部と連携して、国政をはじめ各級選挙における女性候補
者拡大の取り組みを強化します。女性や新人候補者など、新たな人材を発掘す
るため、候補者公募を実施します。
■組織活動■ 党基盤の強化へ抜本改革
党の運営と活動を支える党員・サポーターの輪を広げることは、地方自治体
選挙、そして国政選挙勝利に直結する取り組みです。昨年を上回る党員・サポ
ーターの登録拡大をはかるとともに、党員・サポーターと地域組織との接点の
充実策などについて具体策の検討を進めます。また、暫定総支部の運営等に対
する支援など総支部活動の活性化を追求するとともに、党員・サポーターの交
流や具体的な活動提起など地方組織の活動の強化を図るための抜本的改革に
取り組みます。
「地方自治体議員フォーラム」と連携して全国研修会を開催し、
民主党と政策理念や政治意識を共有する地方自治体議員の結集の拡大を図り
ます。さらに、地方自治体議員と連携しながら地域の要望に応えうる自治体議
員局の活動を強化します。
■各界交流■ 参院選を視野にさらなる連携強化へ
来年7月に実施される参議院選挙の勝利に向けて、積極的に各種団体との交
流を図りながら連携を強化し、議席拡大につながる党の支持基盤を拡大してい
きます。
支持基盤を再生・強化していくために、交流・連携関係を築いている各種団
体とこれまで以上に緊密な連携関係を確立していきます。また、各界の多種多
様な団体と新たな交流、連携を積極的に追求していきます。各団体が抱える課
題について、テーマを定めた定期会合の開催などで意見交換の機会を拡げ、お
互いの共通理解と認識を深め、信頼関係の醸成に努めるとともに、党の政策へ
の理解を訴求していきます。
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連合・産別との連携関係については、自公・安倍政権が進める労働法制改悪
などの課題について、党と連合による共同行動を追求し、組合員一人一人の民
主党への信頼回復と支持を得るための取組みを強化していきます。とりわけ、
次期参院選に向けて、地方連合会・各産別との活発な意見交換等を行い、交流
の広がりを追求します。
さらに、共生社会創造本部を中心に「新しい公共」に関する取り組みを具体
的に推進し、各分野のNPO団体等との意見交換や活動交流を深め、党の政策
議論や活動に反映していきます。また、各都道府県連に設置された「非正規雇用
対策本部」「ディーセントワーク推進協議会」を通じて、労組・労働福祉団体・NP
Oとの協働、生活困窮者自立支援等の自治体での取り組みを進め、女性・若者・非正
規雇用者への働きかけを強化します。
■男女共同参画■ 真の「男女共同参画政党」に生まれ変わる
「2020 年に女性候補3割擁立」を目標として、まずは、女性議員空白県解消
など女性議員拡大に向けた取り組みを進めます。「クオータ制」の導入、女性
新人候補支援「WS 基金」の拡充等を進め、女性候補拡大と支援を積極的に進め
ます。都道府県連・ブロックや「女性議員ネットワーク会議」への活動支援の
他、連合、働く女性や子育て支援のNPO等、幅広い団体との交流を密にし、
男女共同参画運動推進と政策実現のけん引役を目指します。
■国民運動■ 全国規模で党員・全サポーター参加型の運動を展開
統一自治体選挙や各種中間選挙の勝利に向け、効果的な運動を展開します。
「共生社会創造本部(非正規雇用・ワーキングプア対策チーム)」をはじめ各
組織と連携し、各界・各種の運動に積極的に参加して広範な国民・団体との連
携を図るとともに、諸課題の解決に取り組んでいきます。党の各機関と協力し
全国的な活動課題の設定を行い、全党員・全サポーター参加型の運動の展開を
めざします。特に共生社会創造本部、青年委員会 、男女共同参画推進本部と
連携してNPO、市民活動、そして若者、女性との交流を深めながら各種の活
動に取り組み、党への支持を拡げていきます。
■青年活動■ 若い力を党再生のエンジンに
青年国会議員と青年自治体議員が力を合わせ、本部と11ブロックを中心と
してきた従来の活動を更に充実し、都道府県単位の活動にも積極的に取り組み
ます。本年も政治スクール「民主党大学」を開校し、党の支持拡大に努めます。
さらに、SNSを戦略的に活用し若者、学生との交流・対話を強化し、「18 歳
選挙権の実現」など若者の視点からの政策提言を行います。各種団体や海外政
党の青年組織などとの交流を積極的に推し進めます。
■広報活動■ ウェブサイトの全面リニューアルへ
民主党の理念や政策を強力に発信していくため、文字媒体に加え、ネット動
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画等のビジュアルコンテンツによるメッセージの発信の充実と、そのスピード
アップを重視します。メディア・PRの専門家と連携し、
「18 歳選挙権の実現」
も視野に入れ、若者や女性への情報発信やコミュニケーションのあり方を戦略
的に強化、ウェブサイトを全面リニューアルします。機関紙については、読ま
れる紙面づくりの取り組みを重ね、経営面でも販売促進等に取り組みます。サ
ポーター向け広報紙の創刊・配布体制のあり方などを引き続き検討します。各
地域でのインターネット選挙の取り組みへの支援、経験・ノウハウの交流・共
有を進めます。また、国政や国会論戦の資料などの情報を地方議員や候補者が
共有できるシステムの充実・普及に取り組みます。
■財務■ 透明性ある堅実な財政運営の推進
政治資金規正法遵守はもとより、監査法人による本部・県連収支の点検等の
自主的措置を継続するなど、引き続き透明性のある財政運営に努めます。統一
地方自治体選挙に勝利して地方基盤の強化をはかるため、地方選挙対策予算を
最優先に確保します。そのためにも、不急な経費の削減を図り堅実な財政運営
をめざします。
また、個人献金の促進に取り組みつつ、国民の理解に基づく政治資金の在り
方を検討します。
■国際交流■ 政党外交を積極的に推進
政権復帰に向けて、国際的な政策課題の研究や取り組みを進めます。在京外
交使節、国際機関、メディア、NGOやシンクタンク等との関係を深めるとと
もに、国際広報を充実させて国際的な発信力を高め、党への理解促進を図りま
す。これまでに積み重ねて来た国際交流を軸に、各国と政党・議員外交を積極
的に推進します。
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