構造力学3 (藤井クラス) 要約(第4回)

構造力学3 (藤井クラス) 要約(第4回)
x
単純梁AB:
点A(x = 0):ピン支点
B
点B(x = l):水平ローラー支点
A
l
v
x=0
x=l
たわみ曲線式:
(1)
たわみ曲線式(式(1))を積分し,積分定数をC1とすると,式(2)を得る.
(2)
式(2)をもう一度積分し,新しく出てくる積分定数をC2とすると,式(3)を得る.
(3)
ここで,点A(x = 0)はピン支点,点B(x = l)は水平ローラー支点であるので,A点とB点でた
.一方,積分定
わみv (x)が0となる.まず,v(x = 0) = 0の条件から,積分定数C2 =
数C1は,v(x = l) = 0の条件から定まる.便宜上,式(3)の2重積分の項をv1(x)と表す(式(4))
と,C1は式(5)より定まる.
(4)
(5)
以上より,単純梁のたわみ角 (x),たわみv(x)は式(6),(7)のように求まる.
(6)
(7)
具体的な計算方法は例題を参照のこと.
w(x)
Q(x+dx)
M(x+dx)
Q(x)
M(x)
A
B
x
分布荷重w(x)が作用している梁の微小部分ABでの
力のつり合いを考える.
x
x + dx
dx
鉛直方向の力のつり合い:
(8)
点Bでのモーメントのつり合い:
(9)
ここで,dxは微小なので,(dx)2の項は無視.加えて,Q(x+dx),M(x+dx)を式(10)で近似.
(10)
これより,式(8),式(9)は式(11),(12)の形に書き改められる.
(11)
(12)
式(11),(12)を1つにまとめると,M(x)とw(x)の関係が式(13)で表される.
(13)
式(13)とたわみ曲線式(式(1))を比較すると,式(1)での (x)(=M(x)/EI)とv(x)の関係は,式
(13)でのw(x)とM(x)の関係と対応していることがわかる.これから,
「実際に作用する荷重に対するモーメント分布M(x)を求め,曲率 (x)(=M(x)/EI)分布を分布
荷重として梁に作用させるとき,そのせん断力がたわみ角 (x)に対応し,曲げモーメントが
たわみv(x)に対応する.」
という関係が得られる.これを「モールの定理」と呼ぶ.