第3学年後期 教科名:臨床口腔病理実習[顎口腔疾患・治療学] 学修目標 口腔内病変についてその組織像を中心に学習し,歯科臨床の応用力を養う。 ■教 科 書:1みて学ぶ口腔病理(砂書房) 2新口腔病理学(医歯薬出版) ■参 考 書:1口腔病理学実習書(病理学講座編) 2カラーアトラス口腔組織発生学(わかば出版) ■授業時間:A班は水曜日,B班は木曜日の 14:00~16:50 に第2実習室で実習を 行う。 AB組:9月 16 日,9月 30 日,10 月7日は 14:00~16:50 に講義を行 う。 ■オフィスアワー:浅野 正岳 水曜日 12:00~13:00 ■成績評価:成績は,実習項目およびレポートの終了(40%),実習試験(60%)で評価する。 ■注意事項:口腔病理学実習書に病理組織像と所見を記入し,検印を受ける。 12 月 26 日および1月 14 日には実習試験を行う。 ■準備学習:必ず事前に参考書等を読んで,実習項目の疾患を理解しておくこと。 授業日・担当者 第1回9月 16 日 浅野 正岳 松本 直行 実 習 項 目 「講義1」 1.イントロダクショ ン 2.歯の発育異常 1)歯の異常 (1)形の異常 (2)大きさの異常 (3)数の異常 (4)構造の異常 2)歯列・咬合の異常 (1)位置異常 (2)歯列の異常 (3)歯列弓の異常 3)先天異常 4)萌出の異常 3.歯の損傷・着色 1)物理的・化学的損傷 2)外傷 3)着色・変色 (教2)pp.2-31 学 修 到 達 目 標 ・ 口腔病理学の概略と意義を理解する。 ・ 歯の形,大きさ,数,構造の異常などに ついて学習する。 ・ 歯列, 歯列弓の形態や上下顎歯列弓の関 係の異常などについて学習する。 ・ 歯の先天異常について学ぶ。 ・ 歯の萌出の異常について学ぶ。 ・ 歯の物理的および化学的損傷や外傷, 沈 着物などについて理解する。 ・ 歯牙硬組織に発症する齲蝕における病 理組織学的変化の概要について理解す る。 授業日・担当者 第2回9月 30 日 浅野 正岳 第3回 10 月7日 浅野 正岳 実 習 項 目 4.齲蝕 1)齲蝕の病理 2)エナメル質齲蝕 3)象牙質齲蝕 4)セメント質齲蝕 (教2)pp.32-48 「講義2」 5.象牙質・歯髄複合体 の病変3 3)退行性変化 (1)変性 (2)萎縮 (3)壊死 4)歯髄炎 (1)歯髄充血 (2)急性歯髄炎 (3)慢性歯髄炎 (4)上行性歯髄炎 (5)歯髄壊死・壊疽 6.根尖性歯周組織疾患 1)急性根尖性歯周炎 2)慢性根尖性歯周炎 7.歯内療法の病理 1)歯内療法に伴う組織 変化 (教2)pp.50-83 109-115 「講義3」 9.辺縁性歯周組織の病 変 1)歯周組織の構造 2)歯周病の発生 3)特殊な歯周疾患 4)エプーリス 5)抜歯創の治癒 (教2)pp.73-102, 124-147 (教1)pp.52-55 学 修 到 達 目 標 ・ エナメル質,象牙質,セメント質齲蝕の 病理組織学的特徴について理解する。 ・ 軟化象牙質や齲蝕円錐などについて学 習する。 ・ 象牙質・歯髄複合体における退行性変化 について学習する。 ・ 歯髄組織における充血性の変化,急性・ 慢性歯髄炎の臨床症状や経過また上行 性歯髄炎などについて学習する。 さらに 歯髄壊死や歯髄壊疽などの病態につい て理解する。 ・ 根尖性歯周炎の種類を成因について学 ぶ。 ・ 急性・慢性根尖性歯周炎の相違について 学習する。 ・ 歯内療法に伴う治癒過程について学習 する。 ・ 辺縁歯周組織の構造的特徴について学 習し, 歯周病の発生のメカニズムについ て学ぶ。 ・ 特殊な歯周疾患について学習する。 ・ エプーリスについて学習する。 ・ 抜歯創の治癒過程や合併症, 骨折に伴う 組織変化と治癒の過程などについて学 習する。 授業日・担当者 第4回 A:10 月 14 日 B:10 月 22 日 浅野 正岳 松本 直行 三上 剛和 第5回 A:10 月 21 日 B:10 月 29 日 浅野 正岳 他 第6回 A:10 月 28 日 B:11 月5日 浅野 正岳 他 第7回 A:11 月4日 B:11 月 12 日 浅野 正岳 他 第8回 A:11 月 11 日 B:11 月 19 日 浅野 正岳 他 実 習 項 目 1.歯の硬組織の病変1 1)咬耗症 2)磨耗症 3)エナメル質齲蝕 4)象牙質齲蝕 5)セメント質齲蝕 (教1)pp.8-13 2.歯の硬組織の病変2 6)セメント質増殖症 3.歯髄の退行性病変1 1)第2象牙質 2)象牙粒 3)石灰変性 4)歯髄充血 (教1)pp.9-16 3.歯髄の退行性病変2 5)網様萎縮 6)空胞変性 4.歯髄炎 1)急性化膿性歯髄炎 2)慢性潰瘍性歯髄炎 3)慢性増殖性歯髄炎 (教1)pp.14,17-20 5.エプーリス 1)肉芽腫性 2)線維性 3)血管腫性 4)骨形成性 5)巨細胞性 6.辺縁性歯周炎 (教1)pp.22-25 52-55 7.線維骨性病変 1)骨形成線維腫 2)線維性骨異形成症 8.根尖性歯周炎 1)歯根肉芽腫 2)歯根嚢胞 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 学 修 到 達 目 標 歯牙硬組織の疾患について観察する。 咬耗症,磨耗症の病について理解する。 エナメル質,象牙質,セメント質齲蝕の 病理組織学的特徴について理解する。 歯牙硬組織の基本的な構造の違いを理 解し, この違いがそれぞれの齲蝕の進行 に大きく影響していることを学習する。 セメント質増殖症の形態学的特徴を理 解する。 原生象牙質と第2象牙質の違いを理解 する。 象牙粒や石灰変性などの退行性変化と 循環障害としての歯髄充血について理 解する。 ・ 歯髄の退行性変化である網様萎縮と空 胞変性を観察する。 ・ 種々のタイプの歯髄炎を観察し, 病理組 織学的変化について理解する。 ・ 歯肉に生じる限局性腫瘤であるエプー リスの組織像を観察する。 ・ エプーリスが歯肉に限局して生じる病 変であることを組織像から理解する。 ・ 辺縁性歯周炎における組織変化につい て学習し,歯周組織の破壊を理解する。 ・ 骨組織の形成を伴う線維骨性病変とし ての骨形成線維種および線維性骨異形 成症の相違について学習する。 ・ 慢性根尖性歯周炎としての歯根肉芽腫 および歯根嚢胞の組織構築と炎症反応 について理解する。 授業日・担当者 第9回 A:11 月 18 日 B:11 月 26 日 浅野 正岳 他 第 10 回 A:11 月 25 日 B:12 月3日 浅野 正岳 他 第 11 回 A:12 月2日 B:12 月 10 日 浅野 正岳 他 実 習 項 目 9.歯原性嚢胞 1)含歯性嚢胞 10.唾液腺の病変 1)唾液腺炎 (教1)pp.26-29 36,40,86 11.粘膜疾患 1)白板症 2)扁平苔癬 3)上皮内癌 4)扁平上皮癌 5)乳頭腫 (教1)pp.56-59,108 118-119 12.非歯原性嚢胞 1)類皮嚢胞 2)リンパ上皮性嚢胞 3)粘液嚢胞 13.歯原性腫瘍1 1)角化嚢胞性歯原性腫 瘍 2)石灰化嚢胞性歯原性 腫瘍 3)セメント芽細胞腫 (教1)pp.42-43 46-48 74-75 82-83 90-91 13.歯原性腫瘍2 4)エナメル上皮腫 5)石灰化上皮性歯原性 腫瘍 6)腺腫様歯原性腫瘍 7)歯牙腫 (教1)pp.66-68 70-73 76-79 学 修 到 達 目 標 ・ 歯原性嚢胞である含歯性嚢胞の組織像 を学ぶ。 ・ 唾液腺炎の組織像を理解する。 ・ 口腔粘膜疾患である白板症, 扁平苔癬を 観察し,組織学的特徴を理解する。 ・ 前癌病変である白板症から扁平上皮癌 に至る一連の病態の流れを復習する。 ・ 異型性について理解する。 ・ 良性上皮性腫瘍である乳頭腫について 学習する。 ・ 口腔に発生する非歯原性嚢胞の多様性 と病因を理解する。 ・ 嚢胞性疾患を理解する。 ・ 歯原性腫瘍の多様性について学習する。 ・ 上皮成分, 歯原性外胚葉性間葉などの用 語の意味を理解し, 歯原性腫瘍の組織学 的特徴および分類を理解する。 ・ 歯原性腫瘍の多様性について学習する。 ・ 上皮成分, 歯原性外胚葉性間葉などの用 語の意味を理解し, 歯原性腫瘍の組織学 的特徴および分類を理解する。 授業日・担当者 第 12 回 A:12 月9日 B:12 月 17 日 浅野 正岳 他 実 習 項 目 学 修 到 達 目 標 14.唾液腺腫瘍 ・ 唾液腺の悪性・良性腫瘍について学習す 1)多形腺腫 る。 2)基底細胞腺腫 ・ 細胞の異型性や被膜の存在などについ 3)Warthin 腫瘍 て理解を深める。 4)粘表皮癌 5)腺様嚢胞癌 (教1)pp.98-103 15.総検および口頭試問 ・ 第4回から第 12 回までに観察した病変 1)組織標本と疾患の検 について復習し, 口頭試問を通して理解 討 を深める。 第 13 回 A:12 月 16 日 B:12 月 24 日 浅野 正岳 他 第 14 回 12 月 26 日 16.実習試験1 (土) 浅野 正岳 他 第 15 回 1 月 14 日 16.実習試験2 浅野 正岳 他 ・ 第4回から第 12 回までに観察した病変 について筆記試験を行う。 ・ 第4回から第 12 回までに観察した病変 について顕微鏡を用いた実習試験を行 う。
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