複素数と方程式4 (解の配置と解と係数の関係)

複素数と方程式 4 (解の配置と解と係数の関係)
基本事項 1(解の配置と解と係数の関係)
2 次方程式の実数解の符号
2 次方程式 ax2 + bx + c = 0 の 2 つの解を α, β ,判別式を D とする時,次の同値関係が成立する。
(1) α > 0 かつ β > 0 ⇐⇒ D ≥ 0 かつ α + β > 0 かつ αβ > 0
(2) α < 0 かつ β < 0 ⇐⇒ D ≥ 0 かつ α + β < 0 かつ αβ > 0
(3) α と β が異符号 ⇐⇒ αβ < 0 (判別式 D の条件は不要。)
2 次方程式の実数解と実数 k の大小
2 次方程式 ax2 + bx + c = 0 の 2 つの解を α, β ,判別式を D とする時,次の同値関係が成立する。
(1) α > k かつ β > k ⇐⇒ D ≥ 0 かつ (α − k) + (β − k) > 0 かつ (α − k)(β − k) > 0
(2) α < k かつ β < k ⇐⇒ D ≥ 0 かつ (α − k) + (β − k) < 0 かつ (α − k)(β − k) > 0
(3) k が α と β がの間 ⇐⇒ (α − k)(β − k) < 0 (判別式 D の条件は不要。)
基本問題 01
(2 次方程式の実数解の符号)[No.14121301]
x について 2 次方程式 x2 − 2px + 2p + 1 = 0 が次のような異なる 2 つの実数解を持つとき,実数定数 p の値
の範囲を求めよ。
(1) 2 つの解がともに正
(2) 2 つの解がともに負
(3) 1 つの解が正,他の解が負
基本問題 02
[富山県立大]
(2 次方程式の実数解と実数 k の大小)[No.14121302]
2 次方程式 x2 − 2(p − 4)x + 2p = 0 が実数解を持つとき,実数定数 p の値の範囲を求めよ。
(1) 2 つの解がともに 2 より大きい
(2) 1 つの解は 3 より大きく,他の解は 3 より小さい
応用問題 01
[摂南大 (改)]
(2 次方程式の整数解)[No.14121203]
m, n を素数とする。この時,x の 2 次方程式 3x2 − 12mx + mn = 0 の 2 つの解がともに整数になるものを
全て挙げよ。
応用問題 02
[帝塚山大]
(2 次方程式の整数解)[No.14121204]
m, n を自然数とする。この時,x の 2 次方程式 x2 − mnx + m + n = 0 で 2 つの解がともに整数になるもの
を全て挙げよ。
[早稲田大]
解答
基本問題 01[No.14121301]
√
√
1
(1) p > 1 + 2 (2) − < p < 1 − 2
2
(3) p < −
基本問題 02[No.14121302]
33
(1) 8 ≤ p < 10 (2) p >
4
応用問題 01[No.14121303]
(m, n) = (3, 11) の時,整数解 x = 1, 11
応用問題 02[No.14121304]
x2 − 5x + 6 = 0, x2 − 4x + 4 = 0, x2 − 6x + 5 = 0
1
2