公開特許公報 特開2015

〔実 5 頁〕
公開特許公報(A)
(19)日本国特許庁(JP)
(12)
(11)特許出願公開番号
特開2015-146738
(P2015−146738A)
(43)公開日 平成27年8月20日(2015.8.20)
(51)Int.Cl.
FI
テーマコード(参考)
A01G
9/24
(2006.01)
A01G
9/24
N
2B029
F24D
5/02
(2006.01)
F24D
5/02
A
3L071
審査請求
(21)出願番号
特願2014-19817(P2014-19817)
(22)出願日
平成26年2月4日(2014.2.4)
未請求 請求項の数3 OL (全7頁)
(71)出願人 308008281
飯田
芳克
茨城県神栖市須田2340−59
(74)代理人 100093816
弁理士
(72)発明者 飯田
中川 邦雄
芳克
茨城県神栖市須田2340−59
(54)【発明の名称】省エネ栽培施設
(57)【要約】
【課題】従来よりも省エネ効果の高い、廉価な省エネ栽
培施設を提供する。
【解決手段】本発明は、上記の課題を解決するために、
施設内部の空気を暖め外部に排気を排出する燃料燃焼式
の第一暖房装置を備える栽培施設において、前記栽培施
設の外部の空気を暖め前記栽培施設内に温風として送風
する第二暖房装置を備えることを特徴とする省エネ栽培
施設、また前記第二暖房装置による前記省エネ栽培施設
内への温風の送風量が、前記第一暖房装置によって外部
に排出される施設内部の空気量以上、例えば、1.3倍
以上とし、前記省エネ栽培施設内を陽圧とすることを特
徴とする省エネ栽培施設の構成とした。
【選択図】図1
Fターム(参考) 2B029 SB06
SB09
3L071 AA01
AB04
AC01
( 2 )
JP
1
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A
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2
【特許請求の範囲】
【0006】
【請求項1】
そのため、施設内を暖める時間がかかると共に一定温度
施設内部の空気を暖め外部に排気を排出する燃料燃焼式
を維持するために多くの燃料を要して、経済的でなかっ
の第一暖房装置を備える栽培施設において、
た。そして、栽培施設内の側壁側の作物の生育が悪かっ
前記栽培施設の外部の空気を暖め前記栽培施設内に温風
た。
として送風する第二暖房装置を備えることを特徴とする
【0007】
省エネ栽培施設。
他方、発明者は、特許文献1に掲載の考案を開発した。
【請求項2】
特許文献1の考案は、第一暖房装置3の燃焼用の吸気3
前記第二暖房装置による前記省エネ栽培施設内への温風
cを施設外部の空気(外気)としたものである。一定の
の送風量が、前記第一暖房装置によって外部に排出され 10
省エネ効果はあるものの燃料費高騰の昨今、さらなる省
る施設内部の空気量以上とし、前記省エネ栽培施設内を
エネ効果の高い栽培施設の暖房方式の開発が望まれてい
陽圧とすることを特徴とする請求項1に記載の省エネ栽
た。
培施設。
【先行技術文献】
【請求項3】
【特許文献】
前記第二暖房装置による前記省エネ栽培施設内への温風
【0008】
の送風量が、前記第一暖房装置によって外部に排出され
【特許文献1】実用新案登録第3147583号公報
る施設内部の空気量の1.3倍以上であることを特徴と
【発明の概要】
する請求項1又は請求項2に記載の省エネ栽培施設。
【発明が解決しようとする課題】
【発明の詳細な説明】
【0009】
【技術分野】
20
そこで、本発明は、従来よりも省エネ効果の高い、廉価
【0001】
な省エネ栽培施設を提供することを目的とする。
本発明は、施設内部の空気を暖め外部に排気を排出する
【課題を解決するための手段】
燃料燃焼式の第一暖房装置を備える栽培施設内に、暖め
【0010】
た外気を取り入れる省エネ栽培施設、農作物の省エネ栽
本発明は、上記の課題を解決するために、従来通り、第
培方法に関する。
一暖房装置は施設内の空気を燃焼に使用し、第二暖房装
【背景技術】
置で施設内の圧力調節のため、外気を暖め施設内に送風
【0002】
することで施設内を陽圧にして隙間風を抑え、一層の省
ビニールハウス、木造、鉄筋建てなど栽培施設(以下、
エネ化を実現することができた。
単に「施設」ともいうこともある)では、野菜、キノコ
即ち、
、果物、花などの農作物の栽培などを行う。
30
(1)
【0003】
施設内部の空気を暖め外部に排気を排出する燃料燃焼式
従来、図3に示すように、栽培施設11は、冬場などの
の第一暖房装置を備える栽培施設において、
外気温が低い時期には、栽培施設11内に暖房機(第一
前記栽培施設の外部の空気を暖め前記栽培施設内に温風
暖房装置3の燃焼部3a)を設置し、直接施設内を暖め
として送風する第二暖房装置を備えることを特徴とする
ていた。
省エネ栽培施設の構成とした。
【0004】
(2)
しかし、従来のような栽培施設11内の暖房方法では、
前記第二暖房装置による前記省エネ栽培施設内への温風
栽培施設11内の空気(吸気3c)を使って重油等の燃
の送風量が、前記第一暖房装置によって外部に排出され
料を燃焼部3aで燃焼させ、第一暖房装置3の燃焼によ
る施設内部の空気量以上とし、前記省エネ栽培施設内を
り発生した熱を温風3dとして施設内に送風し、排気3 40
陽圧とすることを特徴とする(1)に記載の省エネ栽培
eはパイプ3bを介して施設外に排出しているため、施
施設の構成とした。
設内の気圧が下がり、それにより施設の隙間等から冷た
(3)
い外気(隙間風11a)が侵入していた。
前記第二暖房装置による前記省エネ栽培施設内への温風
【0005】
の送風量が、前記第一暖房装置によって外部に排出され
特に、栽培施設の建物2がビニールハウスである場合に
る施設内部の空気量の1.3倍以上であることを特徴と
は、図3に示すように、栽培施設11の内部が陰圧にな
する(1)又は(2)に記載の省エネ栽培施設の構成と
り、本来、破線で示したように垂直の側壁2bは、施設
した。
内の内側に湾曲した状態の側壁2cとなる。そして、側
【発明の効果】
壁2cには隙間が多くあるため、隙間風11aも多量に
【0011】
施設内部に流入していた。
50
本発明は上記の構成であるため、従来よりも少ない燃料
( 3 )
JP
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3
4
で栽培施設内の暖房が可能になる。施設内を陽圧にする
装置3のパイプ3bの周り或いは中を通し、第一暖房装
ことで、隙間風が抑えられ、施設の側面側の作物の生育
置3の排熱と熱交換した上で、本体4aで加熱する方法
も良くなる。
もある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【0012】
温風4dの送風量は、第一暖房装置3によって外部に排
【図1】本発明である省エネ栽培施設の斜視模式図であ
出される内部空気量以上で、建物2内部の気圧を陰圧に
る。
ならないレベルとすること、より好ましくは施設内が陽
【図2】本発明である省エネ栽培施設の第二の実施形態
圧の範囲とし、さらに好ましくは例えば1.3倍以上で
の斜視模式図である。
あることが好ましい。
【図3】従来の栽培施設での暖房時の斜視模式図である 10
【0021】
。
このような温風4dの送風量であれば、側壁は建物2の
【発明を実施するための形態】
外側に湾曲した側壁2aとなり、隙間風11aの建物2
【0013】
の内部への流入が劇的に低減される。その結果、燃料の
以下、添付の図面を参照し、本発明の実施の形態につい
使用量が従来に比べ減り、従来に比べ栽培施設の一層の
て詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例に限定さ
省エネ暖房が可能になる。
れるものではない。
【0022】
【実施例1】
そして、第二暖房装置4に燃料を使用した場合でも省エ
【0014】
ネになる。特許文献1のように、外気で燃焼の燃焼をす
図1は、本発明の一例である省エネ栽培施設の斜視模式
る場合より、排気される施設内の空気量を補う外気を暖
図である。省エネ栽培施設1は、建物2と、第一暖房装 20
房するだけであるので、第一暖房装置3と第二暖房装置
置3と、第二暖房装置4とからなる。建物2は、従来と
4との使用燃料総量は、特許文献1の使用燃料総量より
同様で、内部で、農作物の栽培が行われる。
抑えることができる。実施例2においても同様である。
【0015】
【0023】
第一暖房装置3は、燃焼部3aとパイプ3bからなる。
さらに、第一暖房装置3の排熱により第二暖房装置4の
【0016】
吸気4cを加温することで、省エネ効果が一層高まる。
燃焼部3は、建物2の内部に設置され、施設内部の空気
ただし、第二暖房装置4の暖房手段によって、省エネ度
(吸気3c)を利用して燃料を燃焼させ、燃焼により発
合いが異なる。ヒートポンプも省エネ効果が高い。
生した熱を温風3dとして建物内に送風する。排気3e
【0024】
は、建物2外に排出する。
パイプ4bは、本体4aで発生した熱の吐出口に連結し
【0017】
30
、建物2の内部に先端が位置し、本体4aにおいて燃料
パイプ3bは、燃焼部3aの排気口と連結し、建物2の
の燃焼により発生した熱を建物2の内に送風する送風路
外部に先端が位置し、燃焼部3aにおいて燃料の燃焼に
である。
より発生した排気3eを建物2の外に排出する排出路で
第一暖房装置3の排気3eを建物2の外に排出している
ある。排気3eを排出しているだけであれば、施設内部
だけであれば、施設内部の気圧は下がることになるが、
の気圧は下がることになる。
建物2の外部の外気による温風4dを施設内に導入する
【0018】
ことで、施設内の気圧を陰圧にすることがない。
第二暖房装置4は、本体4aとパイプ4bとからなる。
【0025】
【0019】
このように、従来の第一暖房装置3と切り離して、第二
本体4aは、建物2の外部に設置され、施設外の空気(
暖房装置4を設けることにより、本発明は実現できるた
吸気4c)を暖め、温風4dとして建物2の内部に強制 40
め、極めて廉価に、省エネ栽培施設1を稼働させること
的に送風する。例えば、本体4aとして、ガスバーナー
ができる。
などの燃料燃焼式、ヒートポンプなどが例示できる。燃
【実施例2】
料燃焼式の場合には、排気4eは外部に排出される。電
【0026】
気式の暖房機の場合には、送風機によりパイプ4bを通
図2は、本発明の第二の実施形態である省エネ栽培施設
して、温風4dを建物2の内部に送風する。なお、第一
の斜視模式図である。省エネ栽培施設1aは、建物2と
暖房装置3の排気3e(排熱)を利用して、吸気4c/
、第一暖房装置3と、第二暖房装置5とからなる。実施
及び温風4dを加温してもよい。例えば、第一暖房装置
例1と同一の名称、符号は、同一の構造、機能であるの
3の排気3e(排熱)を第二暖房装置4の吸気4cを取
で、その説明を省略する。
り込む配管(図示省略)の周囲を巡らすなどにより熱交
【0027】
換させる方法が例示できる。逆に、吸気4cを第一暖房 50
第二暖房装置5は、本体5aとパイプ5bとからなる。
( 4 )
JP
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【0028】
を建物2の外に排出しているだけであれば、施設内部の
本体5aは、建物2の内部に設置され、施設外の空気(
気圧は下がることになるが、建物2の外部の外気による
吸気5c)を暖め、温風5dとして建物2の内部に強制
温風5dを施設内に導入することで、施設内の気圧は陰
的に送風する。例えば、本体5aとして、エアーコンデ
圧になることがない。
ィショナー、ガスバーナーなどの燃料燃焼式、ヒートポ
【0033】
ンプなどが例示できる。燃料燃焼式の場合には、排気5
このように、従来の第一暖房装置3と切り離して、第二
eは外部に排出される。電気式の暖房機の場合には、送
暖房装置5を設けることにより、本発明は実現できるた
風機によりパイプ5bを通して、外気を取り込み温風5
め、極めて廉価に、省エネ栽培施設1aを稼働させるこ
dとして建物2の内部に送風する。なお、第一暖房装置
とができる。
3の排気3e(排熱)を利用して、吸気5c又は/及び 10
【符号の説明】
温風5dを加温してもよい。例えば、第一暖房装置3の
【0034】
排気3e(排熱)を第二暖房装置5のパイプ5bの周囲
1
省エネ栽培施設
を巡らすなどにより熱交換させる方法が例示できる。逆
1a
省エネ栽培施設
に、吸気5cを第一暖房装置3のパイプ3bの周り或い
2
建物
は中を通し、第一暖房装置3の排熱と熱交換した上で、
2a
側壁
本体5aで加熱する方法もある。
2b
側壁
【0029】
2c
側壁
温風5dの送風量は、第一暖房装置3によって外部に排
3
第一暖房装置
出される内部空気量以上で、建物2内部の気圧を陰圧に
3a
燃焼部
ならないレベルとすること、例えば1.3倍以上である 20
3b
パイプ
ことが好ましい。
3c
吸気
【0030】
3d
温風
このような温風5dの送風量であれば、側壁は建物2の
3e
排気
外側に湾曲した側壁2aとなり、隙間風11aの建物2
4
第二暖房装置
の内部への流入が劇的に低減される。その結果、燃料の
4a
本体
使用量が従来に比べ減り、従来に比べ栽培施設の一層の
4b
パイプ
省エネ暖房が可能になる。そして、第二暖房装置5に燃
4c
吸気
料を使用した場合でも省エネになる。
4d
温風
【0031】
4e
排気
さらに、第一暖房装置3の排熱により第二暖房装置5の 30
5
第二暖房装置
吸気5cを加温することで、省エネ効果が一層高まる。
5a
本体
ただし、第二暖房装置5の暖房手段によって、省エネ度
5b
パイプ
合いが異なる。ヒートポンプも省エネ効果が高い。
5c
吸気
【0032】
5d
温風
パイプ5bは、本体5aの吸気口に連結し、建物2の外
5e
排気
部に先端が位置し、本体5aの発熱部内に外気を吸気5
11
栽培施設
cとして送る送風路である。第一暖房装置3の排気3e
11a
隙間風
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【図1】
【図2】
JP
【図3】
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