白色度及び耐熱性に優れた火山噴出物発泡粒体及び同発泡粒体集合硬化物 並びにそれらの製造方法 (特許第3635289号) い ち お し 概 要 本発明は、シラスバルーンの粒子表面をリ ン酸アルミニウムで覆うことにより,従来 のシラスバルーンよりも耐熱性が300℃向 上し,白色度も向上した新しいシラスバ ルーンの製造法に関する特許です。 キ ー ワ ー ド 火山噴出物焼成発泡粒体, リン酸化合物,白色度, 耐熱性 本発明は、優れた白色度及び高耐熱性の火山噴出物焼成発泡粒体と、発泡粒体の集 合硬化物を低コストで製造する方法に関するものです。ガラス質火山噴出物粉粒体 にリン酸化合物を塗布し,流動層炉中で900~1,200℃で焼成発泡させることにより 白色度及び耐熱性に優れた火山噴出物発泡粒体を製造します。 【技術分野】 本発明は、ガラス質火山噴出物の原料粉粒体から得られた白色度及び耐熱性に優れ,軽量高強 度な火山噴出物発泡粒体及び集合硬化物並びにそれらの製造方法に関するものです。 【課題】 従来の一般的なシラスバルーンの製造方法では,鉄分の酸化による着色が避けられず,高白色 度の製品を求めるニーズに十分に答えることができないという問題がありました。また,現状 のシラスバルーンは,原料を粒度選別後,焼成発泡しただけであるためその軟化温度は,原料 とほぼ同程度の900℃前後で,高耐熱性を要求される磁器や高温用断熱材などへの用途につい ては十分な性能を有していないという問題もありました。 【解決手段】 ガラス質火山噴出物粉粒体100重量 部に,リン酸アルミニウム、リン酸 又はリン酸カルシウム等のリン酸塩 をP2O5換算で0.3~28.0重量部塗布 し流動層炉中で900~1,200℃で焼成 発泡する製造方法や,シラスバルー ン等の火山噴出物発泡粒体にリン酸 又はリン酸アルミニウム,リン酸ナ トリウム,リン酸カルシウム,リン 酸カリウム等のリン酸塩をP2O5換算 で3~110重量部を塗し付け,ガス 焼成炉、流動層炉、ロータリーキル ン等の炉内で800~1,500℃で焼成す る製造方法により白色度及び耐熱性 に優れた火山噴出物焼成発泡粒体と、 発泡粒体の集合硬化物を得ることを 可能としています。 鹿児島県工業技術センター 表 本発明を活用したバルーン軽量建材の耐火試験 (1000℃10分加熱前後) 下は,石膏ボード 担当者:地域資源部 シラス研究開発室 袖山研一
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