線形代数学 試験問題 出題: 佐藤眞久

線形代数学
出題:
試験問題
佐藤眞久
1. (1) ベクトルの内積 (3 ¡ i; 1 ¡ 2i; 1 + i) ¢ (1 + i; 1 ¡ 2i; 3 ¡ 2i) を求めよ。
(2) ベクトル fa1 ; a2 ; ¢ ¢ ¢ ; an g が一次独立であることの定義を書け。
(3) 次の数ベクトルのうち、一次独立になるベクトルの部分集合でその集合の元の個
数が最も多いものを一つあげよ。ただし、最も多いこと、一次独立であることの根
拠も簡潔に述べておくこと。
0 1
0 1
0 1
0 1
0 1
1
3
0
1
3
B1C
B2C
B1C
B2C
B0C
C
B C
B C
B C
B C
a1 = B
@¡1A ; a2 = @ 1 A ; a3 = @¡4A ; a4 = @ 3 A ; a5 = @1A
¡1
¡2
¡1
¡2
0
2. 0 次の行列の階数を基本変形を行うことで求めよ。
1
1 ¡1 0 2 3
@¡1 0 ¡1 1 ¡5A
2 ¡5 ¡3 13 0
3. fe1 ; e2 ; e3 g を基本単位ベクトル(標準基底)とする。
(1) a1 = 2e1 + 1e2 + (¡1)e3 ; a2 = 3e1 + (¡1)e2 + 2e3 ; a3 = e1 + 3e2 + 3e3 とす
るとき、fe1 ; e2 ; e3 g を fa1 ; a2 ; a3 g に変換する行列を求めよ。また、fa1 ; a2 ; a3 g も
一次独立であることを示せ。
(2) x = xe1 + ye2 + ze3 とする。このベクトルを fa1 ; a2 ; a3 g を用いて表すと
x = Xa1 + Y a2 + Za3 となるとき、座標の変換を表す式を求めよ。
0
1
2
(3)標準基底で座標 @¡3A を持つ点を、基底として fa1 ; a2 ; a3 g を用いて表したと
5
き、この基底に関する座標を計算せよ。
4. (m; n)-行列 A = (aij ) とする。行列 A の階数は、行列式、ベクトル、ベクトル空間
の次元等の種々の概念で表される。下記の各々ので階数を表せ。
(1) 行列式を用いて表すと・
・
・
(2) 行ベクトルと一次独立を用いて表すと・
・
・
(3) ベクトル空間の次元を用いて表すと・
・
・
5. 連立一次方程式
8
< 3x +2y ¡z +5u ¡2v = a
x ¡y +2z ¡2u +3v = b
: 2x ¡y +z ¡3u +v = c
について以下の問いに答えよ。
(1) a = b = c = 0 とするとき、この連立斉一次方程式の基本解を求めよ。
(2) a = 4; b = 6; c = 2 とするとき、この連立一次方程式の一般解を求めよ。
6. ベクトル空間Uの部分集合 V が部分ベクトル空間になる条件は2つ必要である。
これを書け。
(i)
(ii)
7. 2次元平面で、直線 y = 3x に関する対称移動を表す写像を f とする。2次元平面の
ベクトル x に対し、y = f(x) とおく。また、標準基底を e1 ; e2 とし、x = xe1 + ye2 ,
f (x) = Xe1 + Y e2 と表す。
(1) 基底として適当な2つの一次独立なベクトル a1 ; a2 を選び、これを用いて x =
x1 a1 + y1 a2 と表すことで、f(x) を a1 ; a2 を用いて表せ。また、これを利用して、f
が一次写像であることを示せ。
(2) e1 ; e2 を a1 ; a2 に変換する基底変換の行列を書け。
(3) 基底 a1 ; a2 に対応する f の行列を求めよ。また、X; Y を x; y を用いた式で表せ。
0
1
¡8 13 ¡5
8. A = @ 7 ¡2 5 A とする。以下の問いに答えよ。
5 ¡5 0
(1) A の固有値を求めよ。
(2) A3 + 2A ¡ 3E の固有値を求めよ。ただし、E は3次の単位行列とする。
(3) A の各固有値の固有ベクトルを求めよ。