2015年改訂版 今シーズンのインフルエンザワクチンは改良型に! A型株 A/カリフォルニア/2009(H1N1)pdm09 A/スイス/2013(H3N2) B/プーケット/2013(山形系統) B/テキサス/2013(ビクトリア系統) 昨シーズンまでのインフルエンザワクチンには、A型の2種類のインフルエンザウィルスと、 B型の1種類のインフルエンザウィルスに対する効果がありました。(3価) ところが近年、B型は2系統のウィルスが混在して流行するため、シーズン前に予想したのと別 のB型ウィルスが流行してしまうと、ワクチンが効かないという状況が度々起きていたのです。 予防が大事 2012年4月から、インフルエンザ罹患時の登園停止基準が改訂され 「発熱から5日を経過し、かつ解熱後2日間(小学生以上)、解熱後3日間(就学前 乳幼児)」は、登園・登校ができません。 タミフルや、リレンザなど抗ウイルス薬はありますが、やはりワクチンを接種して 発症を防ぐのが一番です。 B型株 そこで、今シーズンのインフルエンザワクチンは、従来のA型2種類に加えて、 B型も2種類のインフルエンザウィルスに対応できるよう、改良されました。(4価) これにより、予想されるほぼ全てのインフルエンザのタイプをカバーできるようになったため、 これまでに比べてより多くの予防効果が期待できます。 副作用に関して 現在のワクチンは1971年にワクチンの改良が行われて以後、副作用が少なくなっています。 接種部位の腫れなど局所反応の生じる頻度は約10%、発熱など全身反応の生じる頻度は1%以下 です。 また、成分によるアレルギー反応がまれに起こることがあります。さらに重篤な神経症状 が200万~400万人に1人位起こると言われています。 子どものインフルエンザワクチンは、予防接種法の定期接種ではない任意接種です。ワクチンに よって健康被害が生じた場合は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法による被害救済の対象と なります。 毎年うつ必要があるのはなぜ? 理由は2つあります。一つはインフルエンザウイルスは毎年変異を繰り返すということ。 接種回数と価格について ワクチンが改良されましたが、接種回数は同じで、大人や13歳以上の人は年1回です。 もう一つはインフルエンザワクチンは不活化ワクチンなので、前年に受けたワクチンの 13歳未満の子どもは毎年2回受ける必要がありますが、昨年インフルエンザワクチ 効果が約半年くらいと推定されており、翌年までは持たないためです。 ンを受けている人は、今年は1回接種に省略する事ができます(毎年受けている人は 1回でも2回でも効果に大差がないという調査結果があるからです)。 初めて接種を受ける人は、2~4週間の間隔で接種しますが、4週間がもっとも有効とされてい ますので、1回目は早め(10月中)に接種しておきましょう。 ワクチンの効果は? なお、ワクチンが4価になり購入価格が上昇したため、値上げせざるを得なくなりました。 2才以下:1回2.700円、3才以上~成人:1回3.500円 (友の会入会で費用補助あります) インフルエンザワクチンは、全くかかったことのない人に最初の免疫をつける効果は 余り強くないため、こどもの場合は(特に乳幼児)かかってしまうこともあるのです。 接種時期は? その一方で、1回かかったことのある人の免疫を呼び覚ます効果(ブースター効果)は十分あ るので、年長児や成人については、ワクチン予防効果が比較的期待できるといえます。 赤ちゃんの場合、生後6か月を過ぎるとインフルエンザワクチン接種が可能ですが、 1歳未満の赤ちゃんでは効果が十分ではないと言われています。 他のワクチン接種のスケジュールも見ながら、早めに計画をたてましょう。もちろん、お母 さんお父さんのワクチンも忘れずに。 今年は10月13日からインフルエンザワクチン接種を開始します。 ワクチンを接種してから効果が出るまでに2週間くらいかかると言われています。 流行前に十分に効果があらわれるように、1回接種の方は11月末までには済ませる ようにしたいものです。抵抗力は少なくとも6ヶ月続きます。 かどの三条こども診療所 子どものインフルエンザ説明-2015
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