7 July 2015 度 せ 平成27年 ら お知 ザワクチン インフルエン 4価に ? 厚生労働省より本年度のインフルエンザワクチンの製造株が発表されました。 これまでのインフルエンザワクチンは、A/H1N1、A/H3N2、B型(山形系統または ビクトリア系統どちらか一方のみ)の3種類の株が含まれた3価ワクチンでした が、平成27年度シーズンはB型両系統のワクチン株を含んだ4価ワクチンが導 入されます。 【2015/2016シーズンのワクチン株】 なぜ4価に? B型株 A/カリフォルニア/7/2009(X-179A) (H1N1)pdm09 昨年から変更なし A/スイス/9715293/2013(NIB−88) (H3N2) 昨年から株変更 B/プーケット/3073/2013(山形系統) B/テキサス/2/2013(ビクトリア系統) 近年、 インフルエンザの流行は、A(H1N1)pdm09 およびA(H3N2)に加えてB型である山形系統とビ クトリア系統の混合流行が続いています。WHOも 2013年シーズン(南半球向け)から4価ワクチン 向けにB型2系統からそれぞれワクチン株を推奨 しており、米国においては2013/14シーズンから4 価ワクチンが導入されています。 このように世界 の動向は4価ワクチンへと移行しており、今シーズ ンから日本でも導入されることとなりました。 今年度から追加 日本におけるB型株2系統のウイルス検出状況 検出数 A型株 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 ■山形系統 ■ビクトリア系統 近年B型両系統のインフルエンザ ウイルスが混合流行している 2009/10 2010/11 2011/12 2012/13 2013/14 2014/15 国立感染症研究所IASR シーズン別ウイルス検出状況 (6月10日作成) より作図 引用 第10回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会 参考資料1、 国立感染症研究所 IASR 韓国で感染拡大 中東呼吸器症候群(MERS) 中東呼吸器症候群(MERS)は、2012年にサウジアラビアで初めて感染が報告された新興感染症 で、現在(6/16)までに、世界で1,321名(うち、466名死亡)の患者が報告されています。 韓国での感染拡大 5月末からの韓国での急激な感染拡大は、 最初の患者の診断が遅れたことが原因の ひとつとされています。最初の患者は、発症 から確定診断されるまでの10日間に4つの 病院を受診しており、そこで院内感染が起 きてしまったと考えられています。 海外との行き来が頻繁にある現代、日本に おいても、帰国者・入国者からの二次感染 防止のためには、空港や港での水際対策は もちろん、医療機関での迅速な診断が大変 重要です。 病原体 MERSコロナウイルス(MERS-CoV)。2003年に流行したSARSコロナ ウイルスと同じベータコロナウイルス属に属する。 感染 経路 ヒトコブラクダとの濃厚接触やヒトからの飛沫感染または接触感染 と考えられている。 感染力 基本再生産数(Ro)=0.69(インフルエンザ:2∼3、SARS:0.8) 基本再生産数・・・1人の感染者が周囲の免疫を持たない人に感染 させる (=再生産する)2次感染者の数。 今のところ、季節性インフルエンザのような持続的なヒト−ヒト感染 は見られていない。 症状 主な症状は、発熱、せき、息切れ。下痢などの消化器症状を伴う場 合もある。無症状または軽症ですむ場合もあるが、高齢者や基礎疾 患のある者で重症化する傾向がある。致死率は約40%。 MERSは二類感染症です。国内でMERS疑い患者が発生した場合、医師による患者の届出が必要になります。 MERS疑似症患者の定義 ①発熱 ②急性呼吸器症状 ③実質性肺病変の疑い がある (肺炎、 急性 呼吸不全[ARDS]など) 確認 症状 発症前14日以内の行動 *対象地域:アラビア半島又はその周辺諸国 ①②③があり*対象地域に渡航または居住していた ①②があり*対象地域においては医療機関を訪問、 MERSであることが確 定した者との接触歴があるまたはヒトコブラクダとの濃厚接触歴がある ①or②があり*対象地域を問わず、MERSが疑われる患者を診察(看護、 介護も)、MERSが疑われる患者と同居(患者の病室・病棟に滞在)、 MERSが疑われる患者の気道分泌液や体液等の汚染物質に直接触れた MERSを疑う場合は、 最寄りの保健所に 連絡し、対応について ご相談下さい。 引用 厚労省中東呼吸器症候群 (MERS) ・中東呼吸器症候群 (MERS) に関するQ&A、 国立感染症研究所 IASR、 厚生労働省検疫所FORTH、 企画編集:一般財団法人 阪大微生物病研究会(http://www.biken.or.jp) 発行:一般財団法人 阪大微生物病研究会/田辺三菱製薬株式会社 ▲上記本文中の内容に関するお問い合わせは、お受けしておりません 5BI-421A-
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