「収穫は、時間とのたたかい!」という北広島「タクムガーデン」 の佐々木

2015 年 11 月 1 日発行
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いつも有機野菜をお買い上げありがとうございます。
毎週、旬の情報をお伝えします‼
「収穫は、時間とのたたかい!」という北広島「タクムガーデン」
の佐々木透さん。現在追い込みに入っている人参の収穫、出荷作業
の様子を見せていただきました。
「今年は出来が良かった。量も品質も!」と
いう自慢の人参。現在収穫真っ最中です。しか
し、「この秋は雨が降って畑には入れないこと
が多く、ジャガイモの収穫が遅れたので、人参
の収穫を始めたのは 10 月 7 日ぐらいから。
あと 1/4 ぐらい残っている。」「24 日から 25
日にかけての雪にあたって人参の葉が黄色くな
った。収穫機は葉を掴んで引き抜くので、葉が
枯れてしまうと収穫できない。その前に収穫し
たい。」と、時間を惜しんで収穫作業を進めて
います。
人参は種まきから収穫まで 4 ヶ月。生育の初期は雑草の方が早く育ち
ます。そのため、人参の葉が大きくなるまでのおよそ 2 ヶ月間は除草に
追われます。カルチをかけて手で草を取るのは人手と時間がかかって大
変です。佐々木さんは除草の仕方を工夫して 1.5~2 ヘクタールの面積
で人参を栽培できるようになったといいます。
その工夫の一つが人参の種まきの後、芽が出る前に板を引っ張って雑
草をとる「めくら除草」
。その後は手押し式の「魔法のカルチ」という道
具を使います。そして、ひたすらカルチを続けるそうです。
(※カルチ:cultivator 畑の中耕・草とり・土寄せなどに使う農機
具。耕耘機 )
たく←
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↓たて
人。葉
参早が
収く少
穫収し
機穫黄
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有機農法でなければ、草取りは除草剤を一回まけば終わってしまいま
す。
「有機栽培では、ひたすら人力で除草するので、手間も経費も 10 倍
かかる。
」という佐々木さんに、それでも有機栽培の人参を作る理由をた
ずねると、
「困難への挑戦!」という答えが返ってきました。有機栽培で
人参を作る生産者は少なかったことと、消費者からの需要があったこと
から、挑戦しがいのある作物と思いました。また、人参は栽培の仕方で
味の違いが出やすいと言われていることも取り組むきっかけになりまし
た。
「いかによく作るか、考える。」と佐々木さん。
「人参を 20 年ぐらい作
っているが、年々よくなる。」といいます。なぜよくなっているのか、その
理由は「堆肥と、微生物と人参そのもののチカラ」ではないかと考えてい
るそうです。畑の土は、大雨が降っても水ヌケが良いふかふかの土です。
北広島の学校給食に人参を提供する取り組みをして 3 年目。「人参を嫌
いな子でも食べられた。」という声を聞くのが嬉しいという佐々木さん。
子どもたちに喜ばれる美味しさの秘密はアロマレッドという品種の特性に
加え、時間をかけて作ってきた土にあるのでしょう。
お天気に左右される人参の収穫。雪が降
って人参がとれなくなるまで続きます。年
によって違いますが、今年は 11 月 10 日
ぐらいまで収穫したいと思っています。
収穫した人参、土付きのものは保存して
冬に出荷します。美味しい人参をたくさん
食べてくださいね!