巡回相談センター港寮 1 巡回相談事業 〔平成26年度事業報告〕 事 業 総 括 当年度は路上生活者対策事業における事業の廃止等を受けて、当事業の巡回相談担当職員が 減少するなど動きのある1年であった。東京都が毎年2回実施している路上生活者の概数調査 の数字は年々減少傾向にあるものの、夜間の路上生活者の数は特別区人事・厚生事務組合が主 体となって実施した調査の結果、日中よりも2年連続で多い数字となっている。以上の課題を 踏まえ、きめ細やかな巡回相談を実施していくことにより、当初掲げた1,300件という相 談件数を大きく上回る1,448件の相談実績をあげることができた。 また、港寮施設本体で活用している「精神科医相談」を他ブロックに先駆けて実施をし、巡 回相談担当者会で実績報告をしたことにより、平成27年度の医療従事者同行巡回が特別区全 体で実施されることとなった。 〔事業実績) 相談人数 相談件数 平成26年 相談人数 相談件数 2 平成26年度実績 平成25年度実績 985人 948人 1,448件 1,302件 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 75 75 77 92 98 100 94 69 75 66 71 111 106 115 146 143 135 130 111 113 102 114 3月 93 122 主 要 目 標 に 対 す る 成 果 (1) 利用促進 巡回相談経験に長けている職員を配置し、各区担当制を敷いて窓口を一本化すること により、関係福祉事務所との連携は円滑に行えた。福祉事務所との信頼関係の構築は当 事者の理解にもつながり、生活に困窮し支援を求めている当事者の支援を的確に行うこ とができた。 (2) 利用者支援の向上 路上生活している対象者の現状やニーズは、開発した「路上生活者相談実績システム」 で情報を一括管理しており、流動的な当事者の生活実態にも則した支援が行えた。また 各区からくる身元不明者の問い合わせの際には、先述のシステムを用いて有益な情報を 福祉事務所に提供してきた。 (3) 人材育成 OJT職員と対象職員を年度当初に明確にすることにより、新任職員の巡回相談にO JT職員が付き添うなどして密接な人材育成を行った。 (4) 地域福祉への貢献 同じ港区内の福祉施設が製造販売する食料品を、当事者に応急援護食料品として支給 した。 3 運 営 管 理 ・定められた巡回相談日とは別に予備巡回(目視のみ)を実施することにより、小さな公園など に分散した当事者の把握に努めた。 ・毎週水曜日を巡回フリー日とし、各区からのリクエストに柔軟に応えた。夜間帯の巡回相談に おいても、福祉事務所からの依頼にすべて応えた。
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