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別紙
火災保険の点検結果に基づく「問題点・発生原因」および「再発防止策」について
1.代理店に対する指導態勢について
問題点・発生原因
(1)代理店に対する指導が不十分
保険募集時の説明態勢や商品内容に
再発防止策
(1)代理店に対する指導態勢の整備
① 代理店の知識取得状況や理解度に応じた研修体制を整備します。
関する指導が不十分であり、代理店の
・重要な保険募集ルール、商品知識などの研修体制を整備します。特に、商品開発・改定時には、
知識習得状況や理解度の定期的な検
代理店への教育および周知の期間を社内関連部門で事前に協議することにより徹底を図ります。
証が不足していました。
・最新の保険募集ルールや商品知識、
特に「構造級別誤り」
「超過保険」な
・実践的な内容とするため、割引適用、構造判定、保険金額設定など引受上誤りの発生しやすいテ
ーマなどの不適切事例を踏まえた事項に関する研修等を行います。
② 保険募集人の資質向上を図る資格体系および資格更新制度を整備します。
どの商品知識の検証不足、不適切事
・商品知識を定期的に検証する試験および研修体制を整備します。
例を踏まえた実践的な教育が十分で
・日本損害保険協会(「損保協会」
)では、最新の業務知識を定期的に検証する5年毎の「損害保険
はありませんでした。
・商品知識をはじめ資格取得後の更新
制度の整備が十分ではありませんで
した。
募集人試験更新試験制度」および「保険商品教育制度」を導入することとなり、当社も参画しま
す。
③ 代理店指導のための社員教育体制を整備します。
・適切な代理店への指導を行えるよう、社員の指導力の向上に向けた商品知識・業務知識をより深
めるための研修の実施など、社員教育体制を整備します。
(2)指導ツールの整備が不十分
保険募集時に使用するツールの使い
方についての代理店の理解が不十分
なケースがありました。
・規定集や研修テキストが中心で、募
集手続きなど実務的なポイントの解
説が明確ではありませんでした。
(2)指導ツールの整備
実務に活用できるツールを整備します。
・従来の引受け時のルールをまとめるなど、代理店にとって分かりやすいツールを作成します。
例えば、割引適用、構造級別判定、保険価額評価など保険料算出に関する主要なルールをひとつ
にまとめた冊子の作成を検討します。
・損保協会で作成する、募集人が守るべき法令等を体系的に整理した「募集コンプライアンスガイ
ド」などを参考に、代理店の実務に資するツールの作成を検討します。
(3)代理店の点検体制が不十分
(3)実効性のある点検体制の整備
代理店の業務遂行について、保険募
代理店点検体制を整備します。
集実態に関する点検が十分ではあり
・代理店に対する実地検証による契約チェックシート書面の点検など重要事項説明や契約確認書
ませんでした。
(4)保険商品の複雑化
① 顧客ニーズや理解度等をチェック
できる態勢が不十分だったため、消
費者にとって分かりにくい商品内
容となっていました。
② 保険商品が複雑になるなかで、代理
店等の一部でその保険商品内容等
の理解が十分ではありませんでし
た。
<構造級別の判定誤り>
保険の目的またはそれを収容する
建物の構造の判定が複雑でわかり
にくいにもかかわらず、顧客に構造
級別の仕組みを説明し、構造を確認
するための資料や代理店に対する
指導等が十分でなかったために構
造級別の判定誤りが発生しました。
面の取付け状況、募集ツールの活用状況など説明実施態勢の点検を強化します。
(4)保険商品の見直しおよび商品開発・管理態勢の見直し
① 契約者および代理店にとって分かりやすい商品への見直しを図ります。
・保険商品を購入する契約者にとって分かりやすい商品、また保険商品を販売する代理店にとっ
ても分かりやすい商品とするよう見直しを図ります。
・商品と特約数の絞込みを行う等、可能な限り販売商品の整理・統合・簡素化を図ります。
② 分かりやすさを実現するための商品の開発および見直し体制を整備します。
・保険商品の開発部門・営業部門・保険金支払部門等との連携を十分に図るとともに、各種目間
でも十分な連携を図るなど、保険商品の開発・見直しの社内体制を整備します。
2.顧客への説明態勢について
問題点・発生原因
再発防止策
(1)募集文書等を使用した適正な契 (1)保険の引受けにあたっての重要な情報に関して適正な説明を行うための体制整備
① 社内複数部門による保険商品の募集文書のチェック(審査)を行います。
約を行うための体制、取組み、ツ
② 募集文書作成要領などの社内規定を整備し、募集文書の作成手続き、品質の標準化、わかりや
ール等が不十分
① 保険商品の募集文書等を使用した、
引受にあたっての重要な情報に関す
る説明が不足していました。
すさ(字の大きさ、図表の活用など)の向上等を図ります。あわせて構造級別、各種割引、評
価方法・根拠といった記載事項や留意事項の明確化を図ります。
(1-2)各種ツールの作成等
また、それをチェック(審査)する
契約内容等の適正性を確保するための各種ツール(契約確認書面、マニュアル、Q&Aなど)
体制に問題があり、説明実態の把握
の作成を検討し、説明者である代理店への周知を図ります。
や検証が十分に行われていなかった
・契約確認書面を利用し、保険金額設定や保険料算出の適正性について顧客と代理店が相互に
結果、顧客への説明が十分となって
確認を行うこととし、顧客が契約確認書面を記載する際の手順や記入例、ポイントをまとめ
いませんでした。
た冊子の作成を検討します。
② 顧客の持っている情報について、顧
客自身が、その重要性や確認方法を
・顧客向けに、構造級別確認・評価の方法・割引適用の確認等に関するポイントをまとめたツ
ールの作成を検討します。
十分理解できず、またその情報を正 (1-3)募集文書等の改定・新設
しく入手する方法が確立していませ
申込書、更改おすすめ提案書などに構造級別・各種割引等に関する注意喚起文言を記載すると
んでした。
ともに重要チェック項目への色付けを行うなどの工夫や確認項目の打ち出しによって申込書
③ 告知の重要性に関する説明が不足し
の記載内容などの基本情報の確認をより確実に実施するなどの工夫を行うことを検討します。
ていました。
④ 上記により、
「構造級別誤り」および
「保険金額の不適正な設定」などに
よる保険料適用誤りが発生しまし
た。
(2)顧客との対話不足
(2)顧客への説明・確認態勢の整備
顧客への契約時の説明と契約確認が
①「契約確認書面」を作成し、顧客とともに相互確認を行うことを継続します。
必ずしも十分でなく、情報提供不足
② 契約確認書面、ご契約のしおり等における記載内容について、保険金額設定・構造級別・割引
および確認不足を生じました。
<保険金額の設定誤り>
保険の目的である建物の床面積を
敷地面積と誤認する等、注意喚起が
不十分となり、また、顧客に保険金
額の妥当性を確認する機会が提供
されていませんでした。
(3)商品の複雑化
① 顧客ニーズや理解度等をチェック
できる態勢が不十分だったため、消
費者にとって分かりにくい商品内
容となっておりました。
② 商品が複雑になり、顧客への説明も
十分ではありませんでした。
適用条件など契約内容確認のポイント等に関する記載を充実するなど、顧客が保険商品の内容
を確認しやすいよう、申込書、重要事項説明書、契約確認書面等の記載事項について充実を図
ります。
③ パンフレット・申込書・保険証券の文言・イラストの共通化、専門用語・法律用語については、
平易な用語への置き換えなどを行います。
④ 契約更改時に評価額および保険金額について実態に即した確認が必要である旨の注意喚起文
言の表示などを行う。
(3)保険商品の見直しおよび開発・管理態勢の見直し
① 契約者および代理店にとって分かりやすい商品への見直しを図ります。
・商品を購入する契約者にとって分かりやすい商品、また商品を販売する代理店にとっても分か
りやすい商品とするよう見直しを図ります。
・商品と特約数の絞込みを行う等、可能な限り販売商品の整理・統合・簡素化を図ります。
② 分かりやすさを実現するための商品の開発および見直し体制を整備します。
・保険商品の開発部門・営業部門・保険金支払部門等との連携を十分に図るとともに、各種目
間でも十分な連携を図るなど、保険商品の開発・見直しの社内体制を整備します。
以
上