感染性心内膜炎 原因 血液の中に入り込んだ菌が、心臓の弁や壁に感染

感染性心内膜炎
原因
血液の中に入り込んだ菌が、心臓の弁や壁に感染をおこす病気です。心臓にある弁は血液
が逆流するのを防いでいますが、感染をおこすと正常に働かなくなることがあります。また、
菌が塊になり、一部が崩れて血液の流れにのって全身に運ばれると、心臓だけでなく、全身
で症状を出すことがあります。心臓に病気がないお子さんに起こることは少なく、心臓病の
お子さんや中心静脈カテーテルなどの医療器具を使用しているお子さんではリスクがあり
ます。
症状
発熱が最も多く、ほかに症状がみられないこともあります。感染が進行して、心臓の弁が
壊れて心臓のはたらきが悪くなると、倦怠感や息切れ、呼吸苦、食欲低下などがみられます。
菌の塊が全身に運ばれて血管に詰まると脳梗塞をおこしたり、運ばれた先で感染を起こし
て菌の巣を作ったりすることがあります。血栓の症状として手足に痛みを伴う出血斑がで
きることもあります。
診断
経過や臨床症状から感染性心内膜炎を疑うかどうかが重要になってきます。検査では血
液培養、心臓のエコー検査が重要です。血液培養では原因菌をつきとめられることがありま
す。心臓のエコーでは心臓の弁に菌の塊が見えることがあります。これらの情報を診断基準
にあてはめて、総合的に診断します。
治療
感染性心内膜炎の治療は、抗菌薬を点滴で投与します。菌塊の中は薬が届きにくく、治療
には大量の抗菌薬を十分な期間投与することが重要です。抗菌薬の治療とともに、菌塊を切
り取り、心臓の弁をとりかえる手術が必要になることがあります。
予後
子どもの感染性心内膜炎の死亡率はおよそ 5%です。治療反応が良い場合、治癒すること
が多いです。
予防
チアノーゼ性心疾患をもつお子さんなど感染性心内膜炎のリスクがとても高いお子さん
には歯科治療などの処置の際に、抗菌薬で予防することがあります。
東京都立小児総合医療センター 感染症科 2015.09