選択的夫婦別姓制度導入の民法改正を求めて最高裁に提訴する国会

選択的夫婦別姓制度導入の民法改正を求めて最高裁に提訴する国会請願署名を進めています
神力就子
すっかりご無沙汰している神力です。新しい会員の方へ簡単に自己紹介を致します。
通産省の研究所(旧名省略、在東月寒)を退官しまして 20 年が経ちました。退官の年に「ある研究会」を
立ち上げ、20 年間もあくせく組織活動をして、やっと先が見えてきました。今年には一線を退こうとしていま
す。研究会は現在、「日本医療・環境オゾン学会」(オゾン療法普及と研究が主目的)として、「日本統合医
療学会」にもお世話になりながら発展をしています。
私は 1959 年結婚以来、夫婦別姓の主張を貫いて来ました。当研究者の会、通信 38(1989.10.15)に「夫
婦別姓選択制について」図書館情報大学(つくば市)の関口礼子さんと私で寄稿をしました。あれから 25 年
が経ちました。関口礼子さんの「通称使用裁判を支援する運動」に参加しましたが、それ以後、何もしません
でした。事実婚に戻してしまった私には社会活動上なんの障害もなくなり、夫婦別姓の運動を忘れつつでし
た。正確には何をして良いか分からなかったのです。
今から 2 年位前、富山市の女性が上記訴訟を起こしたとの記事を新聞で見まして、早速「別姓訴訟を支え
る会・富山」に加入しました。原告は 5 人(①塚本協子(原告代表、旧姓使用、79 才、富山市)②女性(事実
婚、東京都)③男性(事実婚、東京都)④女性(旧姓使用、東京都)⑤女性(旧姓使用、京都府)で、民法の
夫婦同姓規定は、個人の尊厳を定めた憲法 13 条や、両性の平等を定めた 24 条、女性に対する差別法規
の改廃義務を定めた女性差別撤廃条約などに違反するとして国を相手に慰謝料を求める訴訟を起こしたの
です。私たちは国家賠償訴訟の形で、再び、法改正を迫れることに気付きませんでした。原告、弁護団の方
たちは大したものです。
現在、旧姓使用の方々はお分かりのように、戸籍姓と自己の違和感や、不便不利益を被っていることでし
ょう。事実婚をしている方々は法律婚をしていれば得られる利益を受けられない損害が生じていることでしょ
う。さらに、夫婦別姓の婚姻届を提出しようとして不受理になった精神的損害等々が民法改正要求の根拠に
なっています。世界で先進国と言われる国々では、夫婦別姓も個人の選択肢として認められています。さら
に日本の女性の権利は世界ランキング 104 位(2014 年毎日新聞)と大遅れの状態にあります。安倍首相はこ
んな状態の日本でよくぞ「女性が輝く社会」と言えたものです。民法が 25 年も改正されない大きな壁は自民
党の多数の議員の不勉強にあると言えます。
別姓訴訟を支える会・富山のホームページ www.asahi-net.or.jp/~dv3m-ymsk/goaisatu.html またはプロ
グ http://sasaerukai-toyama.blogspot.jp/
から関連する情報や署名用紙などを入手できます。
署名の集約期日は、第二次 2015 年 1 月 31 日と迫っていますが、ご関心をお持ちの皆さまにはよろしくお
願いいたします。(署名用紙は神力宛にお送り下さい。連絡先:〒062-0906 札幌市豊平区豊平 6 条 6 丁目
5-47-603/e-アドレス:[email protected])
(本記事は 2014 年 11 月発行の通信 70 号に掲載されましたが、第二次署名を集約中
のため内容を一部修正して HP にも掲載するものです)