行列とその演算 I (線形代数 IA 演習 No.1) 注意 • 難易度は A,B,C と上がっていくので,A 問題,B 問題,C 問題へと解答した方が効率が良い. • 略解は,次の演習時に配布するが,http://www.gem.aoyama.ac.jp/˜sugihara/にも up する(演習の 次の日までには). ( 問題 A1-1 (基本) 行列 A = 1 9 −8 3 −2 1 ) 0 3 ,B = 1 4 について,AB, BA, tAtB を求めよ. −3 0 問題 B1-2 (標準) A を (i, j) 成分が ai−j の n 次正方行列とし,B を (i, j) 成分が ai+j の n 次正方行列 とする.(1) n = 3 のとき,積 AB を具体的に計算せよ. n ∑ (2) 一般の n について,AB の第 (i, j) 成分,(AB)ij を計算する,つまり, (A)ik (B)kj 計算す k=1 ることにより,積 AB を求めよ. √ −1 + −3 問題 B1-3 (標準) ω = とし,A を (i, j) 成分が ω i+j−2 の n 次正方行列とする. 2 (1) ω 2 + ω + 1 を計算せよ. (2) n = 3 のとき,A2 を具体的に計算せよ. (3) n = 4 のとき,A2 を具体的に計算せよ. 問題 B1-4 (標準) 行列 A を A= 1 1 1 1 2 2i −2 −2i 1 −1 1 −1 2 −2i −2 2i とする.(1) A∗ = t A を求めよ.(2) AA∗ を求めよ. 問題 B1-5 (標準) (1) 0.2 0.3 0.5 A= 0 0.3 0.7 0.9 0.06 0.04 に対して (A +tA)/2,(A −tA)/2 を計算せよ. (2) 一般の正方行列 A について,(A +tA)/2 は対称行列に,(A −tA)/2 は交代行列になることを証 明せよ.[ヒント] C = (A +tA)/2 とするとき,行列 C が対称行列であることを示すには t C = C を示せばよい.また,行列 D = (A −tA)/2 が交代行列であることを示すには t D = −D を示せば よい. (3) どんな正方行列も対称行列と交代行列の和に表せることを証明せよ.[ヒント] (2) の結果をよ く見る! 問題 A1-6 (基本) A, B を正方行列とする.A2 − B 2 = (A + B)(A − B) が成り立たないような例を 挙げよ. 問題(C1-7 () 発展) n 次正方行列 ( ) A, B が可換であるとは,AB = BA が成り立つときをいう.R11 = 1 0 0 1 , R12 = とする. 0 0 0 0 (1) R11 と可換である 2 次正方行列を決定せよ. (2) さらに,R12 とも可換である 2 次正方行列を決定せよ. (3) (1), (2) の結果を利用して,任意の 2 次正方行列と可換な 2 次正方行列は aE (ここで,a:任 意複素数,E :単位行列) であることを示せ.
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