2つの文字をふくんだ連立

数学 2 年──自己評価テスト──2章.連立方程式
この章では,2つの文字をふくんだ連立方程式について学習しました。連立方程式を解くとき,1つの文字をふくむ方程式の解き方
は1年で習って知っているので,連立方程式から文字が1つの方程式が導けないかと考え,加減法,代入法という文字を消去する方法
を学びました。このように,すでに知っていることをもとにして問題を解決していこうという考え方は,たいへん大切なことです。
注 下の解説では,連立方程式の上の式を①,下の式を②と表すことにする。
□
問 題
解 答
⑴
⑴
⑵
⑶
⑷
⑸
⑹
(x,y)=(3,2)
(x,y)=(4,−2)
(x,y)=(−1,3)
(x,y)=(2,1)
(x,y)=(2,−3)
(x,y)=(−1,−4)
⑴ (x,y)=(1,3)
⑵ (x,y)=(−2,−7)
解 説
〔覚えておこう〕 連立方程式の解とは,それぞれの方程式のどちらにもあてはまる文字の値の組のことである。
⑴,⑵ x=1,y=2 を代入して,左辺と右辺が等しくなっているかどうか調べる。
〔覚えておこう〕 左辺どうし,右辺どうしを,それぞれ,たすかひくかして,1つの文字を消去する方法を加
減法という。
⑴,⑵はそのまま加減して,⑶,⑷は一方を何倍かしてから加減して,⑸,⑹は両方をそれぞれ
何倍かしてから加減して解く問題である。
⑸ ①×4 8x+12y=−20……③
⑹ ①×2 12x−10y=28……③
②×3 15x−12y=66……④
②×3 12x−9y=24……④
③+④ 23x=46,x=2
③−④ −y=4,y=−4
①に代入して,4+3y=−5,3y=−9
①に代入して,6x+20=14,6x=−6
〔覚えておこう〕 代入によって文字を消去する方法を代入法という。
⑴
⑴ (x,y)=(5,3)
⑵ (x,y)=(4,−3)
⑴
⑴
⑴
x+y=10
y
⎨x
+ ─ =3
─
3
4
⑴
⑵
A 地点から C 地点まで
6 km
C 地点から B 地点まで
4 km
⑵ ①×6 3x+2y=6……③
②×9 3x+y=9……④
③−④ y=−3
y=−3 を④に代入して,
3x−3=9,3x=12,x=4
りんご 3 個は 3x 円,みかん 5 個は 5y 円で,合計が 700 円だから,3x+5y=700
りんご 6 個は 6x 円,みかん 2 個は 2y 円で,合計が 1000 円だから,6x+2y=1000
⑵ ①×2 6x+10y=1400……③ ③−② 8y=400,y=50
y=50 を②に代入して,6x+100=1000,6x=900,x=150
りんご 1 個を 150 円,みかん 1 個を 50 円とすると,これは問題にあっている。
問題の中の数量の関係を図に表すと,
右のようになる。
また,速さ・時間・道のりの間には,
道のり
時間= ─── の関係がある。
速さ
⑵
52
①のかっこをはずすと,7x−2x−2y=19
これから,
5x−2y=19……③
②のかっこをはずすと,3x−11=8y−4x
これから,
7x−8y=11……④
③×4
20x−8y=76……⑤
⑤−④
13x=65,x=5
x=5 を③に代入して, 25−2y=19,y=3
A=C,B=C の形の連立方程式になおしてから解く。
 x+4y+3=3y
 x+y=−3
 ⇒ 
 y−3x−14=3y
−3x−2y=14
これを解いて,(x,y)
=(−8,5)
3x+5y=700

6x+2y=1000
りんご 1 個 150 円,
みかん 1 個 50 円
⑵
⑵ ①を②に代入して,2x−(3x−1)=3
2x−3x+1=3,−x=2,x=−2
x=−2 を①に代入して,y=−7
〔覚えておこう〕 かっこがついたり,両辺に文字のある連立方程式は,かっこをはずしたり,移項したりして,
方程式を整理してから解く。係数に分数がある連立方程式は,両辺に分母の公倍数をかけて,
係数を整数になおしてから解く。
⑴
(x,y)=(−8,5)
②を①に代入して,5x+3(2x+1)=14
5x+6x+3=14,11x=11,x=1
x=1 を②に代入して,y=3
①×3 3x+3y=30……③
②×12 4x+3y=36……④ ④−③ x=6 x=6 を①に代入して,y=4
A 地点から C 地点までを 6 km,C 地点から B 地点までを 4 km とすると,これは問題にあっ
ている。
もとの正の整数の十の位の数を x,一の位の数を y とすると,
十の位の数と一の位の数の和が 7 だから, x+y=7……①
十の位の数が x,一の位の数が y である 2 けたの数は, 10x+y
また,十の位の数と一の位の数を入れかえてできる 2 けたの数は, 10y+x
入れかえてできる数はもとの整数より 27 小さいから,
(10x+y)
−(10y+x)=27……②
①,②から,(x,y)=(5,2)
もとの正の整数を 52 とすると,これは問題にあっている。