一様磁場印加による 磁気粘弾性流体のレオロジー特性

Rheological characteristic of magnetic viscoelastic fluids under homogeneous magnetic field
研究キーワード
一様磁場印加による
磁気粘弾性流体のレオロジー特性
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やま ぐち
ひろ
し
いわ もと
ゆう ひろ
山口 博司 Hiroshi Yamaguchi
岩本 悠宏 Yuhiro Iwamoto
研究シーズ概要
使用用途
応用例など
備考
磁性流体、粘弾性流体、レオロジー
理工学部 エネルギー機械工学科
高等研究教育機構
本研究では、磁性流体と粘弾性流体を混合させた磁気粘弾性流体を用いて、磁場印加状態での磁気粘弾性流体のレオロ
ジー特性について測定を行う。この磁気粘弾性流体のレオロジー特性を測定することにあたり、市販のレオメータは部
品に磁性体を用いており一様磁場下でのレオロジー測定ができない。そこで、磁場印加状態でもレオロジー特性を測定
することが可能であるレオメータを製作した。DCモータの駆動により円錐形のコーンに回転を与えることで、供試流
体である磁気粘弾性流体に周期振動ひずみを与える。そのひずみに応答する応力から、粘性的性質を表す損失弾性率と
弾性的性質を表す貯蔵弾性率を計測することで、レオロジー特性について調査した。
磁気粘弾性流体の使用用途として、ブレーキやクラッチ、マグネットカップリングの潤滑油としての使用が考えられる。
本研究ではマグネットカップリングの潤滑油としての応用を考えており、磁性流体による流体の保持やピンポイント化、
粘弾性流体による潤滑が期待できる。また、磁場を印加することで粘性的性質や弾性的性質が変化するため、外部から
の磁場印加によって、物性の能動的な制御が可能であると考えられる。
粘弾性流体の特性であるワイセンベルク効果によって、回転軸に流体が絡み付く現象が起こる。これによって摩耗の低
減が期待できる。また、磁場の印加により潤滑の適所化も可能であると考えられる。磁場印加や磁場強度の変更よって、
物性が変化することを利用し、外部からの操作によって物性を変えることができる。例えば磁場を印加すると粘性的性
質が増加するので、大きく振動を軽減したいときには磁場を印加することなどが可能となる。実用化に向けた課題とし
ては、磁場印加時の物性変化があまり大きくない点であり、混合流体の変更や、磁性流体と粘弾性流体の混合比を変更
することを考える必要がある。
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