報告 <たたら製鉄 操業と講義> 担当 理科:利根川 Ⅰ 操業の部 昨年同様、埼玉県民の日の11月14日にたたら製鉄の操業を校内で行った。 "NPO たたら" の松田様、鐵矢様に朝早くから来校していただき指導してくださった。 午前中一時であったが強い雨が降り、なおかつ雨ざらしにしていた煉瓦が水を大量に含んでいて 乾くまでにかなりの時間を費やした。朝8時半から夕方5時半までかかった。 参加者は一般公募で2年生4名、1年生1名と昨年に比べて少数精鋭の活動部隊だった。 天気が心配されたので、場所は生徒昇降口の外の屋根付きの場所を選んだ。 ① 耐火煉瓦を100個ほど積み上げていく ③ 炉の底に敷き詰める粉炭を作っている ⑤ 炭入れ ②炉を組み上げ、送風口を作っている ④ 丸太状の松炭を、なたで割る ⑥ 暖機運転中 ⑦ 砂鉄入れ(炭と砂鉄と交互に!) ⑨ ノロ出し ⑩ 煙突をはずしたところ ナトリウムの炎色反応が 見られる ⑧ のぞき窓からの炉心 星のような光り輝く鉄の しずくが、したたり落ちる ⑪ いよいよ鉄の塊、”玉はがね”の 取り出しだ! ⑫ 水で一気に急冷をする ⑭ 今回のメンバー 後ろ右側が松田様、左側が鐵矢様 ⑬ 収穫! 2.2kgの鉄の塊 生徒のアンケート・感想 参加して良かった 5名 それほどでもなかった 0名 ・普段見ることのできない高温の世界を体験できた。 ・たたら製鉄を実際にやることができて良かった。 ・天気が悪くどうなるかと思ったが、最後に玉鋼を取り出せて良かった。 ・たたら製鉄を実際にやることができて良かった。来年もまたやりたい。 Ⅱ 講義の部 12月9日(水)14時から東京工業大学名誉教授、東京芸術大学教授 永田和宏先生にご講義を していただいた。生徒は1年3名、2年10名の計13名が集まった。 たたらで造った刃物を中心とした道具類を永田先生が持参してくださり、 ”現物”を見ながらの 丁寧なご講義をいただいた。内容は、”たたら”の利点と問題点とを明らかにし、今後の課題を示された。 たたらで造った製品はいかに錆びにくいかを改めて知った。 生徒のアンケート・感想 参加してよかった13名 それほどでもなかった0名 ・たたらは奥が深いと思った。たたらについて知ることができて良かった。2名 ・鉄に含まれる炭素の量で固さが大きく変化することが驚きだった。 ・刃物の構造について詳しく話をしてもらい、鉄について興味を持てました。2名 ・電子レンジでたった30分でたたら製鉄と同じ鉄ができることに驚いた。2名 ・たたらの操業と理論との両方を学習できて良かった。歴史や製造コスト、製造工程、製造する際の問題点 など学ぶことが多かった。
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