平成27年7月8日(水) 松戸市立寒風台小学校 校長 生貝博子 1 学期の保護者・地域皆様の本校教育活動へのご支援・ご協力に感謝申し上げます。もうすぐ長い夏休みに入り ます。一学期を振り返りつつ、保護者の方々にはお願いも含め、 「学校だより(夏休み特別号)」を発行させて頂きます。 なお、夏期休業中の各学年の連絡・お願い等は「学年だより」や「夏期休業中の過ごし方」等でご確認下さい。 1 学期、こんなに成長しました! 1 年生はひらがなが書けるようになり、本もすら すら読め、足し算もできるようになりました。 「できること」がたくさん増えました。 2年生は1年生という弟・妹ができ、少し落ち 着きが出てお兄さん、お姉さんらしさも感じま す。生活科ではたくさんの野菜を育てました。 3年生は毎朝元気に歌声からスタートしていま す。集団としての力もついてきました。音楽では リコーダーも吹けるようになりました。 5年生は林間学園の貴重な体験を通して「責任 と協力」の難しさと大切さを学びました。6年 生に一歩近づくことができたと思います。 鍛える夏休みに 挨拶・返事・言葉遣い 『訓練のない個性は野生です』 4年生は団結して踊った「ソーラン節」が素晴 らしかったです。教室の前の袋や下駄箱がいつ もビシっと整頓されていて立派です。 6年生は最高学年として運動会や児童会で立派 に下級生をリードしてくれました。運動会の組 体操の感動は心の宝になったことでしょう。 奈良・薬師寺 127 代管主 高田 好胤(こういん) 個性尊重という名のもとに、個性を冒涜している今の時代。現代は個性尊重の時代だからとそれをふり かざして、持って生まれた子供の個性を伸ばしてやるのが親の務めであるとばかり、躾を身につけ訓練を 施すこともしないで、それがあたかも個性尊重であると思い違いをしている親御さんたちが多いようで す。どうかよくお考えになってみてください。訓練のない所には個性はございません。個性は訓練によっ て磨き出されてくるものです。訓練なき所で個性だと思っているのは実は野性です。やはり訓練を、躾を、 ちゃんとしてもらわんことには、個性を冒涜することになります。 先に示した高田好胤氏が「躾のない個性は野生にすぎない」と言って、傍若無人な若者に苦言を呈すると共に、 親の躾の大切さを訴えていたことを思い出しました。私が中学校で勤務している頃、小学生の時に我が儘を通し てきた子は中学生なって我が儘を押さえられず先生方から注意されると、「個性」という言葉を盾にして人や物 に当たる子どもを度々見ました。 「個性を大切にする」ことと「わがままを通す」ことは違います。また、何年も 許されてきた我が儘は急に訓練しても直りません。現在、千葉県の公立高等学校入試ではほとんどの学校が面接 を実施していますが、その場しのぎでの作法は見破られます。今、小学校で学んでいる様々な事は人間形成の基 礎であり土台となるものです。子どもたちの将来の姿を見据え、学校と家庭が協力・連携し、子どもたちに強固 な土台を作る必要があると考えます。今年度本校では人間関係を築く上での基本である「挨拶」 、存在をきちん と示す爽やかな「返事」、時と場に応じた「言葉遣い」について全職員で本気で指導を始めました。指導(訓練)の 先に基礎が身につき、その先に初めて本当の個性が生まれます。また、数(訓練)をこなしていくうちに、質が変 化し高まって心のこもった「挨拶・返事・言葉遣い」になると考えています。夏休みは「挨拶・返事・言葉遣い」 を実践する機会が多々あるはずです。ご家庭でも機会を捉えご指導いただくよう宜しくお願いします。 「早寝・早起き・朝ご飯」のすすめ 「早起きは三文の徳」といいますが、健康になる、積極的になる、集中力が増す、心に余裕ができ る等、多くのメリットが伝えられています。「朝型人間の奥義」という本でも、早起きをすると健 康、前向きな性格、頭脳の活性化という一石二鳥どころではない多大な効果が書かれていました。 夏休みも「早寝・早起き・朝ご飯」を実践し、規則正しい生活を送らせるようお願いします。 「宿題に対する親の関わり方」のすすめ 夏休みの宿題についての保護者の関わり方としては「自立的学習支援」が学習目標達成に対して 最も効果的です。例えば、与えられた課題に対してより簡単に答えを導くヒントを出す、間違えた問題や難し い問題に直面しても励ましてあげる、答えに対してどのように考えたかを問う、自分ひとりで勉強できるよう にサポートする等です。特に低・中学年は保護者がそばで取り組む様子を見ているだけでも効果的です。 「読書」のすすめ 「読書の本質とは、読書を通して人と人が触れ合う体験」と称されるように、自分に欠く ことのできない一冊の本に出会えることは「親友」を見つけたような幸せに通じるのでは ないでしょうか。夏休みに多くの子どもたちが読書の楽しさ目覚め、「親友」とも呼べる ような素敵な本と出会うことを願っています。 「体験学習や地域行事参加」のすすめ 夏休みは子どもにとっては多様な経験を積むことができる貴重な期間です。したがって、日頃できない体験や 地域の行事に参加できると良いと思います。本校HP「わくわく夏休み情報コーナー」では松戸市をはじめ、近 隣の美術館や図書館、社会教育施設等で開催されている子ども向けの講座やイベントを紹介しています。 「ネットトラブル防止」のすすめ 小学生のインターネットへの窓口は携帯ゲーム機が最も多く 55.7%、次いでノート パソコン、タブレット型端末が続いています。それに伴い悪口、いやがらせ等の書き込みや、ネット犯 罪等に巻き込まれるケースも増加し、低年齢化してきています。先ずは家庭内で使用ルールを決め る、 フィルタリングをかける、ペアレンタルコントロール 機能を利用することがネットトラブル防止の第一 歩です。(※書き込み等の削除は学校では不可能です。保護者の責任・管理となりますので、お子様のネット使 用に関して細心の注意を払っていただくようお願いします。) 2学期 子どもたちに「壁を乗り越える力」をつけさせたい 子どもたちが乗り越えなければならない壁は勉強、テスト、受験、部活。または友だちとのトラブル等、人に より様々だと思います。大切なことはあらゆる状況になっても正しい判断ができ、逞しく挑戦しようとする勇気 や、あきらめない粘り強い心が持てる子どもに育てるということです。そのためには発達段階に応じた心のかす り傷や小さな挫折は、経験した方がよいと思っています。自分の力で傷を治し、壁を乗り越える経験をさせるこ とが、大きな自信となり次の壁に立ち向かう力につながります。子どもたちが進む道は自分の思い通りになるこ とばかりではありません。例えば頑張っても成果が出ない、認めてもらえない、うまくいかないこと等も出てく るはずです。だからこそ、子どもたちには心のかすり傷や小さな挫折を繰り返し、やがて出会うであろう大きな 壁を乗り越える力につなげさせたいと思います。これこそが教育であり、特に高学年には「中1ギャップ」を起 こさせないためにも必要なことだと考えます。したがって、保護者の方々にも、時には子どもの様子を正しく見 て、見極め、見守り、見届けるというスタンスに立ち、お子様にご助言いただけると幸いです。 2学期も子どもたちのより良い成長を願い、職員一丸となって取り組んでまいりますので、ご支援・ご協力を いただきますようお願いいたします。9月 1 日、元気な子どもたちに会えることを楽しみにしています。
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