131007 アケボノソウ 岩湧山頂の付近で、直径2㎝ほどの星型の花を付ける野草に出会いました。 その5枚の花びらにはそれぞれ、黄緑色の丸い「目」と紫色の点々が、まるでコピーさ れたかのように、正確に並んでいるのです! この特徴ある花を咲かせているのは「アケボノソウ」、リンドウ科センブリ属に分類さ れる「二年草」(1年目はロゼット葉で過ごし、翌年に開花)で、命名は、花びらの模様を「夜明け の星空」に例えたことに由来するのだそうです。 さらに…、 花びらの模様だけではなく、この花にはもう一つ、大きな特徴があります。 それは、「蜜腺」の位置なのです。 蜜腺を持つ植物の多くは、蜜を花の中心辺りに蓄えることで、訪花する虫たちに確実に受粉 を手助けしてもらえるよう、工夫した構造になっているのですが、「アケボノソウ」の蜜腺は 何と花びらの中央よりさらに外側、そう、あの黄緑色の丸い「目」のところから蜜が出るので す! 果たして、この様な構造は、受粉を成功させるために「効果的」だと言えるのでしょうか? 確かに、虫がこの位置の蜜を舐めていると腹部や足が雄しべや雌しべに触れなくもないので しょうが、もっと確実な方法を採用すべきではなかったのかと、少し心配になりますね…。 ■写真①∼⑤: アケボノソウ ◆それぞれの花びらにある、2つの黄緑色の模様のところが「蜜腺」です。 ◆写真②では、ハナグモの仲間が潜んでいます。 蜜を舐めにやって来る虫を待ち伏せているのでしょうね。 ◆写真⑤のように、花びらの数が4枚(雄しべも4本)の花もありました。
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