効果的・効率的な保健指導の検証2-実証事業参加者へのアンケート

効果的・効率的な保健指導の検証2-実証事業参加者へのアンケート調査について
久保亮子 1 佐藤由起子 1 岡田亜有巳 1
田嶋佐和子 2 木村穣 2
1) 株式会社ベストライフ・プロモーション
2) 関西医科大学健康科学センター
【目的】
実証事業の参加者に対しアンケートを実施し、効果的・効率的な保健指導について、運用面から
の検証を行なった。初回面接など一般的な保健指導に直接関与する項目のみならず、システムを
使用した運営方法や、対象者をサポートするために構築したコンタクトセンターの効果なども併せ
て検証した。
【方法】
実証事業の参加者 257 名に対し、各保健指導群の内容を考慮したアンケート調査を行なった。調
査は保健指導が終了した参加者に順次実施し、コントロール群については保健指導が概ね終了
した平成 19 年 12 月中旬に一斉配布・回収した。保健指導のパターンを考慮したため、アンケート
の項目は最大 75 項目になり、うち全パターンの共通項目は 11 項目とした。
【結果】
対象者が希望する初回面接の場所や時間は、勤務地や勤務時間内が最も多かった。医療保険
者に義務付けられた特定保健指導を実施する場合でも、企業の協力を得ることで、より効率的な
保健指導の実施が可能であると思われた。また、健康状態が勤務意欲に影響すると思うものは
94%であり、健康状態が生活満足度に関係すると答えた者も 94%いた。会社が従業員の健康づ
くりに積極的に関与することが必要なことだと思う者は 89%であった。従業員が健康であれば、生
産度は上がり、医療費の削減も見込まれるため、企業・医療保険者双方に好ましい結果を生むと
考えられる。次に、継続支援を受ける方法についてはメールを希望する者が最も多かったが、継
続支援に電話サポートを加えた群においてはメール(68.4%)のほかにも電話(15.8%)を継続支
援の方法として希望する者が多く見受けられた。コンタクトセンターを活用することで、より個に応
じたサービスの提供が可能と考えられた。