平成27年度 第8回スポーツ講座 平成27年7月8日 テーマ「スポーツと腰痛」 講師:千田 益生 先生 (岡山大学病院総合リハビリテーション部) 報告者:岡山大学文学部 須藤弘明 内容 今回のスポーツ講座では,腰痛について原因や予防法などを千田益生氏に講義していただきました。 腰痛は,立位歩行するように進化した人間の宿命であり,先進諸国の国民の 70%以上が生涯のいず れかの時点で経験する生活習慣病の 1 つとして認識されています。 痛みの種類には,①侵害受容性疼痛・・・外傷などの即時痛や持続性の痛み,②神経因性疼痛・・・神経 組織に異常があり,刺激がなくても痛みを感じる(視床痛,カウザルギーetc),③心因性疼痛・・・心 に原因がある痛み,病理形態学的に証明できない(抑うつ,ヒステリーetc)の 3 種があります。原 因としては椎間板,椎間板節の変性や椎間板ヘルニア,骨折などの機械的腰痛が 97%,感染や関節 炎などの非機械的腰痛が 1%,尿路結石や腎臓疾患などの内部疾患によるものが 2%と,機械的腰痛 が圧倒的多数を占めています。予防法の 1 つとしては,腹筋,背筋の強化とストレッチで柔軟性を伸 ばすことが重要です。有名なものに「Williams の体操」という 6 種類からなるものがあります。 最後に腰痛での注意すべき姿勢として,物を持ち上げる時は,膝を屈曲して行う。赤ちゃんは体に 近づけて抱く,掃除機を使うときには中腰にならない,重い荷物は肩に担いで持つ,そして高価だけ れど,硬いマットを買うなど,普段から意識することで腰への負担を減らすことができます。 感想 私も,中・高校を野球,大学ではボート競技と腰への負担が比較的高いスポーツと関わってきてい ます。腰痛になるのは体の酷使も原因の 1 つですが,背筋や腹筋のバランス,筋力不足,柔軟性のな さが要因であることがわかりました。現在実施しているボート競技も,腰痛になりやすく,私も時々 痛むことがあります。正しいフォームを身に付けるのはもちろんのこと,普段から筋力と柔軟性の 2 つを意識したトレーニングをしていきたいと思いました。 千田先生の講義風景
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