2015 年度 薬理学各論 本試験

2015 年度 薬理学各論 本試験
適当な答えを a~e から 1 つずつ選び、○をつけよ。(各 2 点)
(1) アセチルコリン受容体作動薬またはコリンエステラーゼ阻害薬で得られる効果はどれか。
① 緑内障の治療
② 有機リン系毒ガス中毒の治療
③ 痙性神経因性膀胱への尿失禁抑制作用
④ 禁煙補助効果
⑤ 口腔内乾燥の対症療法
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(2) ムスカリン受容体拮抗薬に関する記述として、正しいものはどれか。
① アトロピンやスコポラミンは血液脳関門を通過しないため、中枢神経系には作用しない
② 有害反応としてパーキンソン症状を生じる
③ 点眼すると散瞳する
④ 消化管の鎮痙薬として用いられる
⑤ 徐脈の治療に用いられる
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(3) アドレナリン受容体作動薬と受容体サブタイプの組合せとして、正しいものはどれか。
① アドレナリン
-
α1、α2、β1、β2
② ノルアドレナリン -
α1、α2、β1
③ フェニレフリン
-
α1
④ ドブタミン
-
α2
⑤ クロニジン
-
β2
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(4) 薬物と作用部位、標的分子の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① ヘキサトニウム
-
自律神経節
-
ムスカリン性アセチルコリン受容体
② スキサメトニウム -
自律神経節
-
ニコチン性アセチルコリン受容体
③ d-ツボクラリン
-
運動神経終板 -
コリンエステラーゼ
④ デカメトニウム
-
運動神経終板 -
ニコチン性アセチルコリン受容体
⑤ ネオスチグミン
-
運動神経終板 -
ニコチン性アセチルコリン受容体
(5) 局所麻酔薬について、正しいものはどれか。
① 太い線維ほど局所麻酔薬の作用を受けやすい
② アミド型のほうが、アナフィラキシーを起こしやすい
③ 局所麻酔薬中毒の初期症状として、興奮や多弁などの中枢神経刺激症状がある
④ 局所麻酔薬の作用時間を長くするために、血管収縮薬を添加することがある
⑤ 局所麻酔薬中毒で痙攣を起こした時は、ジアゼパムの使用や補助呼吸の実施を考慮する
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(6) 中枢神経受容体の抑制とそれによる効果の組み合わせとして、正しいものはどれか。
① ドパミン D2 受容体抑制
-
抗精神病作用
② GABAA 受容体抑制
-
抗不安作用
③ セロトニン 5-HT2 受容体抑制 -
抗うつ作用
④ セロトニン 5-HT2 受容体抑制 -
抗精神病作用
⑤ ムスカリン M1 受容体抑制
-
抗パーキンソン病作用
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(7) 抗精神病薬および抗不安薬について、正しい記述はどれか。
① バルビツール酸誘導体による中毒作用は、フルマゼニルによって治療される
② ゾルピデムなどの非ベンゾジアゼピン系催眠薬も、GABAA 受容体に作用する
③ 定型抗精神病薬は 5-HT2A 受容体に作用しないため、陰性症状には効果がない
④ アリピプラゾールは、ドパミン受容体を中程度に刺激する
⑤ 抗精神病薬は、投与量に依存して鎮静効果、麻酔効果、昏睡作用が現れる
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(8) 抗うつ薬・気分安定薬とその作用機序の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① リチウム
-
イノシトールリン脂質代謝阻害、GSK-3 阻害など
② イミプラミン
-
モノアミン再取り込み阻害+H1・M1・α1 受容体阻害
③ フルボキサミン -
セロトニン再取り込みを選択的に阻害
④ ミルナシプラン -
セロトニンとドパミンの再取り込みを阻害
⑤ パロキセチン
-
セロトニン受容体作動薬
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(9) アルツハイマー病及びその治療薬について、正しい記述はどれか。
① ドネペジルは中枢神経系のシナプス部でアセチルコリン量を増加する
② アルツハイマー病の治療に用いられる薬のひとつに NMDA 受容体阻害薬がある
③ 中枢神経での酸化ストレスを除去する抗酸化薬が第一選択薬として用いられる
④ アルツハイマー病は早期に発見し治療を開始すると進行を止めることができる
⑤ 大脳皮質でのアミロイド班形成、タウ蛋白からなる神経原線維変化が原因とされる
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(10) パーキンソン病の治療にドパミンを用いない主な理由として、正しいものはどれか。
① 生体利用率が小さい
② 消失半減期が短い
③ 血液脳関門を通過しにくい
④ 興奮・幻覚・妄想など中枢性副作用が強い
⑤ 血圧が上昇する
(11) レボドパでの治療中に起こりうる有害反応として、正しいのはどれか。
① 運動失調
② けいれん
③ ジスキネジア
④ 幻覚・妄想・錯乱
⑤ 悪性症候群
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(12) 薬剤性パーキンソン症候群の治療薬として、正しいのはどれか。
a. レボドパ
b. ドパミン受容体作動薬
c. MAO-B 阻害薬
d. COMT 阻害薬
e. 抗コリン薬
(13) 抗てんかん薬に関する記述として、正しいのはどれか。
① エトスクシミドは、強直間代発作の第 1 選択薬である
② 痙攣重積状態にはジアゼパムを静注する
③ カルバマゼピンは、複雑部分発作と三叉神経痛の第 1 選択薬である
④ バルプロ酸は、偶然発見されたにもかかわらず、あらゆる発作型に有効である
⑤ フェノバルビタールには催奇形性がない
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(14) 静脈麻酔薬についての記述として、正しいのはどれか。
① ケタミンには交感神経刺激作用がある
② プロポフォールの小児に対する大量長期投与は禁忌である
③ プロポフォールは、蓄積作用が強いため手術時の麻酔の維持には適さない
④ レミフェンタニルは、長時間作用性の麻薬性鎮痛薬である
⑤ チオペンタールには抗けいれん作用がある
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(15) 吸入麻酔薬に関する記述として正しいものはどれか。
① 最小肺胞濃度(MAC)が小さいほど、導入が速い
② 血液/ガス分配係数が大きいほど、導入が速い
③ 脂溶性が高いほど、効力が大きい
④ 亜酸化窒素(笑気)とセボフルランは、導入が速い
⑤ ハロタンは肝障害を起こしやすく、現在では使用率が低い
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(16) がん性疼痛の治療薬に関する記述として、正しいものはどれか。
① 非ステロイド性抗炎症薬は無効である
② がんによる神経因性疼痛には、モルヒネがよく奏効する
③ モルヒネの有害反応として頻度が高いのは、下痢である
④ モルヒネによる呼吸抑制には、ナロキソンを用いる
⑤ コデインは、モルヒネに代謝されて鎮痛効果を示す
a. ① ②
b. ① ⑤
c. ② ③
d. ③ ④
e. ④ ⑤
(17) 気道平滑筋を弛緩させ、気管支喘息の発作改善または COPD の症状改善をもたらす薬はどれか。
① サルブタモール
② アドレナリン
③ オマリズマブ
④ ザフィルルカスト
⑤ イプラトロピウム
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(18) 消化性潰瘍治療薬についての記述で、正しいものはどれか。
① スクラルファートは、ペプシンや基質蛋白質に結合して消化から粘膜を保護する
② プロトンポンプ阻害薬は、壁細胞で活性型になるプロドラッグである
③ プロトンポンプ阻害薬は、H+/K+-ATP アーゼを不可逆的に阻害する
④ ヒスタミン H2 受容体拮抗薬の主な副作用として、眠けがある
⑤ ミソプロストールは、ヘリコバクター・ピロリによる潰瘍に著効を示す
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(19) 消化管疾患・肝胆道疾患の治療薬について、正しい記述はどれか。
① ラミブジンは B 型肝炎ウィルスの増殖阻害作用を示す
② ダクラタスビルとアスナプレビルは C 型肝炎ウィルスに用いる注射製剤である
③ サラゾスルファピリジンは胆石溶解促進作用を持つ
④ ロペラミドは消化管のオピオイド受容体を刺激して制瀉作用を示す
⑤ アプレピタントは NK1 受容体拮抗薬で、化学療法時の制吐目的に用いる
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(20) 排尿障害治療薬について正しい組み合わせはどれか。
① プロピベリン
-
ムスカリン受容体拮抗薬
② タムスロシン
-
α1 アドレナリン受容体拮抗薬
③ オキシブチニン
-
α2 アドレナリン受容体作動薬
④ ソリフェナシン
-
β1 アドレナリン受容体拮抗薬
⑤ ミラベグロン
-
β3 アドレナリン受容体作動薬
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(21) 利尿薬とその主な作用部位、標的分子の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① トルバプタン
-
糸球体
-
バゾプレシン V2 受容体
② トラセミド
-
近位尿細管
-
Na+/Cl-共輸送体
③ トリアムテレン
-
ヘンレループ -
上皮 Na+チャネル
④ トリクロルメチアジド -
遠位尿細管
-
Na+/K+/2Cl-共輸送体
⑤ エプレレノン
-
集合管
-
電解質コルチコイド受容体
(22) βアドレナリン受容体拮抗薬の効果が期待できる疾患はどれか。
① 心房細動
② 労作狭心症
③ 本態性高血圧症
④ 気管支喘息
⑤ レイノー症候群(末梢循環不全)
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(23) 低カリウム血症を起こしやすい薬物はどれか。
① インスリン
② フロセミド
③ サルブタモール
④ オルメサルタン メドキソミル
⑤ スピロノラクトン
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
e. ③ ④ ⑤
d. ② ③ ④
(24) レニン-アンギオテンシン系阻害薬についての記述で、正しいのはどれか。
① アンギオテンシン受容体拮抗薬(ARB)は AT2 受容体も阻害する
② ARB の特徴的な副作用として空咳がある
③ アンギオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬はキマーゼを阻害しない
④ ACE 阻害薬による降圧効果にはブラジキニンが関与する
⑤ アリスキレンはレニンを直接阻害する
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(25) ニトログリセリン(舌下錠)についての記述として、正しいのはどれか。
① 2 型アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)で代謝された後、効果を発揮する
② 細胞内サイクリック AMP の上昇を介して作用する
③ 飲み込むと胃液と反応して爆発する危険があるので舌下で溶かす
④ 安静狭心症には無効である
⑤ 効果を高めるため、ホスホジエステラーゼ 5 阻害薬との併用が推奨される
(26) アンギオテンシン受容体拮抗薬に関する記述のうち、正しいものはどれか。
① 心筋ミオフィラメントのカルシウム感受性を増加させ、陽性変力作用を発揮する
② 慢性心不全に対しては死亡率を増加させる
③ Na+/Ca2+交換輸送体を阻害することによって、心筋細胞内カルシウムを増加させる
④ 末梢血管を拡張させることによって、心臓の後負荷を軽減させる
⑤ 心機能を抑制することによって、心筋保護作用を発揮する
(27) 強心薬とその作用機序について、正しい組み合わせはどれか。
① ジゴキシン
-
ホスホジエステラーゼ阻害
② ドパミン
-
Na+/K+-ATPase 阻害
③ ドブタミン
-
β1 受容体活性化
④ ピモベンダン
-
電位依存性 Ca2+チャネル活性化
⑤ ミルリノン
-
アデニル酸シクラーゼ活性化
(28) 抗不整脈薬のヴォーン・ウィリアムズ分類に一致するものはどれか。
① Ia 群
-
シベンゾリン
② Ib 群
-
リドカイン
③ Ic 群
-
アミオダロン
④ III 群
-
プロプラノロール
⑤ IV 群
-
ベラパミル
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(29) リドカインについて、正しい記述はどれか。
① コカインの誘導体だが、局所麻酔作用はない
② 経口投与で抗不整脈効果を得ることは難しい
③ 治療域が広いため使いやすい
④ 心筋梗塞後の心室性不整脈には禁忌である
⑤ QT 間隔を延長し、torsades de pointes 型心室頻拍を起こしやすい
(30) 房室伝導を抑制する薬物はどれか。
① アトロピン
② ベラパミル
③ ジルチアゼム
④ プロプラノロール
⑤ イソプロテレノール
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(31) 抗血小板薬とその標的分子の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① アスピリン
-
シクロオキシゲナーゼ(COX)-1
② サルポグレラート
-
セロトニン 5-HT2 受容体
③ オザグレル
-
トロンボキサン A2 合成酵素
④ シロスタゾール
-
ATP 受容体 P2Y12
⑤ クロピドグレル
-
ホスホジエステラーゼ 3
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(32) ヘパリン製剤が適応となる病態はどれか。
① 播種性血管内凝固症候群(DIC)
② 血友病
③ 頭蓋内出血
④ 血栓塞栓症
⑤ 人工心肺使用時
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(33) 虚血性心疾患の二次予防効果が証明されていない薬物はどれか。
① アスピリン
② 有機硝酸エステル
③ βアドレナリン受容体拮抗薬
④ HMG-CoA 還元酵素阻害薬
⑤ アンギオテンシン変換酵素阻害薬
(34) 貧血治療薬についての記述で、正しいのはどれか。
a. 悪性貧血の治療には、ビタミンB6 を内服させる
b. 腎性貧血の治療には、副腎皮質ホルモン製剤が用いられる
c. 鉄芽球性貧血の治療には、鉄剤が用いられる
d. 溶血性貧血の治療には、エリスロポエチンが投与される
e. 再生不良性貧血の治療には、蛋白同化ホルモン製剤が用いられる
(35) 糖尿病治療薬についての記述で、正しいのはどれか。
① ビグアナイド薬は PPARγの活性化によりインスリン抵抗性を改善する
② DPP4 阻害薬はスルホニルウレア薬と併用投与するのが原則である
③ SGLT2 阻害薬はインスリンの作用と無関係に血糖値を低下させる
④ アルドース還元酵素阻害薬は糖尿病性末梢神経障害の治療薬である
⑤ インスリン製剤は作用持続時間が様々で、患者により複数を併用する場合がある
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(36) 次の糖尿病治療薬のうち、膵β細胞を標的としないものはどれか。
① グリメピリド
② メトホルミン
③ ボグリボース
④ シタグリプチン
⑤ ナテグリニド
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(37) 性ホルモン関連薬について、正しいのはどれか。
① ジエチルスチルベストロールなどの合成エストロゲンは、不妊症治療に用いられる
② エストロゲンは受容体ごと DNA に結合し、co-activator 存在下に遺伝子を発現させる
③ ダナゾールは子宮内膜症の治療に用いられる
④ 経口避妊薬は血栓症のリスクを上昇させる
⑤ 男性ホルモン製剤は前立腺炎のリスクを上昇させる
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(38) 脂質異常症治療薬についての記述で、正しいものはどれか。
① HMG-CoA 還元酵素阻害薬は、肝細胞コレステロール含量を低下させて LDL 受容体を減少させる
② エゼチミブは、空腸上皮のトランスポーターを阻害してコレステロールの吸収を抑制するが、中性脂
肪の吸収は抑制しない
③ コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり、小腸での胆汁酸再吸収を抑制する
④ フェノフィブラートは PPARαを活性化し、LPL を抑制して中性脂肪の分解を促す
⑤ ニコチン酸類は、動脈硬化を抑制する Lp(a)を増加させる唯一の薬物である
a. ① ②
b. ① ⑤
c. ② ③
d. ③ ④
e. ④ ⑤
(39) 骨代謝とその関連薬について、正しい記述はどれか。
① 閉経後にオステオプロテジェリンが増加することが、骨粗鬆症の発症要因とされる
② くる病や骨軟化症の治療には、ビスホスホネートが用いられる
③ ビスホスホネートはリン酸基を含み、骨のリン酸カルシウムへの親和性が高い
④ 理論上、SERM は男性の骨粗鬆症には無効である
⑤ PTH により血中のカルシウム濃度が上昇し、リン酸濃度が低下する
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(40) 高尿酸血症・痛風治療薬とその説明として、正しい組み合わせはどれか。
① 非ステロイド性抗炎症薬 - 痛風発作時の第 1 選択薬として用いられる
② フェブキソスタット
- キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸産生を抑制する
③ アロプリノール
- 尿細管に作用し、尿酸排泄を促進する
④ プロベネシド
- キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸産生を抑制する
⑤ ベンズブロマロン
- 尿細管に作用し、尿酸排泄を促進する
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(41) ヒスタミンに関する記述のうち、正しいのはどれか。
① 生体内では合成できないので、食物から摂取する
② H2 受容体拮抗薬は胃酸の分泌を抑制する
③ 抗ヒスタミン薬の催眠作用を利用した製剤が販売されている
④ 肥満細胞や好塩基球から放出される
⑤ 遅延型過敏反応を仲介する主なケミカルメディエーターである
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(42) 副腎皮質ホルモン製剤の長期投与による副作用として誤っているものはどれか。
a. 糖尿病
b. 骨粗鬆症
c. 中心性肥満
d. 低血圧
e. 筋力低下
(43) 免疫抑制薬として用いられるものはどれか。
① インターフェロン製剤
② インターロイキン-2 製剤
③ シクロスポリン
④ アザチオプリン
⑤ タクロリムス
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(44) 抗ウイルス薬の説明として、誤っているものはどれか。
a. オセルタミビルは、インフルエンザウイルスの脱殻を阻害する
b. アシクロビルは、単純ヘルペスウイルスの DNA ポリメラーゼを阻害する
c. ガンシクロビルは、サイトメガロウイルスの DNA ポリメラーゼを阻害する
d. ジドブジンは、HIV の逆転写酵素を阻害する
e. インジナビルは、HIV のプロテアーゼを阻害する
(45) 細菌と第 1 選択薬の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① 緑膿菌
-
アミノグリコシド系抗生物質
② 百日咳菌
-
ペニシリン系抗生物質
③ 嫌気性菌
-
アミノグリコシド系抗生物質
④ 連鎖球菌
-
ペニシリン系抗生物質
⑤ レジオネラ菌
-
マクロライド系抗生物質
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(46) 肺結核の薬物治療について、正しい記述はどれか。
① リファンピシンとイソニアジドの併用が一般的である
② 薬物治療は 1 ヶ月程度続ける
③ リファンピシンは主に CYP2C9 を誘導する
④ 多剤併用の目的は耐性菌発生の予防にある
⑤ N-アセチル基転移酵素の遺伝子多型のため、イソニアジドの代謝速度は個人差が大きい
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(47) 感染症治療薬とその作用機序の組み合わせとして、誤っているのはどれか。
a. ベンジルペニシリン
-
細胞壁合成阻害
b. バンコマイシン
-
葉酸合成阻害
c. テトラサイクリン
-
タンパク質合成阻害
d. アムホテリシン B
-
細胞膜障害
e. レボフロキサシン
-
DNA 合成阻害
(48) 抗菌薬とその有害反応の組み合わせとして、正しいものはどれか。
① ペニシリン系
-
過敏症
② マクロライド系
-
腎障害
③ グリコペプチド系
-
肝障害
④ テトラサイクリン系
-
歯牙着色・骨形成不全
⑤ ニューキノロン系
-
キレート形成による吸収阻害
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(49) 分子標的薬と標的分子の組み合わせとして、正しいのはどれか。
① イマチニブ
-
EGF 受容体チロシンキナーゼ
② エルロチニブ
-
Bcr-Abl チロシンキナーゼ
③ エベロリムス
-
mTOR
④ リツキシマブ
-
CD20
⑤ ベバシズマブ
-
VEGF
a. ① ② ③
b. ① ② ⑤
c. ① ④ ⑤
d. ② ③ ④
e. ③ ④ ⑤
(50) 抗悪性腫瘍薬と有害反応の組み合わせとして、誤っているのはどれか。
① イリノテカン
—
骨髄抑制
② シスプラチン
—
腎障害
③ パクリタキセル
—
末梢神経障害
④ リュープロレリン
—
低血糖
⑤ ゲフィチニブ
—
間質性肺炎