テーマ「言語学習者の心理―第二言語習得の心理学」 教員名 菅原健太 本ゼミナールでは、言語(特に、第二言語)の使用や学習に関わる「モチベーシ ョン」をはじめ、考え方や信念を形成する「認知」能力、そして、楽しさや不安な ど「感情」面に注目した研究を行います。皆さんもすでに経験されている通り、こ のような心理面の特徴や変化は、(もちろん、母語によるコミュニケーションの場 面でもみられますが)、英語など第二言語でのコミュニケーションが求められる場 面や教室でより現れやすくなります。 上述の心理面(特に、ビジョン力が関わるモチベーション)の研究をまとめた基 本文献の輪読を通じて「研究テーマ」を設定し、それに基づく先行研究のレビュー から「研究の問い」を明確にしてもらいます。その問いに答えるために必要なデー タから、「自己(セルフ)」、「アイデンティティ」、そして「文脈」などの概念 を用いて心理面の変動や発達に関わる経験・出来事を探っていきます。この考察か ら、主に言語教育に役立つ考え方の提供を目的とした学士論文の執筆に向けて取り 組みます。 データの種類については、選択式のアンケートで収集した量的データでもよいで すが、記述式のアンケートや日記などの回想録、または観察やインタビューなどの 質的データを用いることも目的によっては勧めます。 なお、留学や実習、インターンなど函館校の外で活動の機会がある学生は、「自 分の活動記録」をもとに自身の成長過程を探るアクションリサーチを行ってもよい です。 以下、ゼミ配属の要件です。 1. 言語学習者の心理に興味があり、学士論文研究に没頭できること。 2. 英語の文献も粘り強く読めること。 3. 就職活動または大学院進学に向けてがんばれること。 ※ 本ゼミは、上述のテーマを扱うため、将来、言語教育に関わりたい学生や海外留学 を目指す学生に向いているかと思います。 ※ 参考になる授業内容: 「第二言語習得論(言語と心理)」、または、英語科教育法の 授業で「学習者」や「教師教育」など人の特徴や発達について扱う章
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