第 1 回宿題 学部: 学年: 学籍番号: 氏名

第 1 回宿題
学部: 学年: 学籍番号: 氏名:
1. 総余剰の大小とパレート改善可能性
消費者 A, B, C、及び企業 D に関して、以下の二つの状況
1. D が 2 個作り、A, B が各々1 個ずつをもらい、各々D に 600 円支払う。
2. D が 3 個作り、A, B, C が各々1 個ずつもらい、各々D に 400 円支払う。
を考える。財の価値は A にとって 600 円、B 同 700 円、C 同 500 円、また、D が財を 1 個作るのに掛かる費用は
200 円、2 個同 600 円、3 個同 1200 円とする。このとき、状況 a においてさらに例えば「 b 」とお金をやり取
りすると、消費者と企業全てにとって状況 c より得になる。
解答:a. 1 b. D から A に 201 円、D から B に 201 円、D から C に 101 円 c. 2
2. 供給行動と費用:独占(価格選択)
消費者 A と企業 B がいる。今、B が 200 円に価格付けし、その下で A が 2 個購入している。さらに、もし 180 円
であれば A は 3 個購入することも分かっている。
このとき、B が 200 円に価格付けしていることから、B の生産量を 2 個から 3 個に増やすと費用は少なくとも
a 円増える。一方で、A が 2 個購入していることから、A にとっての財 3 個と 2 個の価値の差は高々 b 円であ
る。したがって B が生産量を現在の 2 個から 1 個増やしてそれを A がもらっても、総余剰の増分は高々 b − a
円である。
解答:a. 140 b. 200 3. 過剰供給と利益増:売上最大化
企業 A と企業 B が、需要関数 D(p) = 165 − p、費用関数 CA (q) = CB (q) = 45q の下で数量競争を行う。すなわち、
A が qA 単位、B が qB 単位生産すると、企業 i(i = A, B)の利益は πi (qA , qB ) = (165 − (qA + qB ))qi − 45qi となる。
B の目的は(通常通り)利益の最大化であるとする。
このとき、A の目的も利益最大化であれば、qB = 40 に対する A の利益 πA (qA , 40) が qA = 40 で最大、qA = 40 に
対する B の利益 πB (40, qB ) もまた qB = 40 で最大となり、(qA , qB ) = (40, 40) で均衡し、A の利益は πA (40, 40) = 1600
となる。一方で、もし A の目的が売上 sA (qA , qB ) = (165 − (qA + qB ))qA の最大化であれば、同様にして、qB = a
に対する A の売上 sA (qA , a ) が qA = b で最大、qA = b に対する B の利益 πB ( b , qB ) もまた qB = a で最大と
なり、(qA , qB ) = ( b , a ) で均衡し、A の利益は πA ( b , a ) = c となる。
解答:a. 25 b. 70 c. 1750