医療機能評価機構とは

【資料】医療機能評価機構について
医療機能評価の受診を理由に成果主義賃金の導入提案を行う経営者が見られます。これ
に適切に反撃するためにも、そもそも医療機能評価とは何かを知る必要があります。そのた
めに日本医療機能評価機構のホームページから最小限必要な箇所を抜粋し紹介します。
逆に労働条件の改善、職場の民主化に活用できる項目があることに注目。
病院機能評価結果の情報提供の基本方針(参考)
財団法人日本医療機能評価機構は、国民が病院に関する適切な情報を得ることに資すること、
ならびに、病院機能評価の認定を受けた病院が、評価結果に対して責任を持ち、医療の質のさら
なる向上に努める契機となることを目的として、病院機能評価結果の情報を広く一般に提供するも
のである。
このことは、特定の情報のみを流す広告とは大いに異なり、中立的な第三者機関として、病院機
能評価結果の事実を、すべての機能にわたり公表するものであり、必然的に国民が、他の認定病
院の内容と比較しうるものでなければならない。
なお、病院機能評価は、病院からの委託に基づき行われるものであり、当評価機構は、病院機
能評価結果に対し守秘義務を負う関係上、情報提供は、認定病院の同意を得た上で行うものであ
る。
以上の基本方針に基づき、病院機能評価結果の情報提供の内容は次のとおりとする。
1.審査結果報告書の総括
2.審査結果報告書の評価判定結果(すべての中項目の評点)
3.再審査による認定の場合には、再審査結果報告書ならびに再審査後の中項目の評点
4.同一の認定表記・審査体制等における他認定病院の各中項目の評点分布
病院機能評価
病院機能評価は、当評価機構が開発した評価基準(評価項目)に照らして、複数の評価調査者
(サーベイヤー)が病院の機能を評価する、いわゆる第三者評価です。従来は、評価調査者が、病
院におうかがいして調査をさせていただくのは1日でしたが、バージョン4.0(一般に新評価項目と
呼んでいます)では、約1.5日∼2.5日の訪問審査(書類確認、面接調査、部署訪問)を行います。
また、この訪問審査の実施前には、書面による審査を行い、事前の書類審査と実際の訪問審査に
より収集した情報をもとに、評価部会、特別審査員会議、評価委員会という3回の審議を経て認定
か留保(改善すべき事項を示して認定証は発行しない)が決定します。病院機能評価の主な目的
は、病院の機能で不備がある場合に、これを改善要望事項として具体的にお示しし、病院の機能
の改善に努めてもらい医療の質の向上にお役立ていただくことです。なお、留保となった病院は、
改善要望事項につき改善した段階で再審査を受けていただき、改善が確認された場合には、認定
証が発行されます。
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バージョン
病院機能評価項目は、今までに何度かの改定が行われており、実際の審査に使用されたもの
は、バージョン2.0、バージョン3.1、バージョン4.0の3種類があります。
領域
病院機能評価は、バージョン2.0、3.1においては、7つの領域を対象として行われています。
この領域構成は次のとおりです。
1.病院の理念と組織的基盤
2.地域ニーズの反映
3.診療の質の確保
4.看護の適切な提供
5.患者の満足と安心
6.病院運営管理の合理性
7.種別に特有な機能(精神病院種別・長期療養病院種別において特有でかつ重要な機能)
なお、バージョン4.0においては、8つの領域を対象として行われています。この領域構成は次
のとおりです。
1.病院組織の運営と地域における役割
2.患者の権利と安全の確保
3.療養環境と患者サービス
4.診療の質の確保
5.看護の適切な提供
6.病院運営管理の合理性
7.精神科に特有な病院機能
8.療養病床に特有な病院機能
細部内容は、実際の評価項目ページでご確認下さい。
評価項目の構成
評価項目は、各領域ごとに大項目、中項目、小項目で構成されています。大項目は、評価の大
きな枠組みを示しています。また、中項目は、1.1.1といった3つの数字で表されている項目で、
直接の評点項目となります。5段階評価となっており、1から5に向け高い評点(詳しくは評点の表
す内容を検索して下さい)であり、情報提供を行っている項目です。小項目は、1.1.1.1といった
4つの数字で表されている項目で、中項目を的確に判定するための指標項目です。abc の3段階
評価になっています。詳細は評価項目検索で、実際の評価項目をご確認下さい。なお、評価項目
数は、バージョンや種別、審査体制区分により異なります。ちなみに、バージョン3.1では、中項目
が79∼202項目、バージョン4.0では、167∼204項目です。
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評点の表す内容
各評価項目の評点(中項目の評価)は、5段階評価となっており、1から5に向けて評価が高くな
ります。具体的に評点の表している内容は次のとおりです。
5:極めて適切に行われている/極めて適切な形で存在する/極めて積極的に行われている/
他の模範となる
4:適切に行われている/適切な形で存在する/積極的に行われている
3:中間
2:適切さにやや欠ける/存在するが適切さに欠ける/消極的にしか行われていない
1:適切でない/存在しない/行われていない
NA:評価の非該当を表します。病院によっては、評価項目の中で、必要としないために存在しな
い機能もありますので、この場合には、評価の非該当となります。
認定証の発行
各評価項目の評点(中項目の評価)が、すべて3以上であれば、特段の理由がない限り認定証
は発行されます。2または1の評点がある場合には、改善を必要とする問題の緊急性や患者・住民
への影響の程度等について、最終的に評価委員会で審議され認定証の発行または留保が決まり
ますので、必ずしも2があるから認定証が発行されないということではありません。詳しくは、評価機
構ホームページの上部の「病院機能評価について」をクリックし「認定証の発行に関する運用要
項」をご参照下さい。
評価項目
【 統合版 v.4.0 】
6.0 病院運営管理の合理性
ID
項目名
6.1
人事管理
6.1.1
人事管理の体制が整備されている
6.1.1.1
適切な就業規則および給与規程が定められ、職員に周知されている
6.1.1.2 *
人事管理の仕組みが確立されている
担当部署、担当者の明確化
6.1.2
必要な人材が確保され、就業状況が適切である
6.1.2.1 *
職員の採用計画およびその執行が適切である
配置計画に基づく採用計画。
-3-
6.1.2.2
必要な人材が確保されている
病院の役割・機能に応じた人材の確保
6.1.2.3
職員の就業状況は適切である
所定労働時間、時間外労働時間、有給休暇取得率など
6.1.3
職員の人事考課が適切に行われている
基準が明確でかつ職員に周知されることが必要 *逆に使える(田口注)
6.1.3.1
人事考課が明確かつ合理的な基準により行われている
考課基準の職員への明示
6.1.3.2
人事考課が有効に活用されている
昇進・昇格などの判断がなされる仕組み *賃金への反映ではない(田口注)
6.1.3.3 *
考課者の教育が行われている
人事考課者の明確化、考課方法の教育
6.1.4
職員の労働安全衛生に取り組まれている
6.1.4.1 *
労働安全衛生委員会が設置され、産業医が選任されている
6.1.4.2
定期的な職員の検診が行われている
職種別の検診受診率など
6.1.4.3
職員の事故などの防止対策を実施している
6.1.4.4
職員の事故への対応がなされている
職員の事故発生時の対応手順と対応
6.1.4.5 *
職員の精神的なサポート体制がある
担当者
6.1.5
職場環境が整備されている
6.1.5.1 *
福利厚生活動が積極的に行われている
法定以外の福利厚生活動(人間ドックなどの補助、職員のコミュニケーション誌
の発行、など)
6.1.5.2 *
病院管理者と職員が労働条件などに関して話し合う仕組みがある
労働条件などの交渉の場。労働組合がある場合には、労使協定などの方法・内
容
6.1.5.3
働きやすい職場環境に配慮されている
病院規模に応じた食堂、休憩室、更衣室などの設置
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