高認数学 第 26 講---三角比(6)---正弦定理

高認数学
第 26 講---三角比(6)---正弦定理
今回の授業の目標
正弦定理を使いこなせるようになろう.
<重要>
正弦定理―――証明は理解できなくても高認には受かります.
△ABC の外接円の半径を R とすると,次の正弦定理が成り立つ.
a = b = c = 2R
sin A sin B
sin C
(証明)
まずは中学校の復習を 2 点。
① 同一の弧に対する円周角の大きさは一定で,中心角の大きさの半分である.
② 円に内接する四角形において,対角の和は 180° である.
では,正弦定理を証明します. A の大きさによって 3 通りに場合分けします.
外心を O とし,直線 OC と外接円の交点のうち C ではない点を D とする.
(1) A< 90° のとき
C
A
(2) A= 90° のとき
B=D
・
O
D
(3) A> 90° のとき
C
・
O
・
O
C
B
D
A
A
B
円周角の性質より
sin A= sin 90°=1 より
A + D =180° より
A = D ……①
a = 2R = 2R sin A
sin D = sin(180°− A)
△DBC に着目して
sin D = BC = a …②
2R
CD
①②より
∴ a = 2R
sin A
(1)(2)(3)いずれの場合も
が示せるので,
∴
a = 2R
sin A
= sin A
……①
△DBC に着目して
sin D = BC = a …②
CD
2R
①②より
∴ a = 2R
sin A
a = 2R を得る.同様にして b = 2R , c = 2R
sin A
sin B
sin C
a = b = c = 2R が証明された.
sin A sin B
sin C
問 1 <高認に出た!平成 18 年度第 2 回第 6 問 4>
右の図の三角形 ABC において,
∠A = 45° , ∠B = 60° ,BC= 2 3 cm である.
このとき,AC の長さは カ キ cm である.
問 2 <高認に出た!平成 20 年度第 1 回第 6 問 4>
右の図の三角形 ABC において,
∠A = 45° , ∠B = 30° ,BC=6cm である.
このとき,AC の長さは キ ク cm である.
問 3 <高認に出た!平成 19 年度第 1 回第 6 問 4>
右の図の三角形 ABC において,
∠A = 45° , ∠B =120° ,BC= 3 cm である.
このとき,AC の長さは
カ キ
cm である.
ク
問 4 <高認に出た!平成 17 年度第 2 回第 6 問 4>
下の図のように,川岸に 100m 離れた 2 地点 A,B があり,対岸に地点 C がある.
測量によって ∠ABC = 45° , ∠BAC =105° であることが計測された.このとき,2
地点 A,C 間の距離を求めると, クケコ サ m である.