毒きのこによる食中毒に注意しましょう!

(社)福岡市食品衛生協会FAX情報サービス 平成24年10月 156号
毒きのこによる食中毒に注意しましょう!
秋の行楽シーズンを迎え、ハイキングで山菜採りやきのこ狩りに行く人も多いと思い
ます。そこで気をつけたいのが「毒きのこ」を食べることによって起こる植物性自然毒
食中毒です。
毎年、東北地方や北日本を中心に数例が発症しています
が、福岡市でも平成 20 年9月に「ニセショウロ」、平成 24
年 10 月に「ツキヨタケ」による毒きのこ食中毒事件が発生
しました。
カンピロバクターやノロウイルスによる食中毒に比べて
事件数や患者数は全国的にも少ないのですが、死亡率が高
いのが特徴で以下の注意点を守り気をつけましょう。
1.毒きのこの種類
・日本国内には約30種の毒きのこが知られています。
主なものは、カキシメジ、クサウラベニタケ、ツキヨタケ、ドクツルタケ
テングタケ、ベニテングタケ、ニセショウロ、等々です。
※図鑑で確認することが重要ですが、瓜二つの食用きのこが存在するので
素人判断は大変危険で、確信が持てない場合は食べない方が安全です。
・主な毒成分
コリン、アマニチン、ムスカリン、コブリンなど(最悪は死亡例あり)
2.毒きのこ食中毒を起こしやすいケース
①図鑑で名前を確認したので自信をもって採取し食べた(鑑別の誤り)
②名前は不明だったが、食べられそうに見えたので食べた(無鉄砲なケース)
③間違った迷信や他人の言葉を信じて食べた(以前は多かった。近年急激に減少)
④他人からもらったきのこなので疑わずに食べた(近年最も多いケース)
⑤店で売られていたので食用と信じて食べた(営業者の責任が問われるケース)
3.毒きのこに関係する間違った迷信・俗説・言い伝え
①縦に裂けるきのこは食べられる
②地味な色のきのこは食べられる
③虫が食べた痕があるきのこは食べられる
④ナスと一緒に煮れば毒が消えて食べられる
⑤乾燥すれば毒が消えて食べられる
⑥塩漬けにすると毒が消えて食べられる
⑦煮汁に銀のサジを入れ黒変しなければ食べられる
→全て間違いです。
信じてはいけません!
4.毒きのこによる食中毒を予防するには?
・知らないきのこは「採らない、持ち帰らない、食べない」の、きのこ食中毒
予防3原則を守りましょう
※油山市民の森等では、園内の植物(きのこ等)の採取を禁止しています
・「福岡きのこ友の会」の会員など、きのこに詳しい人の指示に従いましょう