感覚と運動の高次化からみた 音楽の効果的活用

2015/9/12
第15回 日本音楽療法学会学術大会
自主シンポジウムB 話題提供
淑徳大学発達臨床研究センター
感覚と運動の高次化からみた
音楽の効果的活用
発達につまずきを示す就学前の幼児に対する
発達支援活動並びに療育方法の研究を行う機関
教材・教具を用いた課題学習
個別療育:週2回
感覚と運動
の高次化
淑徳大学発達臨床研究センター
音楽療法・運動療法
集団療育:週1回
実習生の受入れ(学部3・4年、大学院)
長洞萌美
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感覚と運動の高次化理論
宇佐川 浩(1947~2010)
 「障害のある子どもの発達を理解し、支援する
こと」に関する理論と診断システム
 知能指数や障害名ではなく、発達水準と臨床
類型による理解
 感覚と運動のつながり方を発達的に捉える
 感覚と運動のつながりが、知恵(認知)、自己
像、情緒、姿勢・運動の育ちに影響を及ぼす
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つまずいている子どもの“発達”
を学ぶことで見えてきたこと
実践を通して整理されてきたこと
楽器
音・音楽
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バチ操作の前段階として
楽器を活用する
土台があると便利
手の操作性の拡充
→触れる、こする、はじく、振る、叩く(手orバチ、
片手or両手or持ちながら)、打ち合わす
感覚受容を高め、感覚と運動をつなげる
→固有覚、前庭覚、触覚(初期感覚)
→聴覚運動協応、視覚運動協応
物・人に向かう姿勢をつくる
子どもの能動性を高める
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音・音楽を活用する
音・音楽を活用する
音・音楽には構造があリ
繰り返されることで予測しやすい
音楽は動的にも静的にも使い分けられる
→始点と終点
→無理にやらされているという感じを受けない
適度な枠
音楽に合わせることが
行動調整につながる
認知や言語コミュニケーションの教材と
組み合わせることができる
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→セッション中に自由に切り替え
子どもに合わせて柔軟に対応できる
多様で幅広い目標設定
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発達的視点とは?
子どもの姿
発達的視点とは?
楽器に手を伸ばさない…
子どもの姿
楽器に手を伸ばさない…
環境
かかわり
場所、周囲の光・音・匂い、
楽器の位置、角度、音質、触感、温度
セラピストの位置、介助の仕方
声かけ、やりとりの文脈
引っ込み思案な性格
調子が悪い
発達段階は?
特性だからしょうがない
音楽が嫌い
そのときの状態だけを見てしまう・・・
発達にはおおよその順序性がある
今いる段階、次に予測される姿は?
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その姿の背景にあるものは何か
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引用・参考文献
宇佐川浩 『障害児の発達臨床Ⅰ―感覚と運動の高次化
からみた子ども理解―』学苑社.2007
宇佐川浩『障害児の発達臨床Ⅱ―感覚と運動の高次化
からみた発達臨床の実際―』学苑社.2007
第7回
池袋セミナー
日時:平成27年11月7日(土)8日(日)
場所:淑徳大学池袋サテライトキャンパス
内容:感覚と運動の高次化からみた発達水準の捉えと支援、
事例報告、ワークショップ、など
定員:80名
申込:Mail [email protected]
(淑徳大学エクステンションセンター)
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