*********************************************************************************** 国内光ケーブル需要見通し 調査統計専門委員会 *********************************************************************************** 調査統計専門委員会では、本年3月に策定した2015年度の国内光ケーブル需要見通しの改訂および 2019年度出荷見通し(ともにコア長)を取りまとめた。 1.2015年度改訂見通し 考え、部門計では当初比40千kmc増の1,500千kmc (1)公衆通信部門 を見込む。 総務省から公表された本年3月末FTTHサービ (2014年度比 -4.0%) ス 契 約 者 数 の 伸 び 率 は 、 前 四 半 期 比 0.9 % 増 の 2,661万件と、事業者別のシェア変動はあるものの、 ほぼ飽和状態と考えられ需要増は見込めない。また、 (4)国内需要合計 公衆通信部門が当初予測以上に減じ、当初予測値 この8月に発表されたNTTの第一四半期決算報告を から410千kmc減(当初予測比-6.3%)の6,100千 み ると、 大幅 に減額 され た設備 投資 の進捗 率は kmcと見込む。1998年度の5,900千kmcに近い低 16.2%(基準25%)と低調なスタートとなってお 水準であり、厳しい結果となった。 り、光ケーブル出荷実績も同調するように低迷して (2014年度比 -11.8%) いる。電力会社および電力系NCC向け光ケーブル 出荷実績も第一四半期実績は前年に比べ大幅に減少 2.2019年度中期見通し しており、当部門の需要見通しは当初の見通しから (1)公衆通信部門 更に悪化するものと考える。 これらの状況から、当部門の出荷量は当初比420 ブロードバンド基盤整備の普及完了、FTTHサー ビスの飽和化等による当需要部門の設備投資の減少 千kmc減の4,440千kmcを見込む。 を受け、2013年度以降は年率20%前後の大幅減少 (2014年度比 を続けているが、携帯、映像サービスの高度化、ビ -14.7%) ックデータ関連及び設備更新需要は一定量望めると (2)公共関連部門 鉄道関連需要に大きな変化はないが、官公需部門 は足元実績及び今年度の公共投資は振るわない見通 予測し、今後は減少率が鈍化していくものと考える。 結果、2019年度は4,050千kmcと予測する。 (2014~2019年平均伸び率 -4.9%) しから若干下振れとし、当初比30千kmc減の160 千kmcを見込む。 (2014年度比 +10.3%) (2)公共関連部門 公共関連の鉄道関連需要は堅調さが期待できるが、 官公需関連投資の回復を望むことは難しい。地方再 (3)一般民需部門 生投資、遠隔医療の発展・通信サービス高度化によ 景気回復から設備投資動向の持ち直しを受けて、 る光ネットワークの見直し、拡充に期待したいとこ 建販部門を主体とした需要は堅調に推移するとした ろである。部門計では2014年度実績から25千kmc 当初の考え方に変更はない。また、CATV事業で 増の170千kmcと予測する。 は4Kなど次世代サービスに向けた需要が上向くと (2014~2019年平均伸び率 +3.2%) (3)一般民需部門 (4)国内需要合計 民間企業設備投資は緩やかに回復していくという 減少率は鈍化するものの公衆通信部門の減少傾向 中期指標にもとづき、一定規模の需要が継続すると は継続。公共、一般民需では一定の需要を維持する 見込む。また、CATVの次世代高度化サービス対 が大幅な増加は望めず、2014年度実績を下回る 応のためのFTTH化の更なる進展や医療関連需要 5,800千kmcと予測する。 に 期 待 し 、 2014 年 度 実 績 を や や 上 回 る 1,580 千 (2014~2019年平均伸び率 -3.5%) kmcと予測する。 (2014~2019年平均伸び率 +0.2%) 国内光ケーブル需要見通し
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