数学解説 - 札幌市中央区の学習塾個別ゼミWill宮の森校

学力テストC 過去問解説
個別ゼミWill宮の森校 作成
【問題】
平成26年度 学力テストCより
y  ax 2
右の図のように、関数 (aは正の定数)と、
関数 (bは正の定数)のグラフの交点A、Bのx軸
y  xb
y  xb
座標はそれぞれ-1、2、とします。また、関数 の
グラフとx軸との交点をC(-2、0)とします。
【問1】a、bの値を求めなさい。
y  ax 2
【問2】△AOB=△POCとなる点Pが、関数 のグラフ
上の原点Oと点Bの間にあるとき、点Pの座標を求めなさい。
【考え方】
関数の式の決定は、座標の代入が基本であり、C(-2、0)が直線状の点なので、それを使えばbを求
めることができる。bが分かれば、A、Bの座標も整数で表すことができる。
座標を求める問題では、座標を文字で置くことが基本。座標を文字で置いて、問題の条件に合うように
方程式を立てる。Pのx座標をtとおいて、△AOB=△POCから方程式を考えていこう。
※共通の辺があって面積が等しい場合、等積変形で解く場合が多い。
【解法】
【解法のポイント】
y  xb
にC(-2、0)を代入すると、b=2
y=x+2となるので、A(-1、1) B(2、4)となる。
y  ax 2
にAまたはBを代入して、a=1
答 a=1 b=2
Pのx座標をtとすると、
t2
△POC=2× ÷2
△AOB=POCより、
t2  3
t 3
y  xb
どちらの関数の式も、不明の値は1つ。
よって、それぞれ座標は1つずつ必要。
※不明の値の個数=解くのに必要な情報数
△AOB=2×(1+2)÷2
=3
※y軸で面積を二等分にして求める。
面積の求め方の解説は2学期末解説にて掲載済み)
←ここで±を忘れるな!
Pのx座標をtとすると、P(t、 )となる。
t2
0≦t≦2より
P
t 3
C
答
さほど難しい問題でありま
せんが、この2次方程式の
解き方を間違う子が多数出
ます。因数分解以外の二次
方程式の解き方を忘れてい
る子もいますが、最も多い
のは±をつけずに答えを出
すミスです。高校生でも、数
学を苦手としている子は同
様のミスを多発します。この
ミスは高校の三角関数では
致命的!
y  ax 2
P( 3 ,3)
O
△POC=OC×Pのy座標÷2
PはOとBの間なので、0≦t≦2
【問題】
平成26年度 学力テストCより
右の図のように、正三角形ABCの辺BC上に点Dをとり、ADを
1辺とする正三角形ADEをつくります。ACとDEの交点をFとする
と、△ABD∽△AEFとなります。
【問1】△ABD∽△AEFであることを証明しなさい。
【問2】AB=12cm、BD=4cmのとき、CFの長さを求めなさい。
【考え方】
角度が等しいことの証明で、別々の角の和が等しくなることや、同じ大きさの角(60°や90°)から
共通の角を引いていることを利用して証明していきます。この問題では両方をつかって解いていき
ます。問2は辺の比の問題ですが、問1以外の相似の図形を使っていきます。
【解法】
【解法のポイント】
【問1】
△ABDと△AEFにおいて
仮定より、∠ABD=∠AEF=60°・・・・①
∠BAC=∠DAC=60°より
∠BAD=60°-∠DAF・・・・②
∠EAF=60°-∠DAF・・・・③
②③より、∠BAD=∠EAF・・・・④
①④より、二組の角がそれぞれ等しいので、
△ABD∽△AEF
∠BAD+∠DAF=60°
∠EAF+∠DAF=60°
よって、∠BAD=∠EAF
正三角形の一つの角は60°を利用
【問2】
問題文から△AEFの辺の長さが一切分からないため、
△ABD∽△AEFでの辺の比は使えない。
求めたいのはCFなので、CFを含む三角形を考えると、
△DCFのみとなる。
△ABDと△DCFにおいて
仮定より、∠ABD=∠DCF=60°・・・・①
①より、
∠BAD+∠ADB=120°・・・・②
直線BCで∠ADE=60°より
∠CDF+∠ADB=120°・・・・③
②③より
∠BAD=∠CDF・・・・④
①④より、2組の角がそれぞれ等しいので、
△ABD∽△DCF
よって、AB:DC=BD:CF
12:8=4:CF
8
CF=
3
答
CF 
8
3
△ADBで、∠ADB=90°より
∠DAB+∠DBA=90°・・・①
直線DEで、∠BAC=90°より
∠DAB+∠EAC=90°・・・②
①②より、∠DBA=∠BAC
※60°の正三角形でも同様のことができる。
この相似問題は、定番問題です。合
同証明や相似証明のときに必ず教え
る角が等しいことの証明方法です。
多くの問題集でも取り扱いがあるの
で、触れる機会は多いですが、解け
ない(気付けない)子が多い問題でも
あります。それは、この解き方をする
ときの判断方法を知らないからで
す。問題を解くときに、問題文には解
き方のサインがあります。それに気
付けるようになるための学習が大事
です。