ノバルティス ファーマ株式会社 〒105-6333 東京都港区虎ノ門1丁目23番1号 虎ノ門ヒルズ森タワー http://www.novartis.co.jp MEDIA RELEASE • COMMUNIQUE AUX MEDIA • MEDIENMITTEILUNG 2015年9月28日 報道関係各位 ノバルティス ファーマ株式会社 2型糖尿病治療薬「エクメット®配合錠」の製造販売承認を取得 国内初にして唯一のDPP-4阻害薬とビグアナイド薬の配合剤 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:ダーク・コッシャ)は本日、DPP-4 阻害薬であるビルダグリプチン(製品名:エクア®錠)と、ビグアナイド薬であるメトホ ルミン塩酸塩(以下、メトホルミン)を配合した2型糖尿病治療薬「エクメット®配合錠 LD」 (ビルダグリプチン/メトホルミンとして50mg/250mg)、「エクメット®配合錠 HD」(ビ ルダグリプチン/メトホルミンとして50mg/500mg)(以下「エクメット」)の製造販売承 認を取得いたしました。「エクメット」は国内初のDPP-4阻害薬とビグアナイド薬の配合 剤です。 2型糖尿病の治療に用いられる経口血糖降下薬のクラスは現在7種類*1あり、いずれも第一 選択薬として使用可能ですが、これらの第一選択薬の単独投与で血糖値のコントロールが 十分に得られない場合は、薬の増量や作用機序の異なる血糖降下薬の併用療法が推奨され ています1。 DPP-4阻害薬であるビルダグリプチンはインクレチンを分解する酵素であるDPP-4を選択 的かつ可逆的に阻害することでGLP-1濃度の上昇に起因するインスリン分泌を促進し、ま た、ビグアナイド薬であるメトホルミンは筋肉、肝臓でのインスリン抵抗性を改善して血 糖降下作用を発揮します。ビルダグリプチンとメトホルミンを含有する「エクメット」は、 2 型糖尿病患者さんに対してインスリン分泌促進とインスリン抵抗性改善の両面から効 果的な治療が期待されます。 国内で実施された臨床試験において、メトホルミンの単独投与で効果不十分な患者さんを 対象にビルダグリプチンを12週間併用投与したところ、HbA1cの投与前からの変化量は -1.1%でした2。また、ビルダグリプチンの単独投与で効果不十分な患者さんを対象に「エ クメット」を14週間投与したところ、HbA1cの投与前からの変化量は-0.8%であり、いず れの臨床試験においても良好なHbA1cの低下が認められました3。 またビルダグリプチン及びメトホルミンを投与された241例中、48例(19.9%)に臨床検 査値異常を含む副作用が認められました。主な副作用は便秘7例(2.9%)、アミラーゼ増 加6例(2.5%)、下痢5例(2.1%)、悪心4例(1.7%)等でした4。 ノバルティス ファーマ株式会社 代表取締役社長であるダーク・コッシャは次のように述 べています。「日本の2型糖尿病患者さんの新たな治療選択肢として『エクメット』を提 供できることを大変嬉しく思います。本剤により服薬錠数を減らすことで患者さんの服薬 時の負担を軽減するとともに、服薬管理がより簡便になることで2型糖尿病患者さんに貢 献できれば幸いです」 1/3 ビルダグリプチン(製品名:エクア®錠)について ビルダグリプチンは、血糖調節因子であるインクレチンを分解する酵素DPP-4(ジペプチ ジルペプチターゼ-4)を選択的かつ可逆的に阻害することで血糖降下作用を発揮する、 DPP-4阻害薬(経口血糖降下薬)です。2010年1月に「2型糖尿病〔ただし、下記のいずれ かの治療で十分な効果が得られない場合に限る。①食事療法、運動療法のみ、②食事療法・ 運動療法に加えてスルホニルウレア剤を使用〕」を効能又は効果として製造販売承認を取 得した後、2013年2月に、すべての経口血糖降下薬またはインスリン製剤との併用療法が 可能な「2型糖尿病」として適応拡大しました。 「エクア錠」は、海外では「Galvus®」として承認されており、「Galvus®」の製品グルー プは欧州連合(EU)をはじめ、世界の126カ国で承認されています(2015年6月現在)。 「エクメット」は、海外では「Eucreas®」として2型糖尿病の適応症で2007年にEUで初め て承認されて以来、これまでに120の国と地域で承認されています(2015年6月現在)。 *1 経口血糖降下薬:現在、国内で2型糖尿病の薬物療法に用いられているのは、ビグアナイド薬、チアゾ リジン薬、DPP-4阻害薬、スルホニル尿素(SU)薬、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻 害薬(α-GI)およびSGLT2阻害薬の7種類で、単独または併用療法として用いられている。 参考資料 1. 2. 「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン 2013」日本糖尿病学会 編 2013 Odawara M, et al: Diabetes Ther 5(1), 169-181, 2014 3. 4. Odawara M, et al: Diabetes Ther 6(1), 17-27, 2015 ノバルティス ファーマ「エクメット配合錠」添付文書 ノバルティス ファーマ株式会社について ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける 世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体 の2014年の売上高は580億米ドル、研究開発費は99億米ドル(減損・償却費用を除くと96 億米ドル)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは約120,000人の社員を 擁しており、世界180カ国以上で製品が使われています。詳細はホームページをご覧くだ さい。http://www.novartis.co.jp 以上 2/3 <参考資料> エクメット®配合錠LD、HDの製品概要 製品名: 「エクメット®配合錠LD」(EquMet® Combination Tablets LD) 「エクメット®配合錠HD」(EquMet® Combination Tablets HD) 一般名: ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩(Vildagliptin/Metformin Hydrochloride) 成分・含量: 「エクメット®配合錠LD」:1錠中ビルダグリプチン50mg及びメトホルミン塩酸塩(日局) 250mgを含有する。 「エクメット®配合錠HD」:1錠中ビルダグリプチン50mg及びメトホルミン塩酸塩(日局) 500mgを含有する。 効能又は効果: 2型糖尿病 〔ただし、ビルダグリプチン及びメトホルミン塩酸塩の併用による治療が適切と判断され る場合に限る。〕 用法及び用量: 通常、成人には1回1錠(ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩として50mg/250mg又は 50mg/500mg)を1日2回朝、夕に経口投与する。 承認取得日: 2015年9月28日 製造販売: ノバルティス ファーマ株式会社 *効能又は効果に関連する使用上の注意並びに用法及び用量に関連する使用上の注意は、 添付文書を ご覧下さい。 3/3
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