多摩建築指導事務所訪問 開発指導二課 ☆ 長峰連合会 ★ 日時 2015.8.19 13:30~15:00、於:府中市合同庁舎 ★ 今回の問題は、開発計画の適合性を判断する地区計画が、上位規定であるマスター プランと整合していないのでは、という疑いがあることから発生していると考える。 ★ そこで、上位規定であるマスタープランと下位規定の地区計画の整合性を検証してい ただきたい、というのが要望の一番目。 ☆ 整合性を検証するのは難しい。都が作ったものでないので都多摩建築指導事務所が 検証することは難しい。 多摩建築指導事務所としては市へコメントすることもできない。 マスタープランと地区計画の整合性については審査対象となっていないため。 ★ 都市計画法第 18 条の 2 第 4 項には、地区計画はマスタープランと整合していなけれ ばならない、と言う趣旨の規定がある。これは当然のことなので、開発の適合性判断 では地区計画とマスタープランが整合しているという前提で事務手続きが進められて いると思う。しかし、もし、整合していないとどうなるのか、開発の適合性判断は有効な のか、という問題が出てくる。これが曖昧なまま開発許可の判断をするのは適切でな いと考える。 この点について、都で判断できないのなら、都市計画法を所管する国土交通省に「住 民からこのような問い合わせが来ている」ということで、以下を問い合わせていただけ ないか。 ① 都市計画法第 18 条の 2 第 4 項には、地区計画はマスタープランと整合して いなければならない、と言う趣旨の規定がある。整合していない場合は、違法 状態になるが、その場合当該地区計画は無効になるのか。どうなるのか。 ② 整合性に疑義がある場合、上記の整合性の検証は、どの部署が行うのが妥 当か、国か都か市か。 ③ (整合性に疑義があるまま、開発許可事務を進めてもよいものか。) ④ (その場合、判断基準はマスタープランか地区計画か) (注;③④は追加で す) ☆ 国土交通省へ問い合わせたい。 マスタープランと地区計画の整合性について、全く無視しているわけではなく、地区 計画についての整合性を照会する過程で、稲城市との打ち合わせ等で当然確認をし ている。 疑義があれば、マスタープランと地区計画の整合性を検証するのではなく、不許可と なるのみ。 多摩建築指導事務所としては、本件について整合していないとは考えていない。 ★ 適合性判断は第 33 条第 5 号も基準となるとお聞きした。第 5 号の判断基準は「地区 計画等」となっており、都の審査基準では、「地区計画等」は地区計画、沿道地区計画、 集落地区計画、防災街区整備地区計画をいう、とされている。稲城市の場合、これは 地区計画になると思う。地区計画は、目標、方針、整備計画からなっている。従って、 判断はこれらを含む地区計画全体で総合的に行って欲しい。 ☆ 判断は地区整備計画だけで足りると考えている。 ★ 7 月 22 日のお話では地区計画全体で判断すると言われていたが。 ☆ それは間違いである。地区計画の中でも用途規制は地区整備計画で規定しているの で、これまでも地区整備計画で判断してきた。 ★ 私たちは地区整備計画だけで判断することに疑問を持っている。まちづくりのために 都市計画法があり、それに従ってマスタープラン、地区計画が作られ、地区計画の目 標や方針に「まちづくりの方向・土地の利用法」が示されている。それら土地利用につ いての規定を無視して、地区整備計画だけで用途制限を判断するのはおかしい(特に マスタープランと整合性に疑義がある本件の場合)。用途制限・土地利用法について は、地区整備計画だけでなく目標や方針も考慮すべきである。 都市計画法には判断基準について地区整備計画とは書かれていない、地区計画と書 かれている。地区整備計画だけで判断することが妥当性なのかどうか、どう判断してい るのか。 ☆ 指導事務所は指導をする立場にあり、そのような判断はできない。本庁の方で聞いて 欲しい。 多摩建築指導事務所としては、都市計画法第 33 条第 1 項第 5 号を解釈すると、地 区計画の地区整備計画を審査すれば足りると考えている。 マスタープランや地区計画の目標、方針が反映されたものが地区整備計画であると 考える。 それでも地区整備計画に不備があるというのであれば、地区計画を策定した稲城市 に問い合わせるしかないのではないか。 多摩建築指導事務所の都市計画法第 33 条第 1 項第 5 号の解釈が妥当であるか否 かについては、多摩建築指導事務所の上位にあたる本庁に確認を取り、結果につい ては長峰連合会に伝える。 都市計画法第 18 条のニに基づき、稲城市が東京都に通知をしているかどうかや内 容については、多摩建築指導事務所ではわからない。 稲城市が通知をしているとすれば、東京都で扱っている部署は、都市整備局都市づ くり政策部土地利用計画課である。 ★ 本庁の開発企画担当課長、土地利用計画課ともお話ししたが、多摩建築指導事務所 の方で聞いて欲しいと言うことだった。連合会としても再度本庁を含めて協議させてい ただきたいが、指導事務所の方でも関係部署と協議して、判断基準は何になるのか 検討していただきたい。 ★ 本件は近隣利便性のない事業者が事務所と称して近隣利便施設地区で開発を企画 したものであり、その様なことがなぜできるのか、私たちの理解できないところである。 また、あすか創建は、近隣利便性について、移動販売車用の駐車場確保で済ませよ うとしているが、全くまちづくりの趣旨に適合していない。 ☆ 土地利用の方針では「業務施設」が入っているが。 ★ その業務施設は近隣利便施設地区での業務施設なので、当然近隣利便性を持つ事 業者の業務施設と考えている。たとえば豆腐屋など製品を作る業務である。 あすか創建は、開発申請でどのような近隣利便性提供を計画しているか。 ☆ 近隣利便性の記載はない。 予定建築物の詳しい計画図等は審査の対象となっていないため、予定建築物が「事 務所」であること以外、近隣利便性があるか否か等については分からない。 ★ 今回の問題は、近隣利便性が焦点である。 市はURの募集要綱に近隣利便性を重視するよう追加記入させた(URには、近隣利 便性を遵守させるよう指導する義務があると考える)。さらに、市はあすか創建へ近隣 利便性に配慮するよう要請書を出している。それにも関わらず、あすか創建は今回の 開発申請でも何ら対応しようとしていない。近隣利便性が問題である本件を、地区計 画の一部である地区整備計画だけで判断せず、当該土地は近隣利便施設のための 区域であることを規定している地区計画全体で総合的に判断して欲しい。 また、市へも適切な指導・協議をお願いしたい。 (8 月 5 日付市へ提出した要望書コピーを参考として提出) 以上
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