2014年12月号 - マネジメントスタッフ

フレックスタイム制度の
活用と今後の動向について
◇フレックスタイム制の仕組み
フレックスタイム制(労働基準法第32条の3)は
1日の労働時間の長さを固定的に定めず、1箇月以
内の一定の期間の総労働時間を定めておき、労働者
はその総労働時間の範囲で各労働日の労働時間を自
分で決め、その生活と業務との調和を図りながら、
効率的に働くことができる制度です。
一般的なフレックスタイム制は、1日の労働時間
帯を、必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)とその
時間帯の中であればいつ出社または退社してもよい
時間帯(フレキシブルタイム)とに分けています。
コアタイムは必ず設けなければならないものでは
ありませんから、全部をフレキシブルタイムとする
こともできます。
導入に際しては、次の事項を労使協定で定める必
要があります。
①対象となる労働者の範囲
対象となる労働者の範囲は、各人ごと、課ごと
グループごと等様々な範囲が考えられます。例え
ば「全従業員」でも良いですし、「全企画部職
員」というように限定してもかまいません。労使
で十分話し合い、協定で明確にしてください。
②清算期間
清算期間とは、フレックスタイム制において労
働者が労働すべき時間を定める期間のことで、清
算期間の長さは、1箇月以内に限ります。賃金の
計算期間に合わせて1箇月とすることが一般的で
す。
③清算期間における起算日
起算日については、単に「1箇月」とせずに毎
月1日とか16日等のように、どの期間が清算期間
なのか明確にする必要があります。
④清算期間における総労働時間
清算期間における総労働時間とは、フレックス
タイム制において、労働契約上労働者が清算期間
内において労働すべき時間として定められている
時間のことでいわゆる所定労働時間のことです。
この時間は清算期間を平均し、1週間の労働時間
が40時間以内になるように定めなければなりませ
ん。
⑤標準となる1
⑤標準となる1日の労働時間
標準となる1日の労働時間とは、年次有給休暇
を取得した際にこれを何時間労働したものとして
賃金を計算するのか、明確にしておくためのもの
であり時間数を定めることで足りるものです。
⑥コアタイム
コアタイムは、労働者が1日のうちで必ず働か
なければならない時間帯です。必ず設けなければ
ならないものではありませんが、これを設ける時
は、その時間帯の開始及び終了の時刻を明記しな
ければなりません。
コアタイムは労使協定で自由に設定ができます。
例えば日によってコアタイムの設定を変えても構
いませんし、コアタイムを分割することも可能で
す。
⑦フレキシブルタイム
労働者がその選択により労働することができる時
間帯に制限を設ける場合は、その時間帯の開始及び
終了の時刻を定める必要があります。
◇フレックスタイム制のこれから
フレックスタイム制のこれから
現在、フレックスタイム制を導入している企業は
5%程度にすぎないようです。雇用者が始業と終業
の時刻を決めることができるフレックスタイム制は
仕事と家庭の両立に向けたワークライフバランスの
向上につながると期待されていることから、厚生労
働省は、来年初めの通常国会に向けて労働基準法の
改正案を検討しています。
概要は、主に前述②の清算期間の見直しです。こ
の清算期間は現在1箇月を上限としていますが、こ
ちらを延長する方向で検討しています。
現行法では、1箇月を超えた範囲での労働時間調
整ができず、季節要因などで繁忙期と閑散期の労働
時間に差がある職場では導入が難しい状況でした。
制度の見直しによって、繁忙期は残業をし、閑散期
は早い時間に退社するなど、柔軟な働き方が可能に
なります。
フレックスタイム制についてのご質問・ご相談は
弊社まで気軽にお問い合わせください。
いつも大変お世話になっております。
今回の継栄通信では、下記の事項に
ついてご案内させていただきます。
皆様の日々の継栄の参考としていた
だければ幸いです。
contents
フレックスタイム制の活用と今
フレックスタイム制
後の動向について
高齢者の雇用状況の集計結果に
高齢者の雇用状況
ついて
実践型リーダーシップ研修会の
実践型リーダーシップ研修会
ご報告と研修案内
ウラ面 もご覧ください
◆「実践型リーダーシップ研修会」のご報告◆
◆高齢者雇用の雇用状況◆
◇高年齢者雇用確保措置実施済企業が98.1%に
厚生労働省は、高年齢者を65歳まで雇用するための「高年齢者雇用確保措
置」の実施状況などをまとめた、平成26年「高年齢者の雇用状況」(6月1日
現在)の集計結果を公表しました。それによると、調査した企業の98.1%が高
年齢者雇用確保措置を「実施済み」と回答しています。
◇高年齢者の雇用状況報告概要
~お客様の感想より~
高年齢者が年齢にかかわりなく働き続けることができる生涯現役社会の実現
に向け、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」では65歳までの安定し
た雇用を確保するため、企業に「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続
雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるよう義務
付け、毎年6月1日現在の高年齢者の雇用状況の報告を求めています。
今回の集計結果は、この雇用状況を報告した従業員 31人以上の企業約14
万社の状況をまとめたものです。 なお、この集計では、従業員31人~300
人規模を「中小企業」、301人以上規模を「大企業」としています。
厚生労働省は、雇用確保措置が未実施である企業に対して、今後、都道府県
労働局、ハローワークによる個別指導を強化するなどの取組を行っていくこと
としています。
◇集計結果の主なポイント
●高年齢者雇用確保措置の実施状況
(1)希望者全員が65歳以上まで働ける企業は103,586社(同8,505社増加)、
割合は71.0%(同4.5ポイント 増加)
・中小企業:95,755社(同7,927社増加)、73.2%(同4.7ポイント増加)
・大企業:7,831社(同578社増加)、51.9%(同3.0
ポイント増加)
(2)70歳以上まで働ける企業は27,740社(同1,747社 増加)、割合は19.0%
(同0.8ポイント増加)
・中小企業:25,960社(同1,595社増加)、19.8%(同0.8ポイント増加)
・大企業:1,780社(同152社増加)、11.8%(同0.8
ポイント増加)
TEL:042TEL:042-349349-7775
コンサルトソーシング
検索
去る10月18日(土)、11月1日(土)に弊社主催の「実践型リーダーシ
ップ研修会」を開催いたしました。今回も顧問先企業様2社様合同での開催
となりました。受講者の皆様には、ご多忙な業務の合間を縫ってご参加いた
だき、ありがとうございました。また、オブザーバーとして参加していただ
き、コメントをいただきました両社社長にも、心よりお礼を申しあげます。
今回、参加いただきました受講者の皆様からお声を頂戴しております。そ
の中から、一部をご紹介いたします。
・「褒める」「叱る」については一歩間違うと逆効果になるこ
とがあるので躊躇することがあったが、研修で学んだことを
活かし積極的に「褒める」「叱る」を行なっていきたい。
・研修会全体において気づかされることが多かったです。会議
の進め方等すぐに実践してみようと思いました。また、伝え
る力についてはわかっているつもりでも実践できているのか
と自問自答するケースもありました。ロープレで学んだこと
を活用していきたい。
・具体的かつ詳細ですぐに実践に移せる内容でした。大いに活
用していきたいと思います。
まだまだたくさんのお声を頂戴しております。弊社のホームページに掲載
しておりますので、ぜひともご覧ください。
この研修は、部下との円滑なコミュニケーションをする力が必須である、
現役リーダー、またはリーダー候補の方々を対象としております。座学でコ
ミュニケーションスキルを学ぶだけではなく、豊富なロールプレイングを通
して、実際の職場でも実践できるスキルを身につけていただくことができま
す。
弊社では、実践型リーダーシップ研修のほかにも、さまざまな研修プログ
ラムをご用意しております。たとえば、企業を継栄していくうえでは「その
企業の存在意義」を明らかにすることが欠かせません。〈企業使命感づくり
研修〉では、社員全員の価値観を統一し、同志経営を推進するための「企業
使命感」を作るお手伝いをさせていただきます。また、社会人として、それ
ぞれの企業のメンバーとして身につけていなくてはならない「基本動作」を
徹底する〈基本動作研修〉もご用意しております。
各種研修は、弊社ホームページに掲載しておりますので、ぜひともご覧く
ださい。また、研修内容の詳しい内容などに関しましては、お電話等でお気
軽にお問い合わせください。
掲載内容につきまして、ご質問等ございましたら、
どうぞお気軽にマネジメントスタッフグループまでお問い合わせください。
http://www.managementhttp://www.management-staff.co.jp