「 ハシブトガラス」 ハシブトガラス 」 千里の鳥・万博の鳥 (A4版第35回) (千里タイムズ20 (千里タイムズ201 1 5 年 8 月 号 原稿) 20 千里ニュータウン周辺に住むカラスは嘴の することから、カラスは試食し食べられるかど 太さからハシブトガラス(嘴太烏)とハシボソ うかチェックしながら、季節ごとのメニューを ガラス(嘴細烏)の2種である。今から30年前、 新規開発してきた。この10数年間に、ヤマザク 万博公園で探鳥会を始めた頃はハシボソガラ ラ(6月) ・ エノキ(8 エノキ (8月 (8 月 ) ・ ナンキンハゼ(10 スが多かったが、最近ハシブトガラスも増え両 月)・ クスノキ(12月)などの木の実が、新規に 種がほぼ拮抗しており、東京がハシブトガラス カラスの餌資源となってきたことを確認して 一辺倒であることと大きく違っている。 いる。 元々森林にいたハシブトガラス、そして里 地にいたハシボソガラスは、共に都会に出てき 日本野鳥の会大阪支部主催 て、先ず人の出すごみを主食にし、巣作り・子 万博公園定例探鳥会 育ては街路樹や公園内の高木を利用すること 冬と同じ羽毛を着ている鳥にとって暑い夏 で、徐々に増えてきたと思われる。 は一年中で過ごしにくい季節、小鳥たちはなる カラス対策が進みゴミの不始末が少なくな べく動かないよう木陰で静かにしている。そん り、餌も少なくなったと思われるが、カラスは な中、元気にしているのはカイツブリやカルガ 鳥の中で最も利口と言われるだけに、餌資源を モ、カワセミなど水辺の鳥、そしてカラスであ 次々開拓し、今はゴミが全く無くても生きてい る。この季節、カラスは何を餌にしているか観 く生活力を身につけている。 察しながら、園内を一巡したいと思っている。 エノキ(写真)のように熟すると色づく木 日時 8月8日(土)9:30~15:00 の実は液果と呼ばれているが、鮮やかな実の色 集合 自然文化園中央口 は鳥に食べに来てほしいと木の側からの合図 解散 日本庭園の予定 である。液果は周りの果肉部分を鳥に食べても 担当 足立道成氏他 らい、真ん中にある種子を遠くへ運んでもらう 持ち物 筆記具・名札・弁当、あれば双眼鏡・ ことで鳥と共存してきた。 野鳥図鑑。 このため木の実の大きさは、食べにくる小 熱中症対策に、水分補給は充分に。 鳥の大きさ(=口の大きさ)に適応したサイズ 服装 ハイキングと同じ。 となっている。例えばエノキのように直径5~ 参加費 大阪支部会員100円、非会員200円 10㎜の実はカワラヒワ・ムクドリなど体長15 他に万博公園入園料250円が必要 ㎝~の小鳥、一方、ムラサキシキブのように直 径5㎜以下の実はメジロなど体長15㎝以下の小 問い合わせ 090-6901-1425(平ひら 軍二) メール:[email protected] さい小鳥、そして逆に直径1㎝を超えるセンダ ンなど大きい実は、実の形をカプセル状に変化 させ、鳥が呑み込みやすくしてヒヨドリなど体 ****** ( 写真) 写真 ) ******** 長24㎝~の大型の小鳥を待っている。 この木の実の大きさと鳥の口の大きさの関 種 名:ハシブトガラス(エノキの実) 係を無視して、液果を餌に利用し始めたのがカ 撮影年月:2014年8月5日 ラス、写真のようにエノキが色づくと来て実を 撮影場所:万博公園 食べ始める。エノキの実は小さいので、小鳥の 撮影者:有賀憲介 ように一粒・二粒で満足するはずがなく、カラ スは木の枝にどっかり座るようにして、少し離 れた所の実は枝を嘴で引っ張るため小枝が折 れ、折られた枝が木の根元に多数落ちている。 万博公園には季節ごとに色々な木の実が熟
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